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探索前回です。
「ごちそうさま」
「「ごちそうさま!」」
「じゃあ、俺は皿を片づけてくるから、今日は留守番を頼んだぞ」
「「「はーい」」」
「…フリージアは自分で片付けろよ…」
ちゃっかりフリージアが、重ねている皿の上に自分の分を置いていた…。
「え~別にいいじゃ~ん」
「……………」
「わ、分かったよ~ちゃんと持っていくから、そんな真顔で睨まないでよ~」
「…分かれば良い…はぁ…」
「ため息してると幸せが逃げるよ~」
「俺だってため息何かしたくてしてるんじゃねぇよ…じゃ、行くぞ」
「了解、りょうか~い、出発~」
……昨日と比べて元気になったのはいいが……元気すぎるのは考えものだな…。
「ほ~ら~、早く行こうよ~」
…まあ…そんなことはどうでもいいか…。
そう思い、調理場に向かうことにした…。
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調理場に着くと、すでに数十枚の皿が積み上がっていた。
「結構多いね~これ全部ベンが洗うの?」
「そうだが、どうしたんだ?」
「手伝おうか?他の人は見当たらないし」
「それなら問題ない…"清掃"」
俺が魔法を使うと、皿の所々に付いていた米や海苔のカスが綺麗に消えた……"清掃"で消えたゴミってどこに行くんだろうか…。
「ええ!?ナニコレ!?」
「"生活魔法"の"清掃"だ、結構使えるから覚えておいて損は無いぞ?」
「どこで覚えるの!?」
「どこでって…ギルドの講習で覚えられるぞ?」
「へ~、じゃあ、戻ったらすぐに覚えよ~」
「そうした方がいいぞ」
「おにーちゃーん!」ボスッ
「グヘッ…」
急に体の横っ腹がくの字に曲がって倒れてしまった…結構痛いがHPは少しも減ってない…。
「うぅ…おはよう…シャイニー」
「おはよー」
「おはようございます、ベン君…そちらの方は?」
「ああ、こいつは今日から一緒に行動するフリージアだ」
「ヒュームのフリージアだよ~よろしくね~」
「フリージアさん…はい!私はリリーです!
こちらこそよろしくお願いします!」
「私、シャイニー。よろしく!(^^)b」
そう言って互いに自己紹介を済ませ、ククルフさんとフィールさんが待っている平野側の出入口に向かう…。
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出入口に着くとククルフさんとフィールさん、それとゴリラゴリラキリンさんが話していた。
「…っていう店が…あら?ベン君達が来たわ」
「あら本当」
「おはようございます、ククルフさん、フィールさん」
「おはよう、ベン君」
「おはよ~ん…あら?そっちの可愛い男の子はどちら様?」
「今日から一緒に行動する…「僕はフリージアです。
よろしくお願いしま~す」」
「フリージア君ね、私はフィール、よろしくね」
「あたしはククルフよ~気軽にククルフおねえさんって呼んでね~」
「は~い、フィールさん、ククルフおねえさんよろしくお願いしま~す」
…ククルフさんのおネエ的な話し方に動揺を一切見せないフリージアは中々すごいと思う…。
「自己紹介も終わったし~そろそろ出発しようよ~」
「…それはいいが…どこに行くんだ?
この前は山に行ったし…他に何かあるのか?」
「ふっふっふ~実は見つけちゃったんだな~」
そう言ってシャイニーが腕を組んでわざとらしくほほえみ、マップを表示させる。
「昨日、掲示板で見たんだけど、この辺りに洞窟があって~そこがダンジョンになってるみたいなんだ~」
「ダンジョン…掲示板にあったってことは攻略されてお宝とか残って無いんじゃ…」
「ふっふっふ~それがあるんだな~これが~」
「???どういうことだ?」
「それは、俺から説明しよう」
「ゴリラゴリラキリンさんが?」
…そう言えば、ここに来たときククルフさん達と話してたな…。
「ああ、実はそのダンジョンは3日目に見つかったんだが、1層1層がやけに広く、さらに迷路系のダンジョンで、1日経てば構造が変化するしで、全く攻略が進まないんだ。
さらに、そこは魔物が宝箱から出てくるから、"鑑定"や"看破"持ちのプレイヤーが居ないと危なくてな…」
「…でも、それなら時間は掛かりますが攻略はできるんじゃ…」
「確かにできなくはないが、今は他にもやることがあって、攻略するプレイヤーが少ないんだ…」
「他にやること?」
「ああ、海の異変調査や食料確保とかな…」
「なるほど、それは大事ですからね…」
「そこで、私達みたいな暇な班が攻略しに行くんだよ!」
そう言って妹が元気よく言う。
「へ~面白そ~」
「まあ、俺は良いけど…他の人は?」
「それについては問題ない、さっき了承を貰った。
そう言うことだから、頼んだぞ」
「分かりました」
俺が了承するとゴリラゴリラキリンさんが短く感謝して、タイチョーに報告してくる、と去っていった。
「…えーっと、じゃあ、行きましょうか」
「「は~い」」
「ふふ、フリージア君とシャイニーちゃんは元気ね」
全くもってその通りだと心のなかで激しく同意しながら、ダンジョンのある中央付近にある森に歩き始めた………。
ちょっとしたアンケート
この小説で使われているクラン名について
戦闘系クラン"コロナ"って変えた方がいいでしょうか?
できれば感想に賛否を書いてください。
なお、その他、私や小説について聞きたいことがあれば個人情報とスリーサイズ以外は答えます。
ちなみに感想が書かれると次回の投稿が早くなります。早くなります。(大事な事なので2回書きました。コブラは3回)
いつも最後まで読んでいただきありがとうございます。