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7 終わり
「皆さんがもどってきてくれて嬉しいです。」
「よろこびです。」
「かんどうです。」
ミヤマ先生とオニヤ先生とノコギ先生に僕はそう言われる。ノコギ先生が続けた。
「僕は本当にうれしいですよ。君が成長してくれて。オオ狼太君とも仲直りしているようだし、君が主導して脱出してくるなんて。」
「わたしたち教師は、ずっとオオ狼太君に投げられているきみを、少し心配していたのです。」
先生たちが安心したように笑った。
僕は応える。
「今回の出来事で、僕は自分でも成長したと思います。正直、何十回の授業より貴重で有意義だと思う。大事な友も得られたので。
強かったクレスさんは優遇されていて、少しの未練があるようだけど、僕はこの森が良い。
僕はサクラ森の住人ですから。」