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短い雑談回です。
「おかえりなさいませ、ベン様
ゲームを始めますか?」
「はい、お願いします、エアリさん」
「分かりました…では行ってらっしゃいませ…」
いつも通りのやり取りの後、目の前が暗転し、気がつくとテントの天井が見えた。
時間を見るとまだ防衛時間ではなかった。
「起きたか…ベンよ」
「おはようございますオゾレクスさん」
起き上がるとオゾレクスさんが小さな椅子に座って本を読んでいた。
「オゾレクスさん、その本は?」
「?ああ…これは儂が生前集めておった本でな、生前は読む時間がなかったが魔物になったお陰で、今では時間が有り余っとる…
じゃから、こうして読んでおる」
「へ~」
「読んでみるか?」
「まだ時間があるので見せてください」
そう言うとオゾレクスさんは"空間収納"から黒い本を取り出して、渡してくれた。
題名は……"時空間魔法の取り扱い"?なんだこれ。
本を開けて内容を見る……。
時間操作の注意点
過去や未来に行く際はしっかりと許可を取ろう。
許可証は時空神の神殿にて貰おう。
もし、取らないと……。
・時空神に怒られる
・時空神の眷属に怒られる
・元の時間軸に戻れない
・魔法の発動が中途半端になる
過去に行くときのやってはいけないこと
・未来の技術を提供または、見せる
・生物や魔物を倒す
・元いた時間までの出来事を変える
・正体を知られる
・過去の自分に会う
・許可証を無くす
「何ですか?これ?」
内容を流し読んだが言葉遣いが子供相手のようだ。
「それは、儂が書いていたものじゃ」
「え!?そうなんですか」
「うむ、昔は"時間魔法"位なら誰でも努力をすればとれたから、時空神の神殿の大司祭が儂に依頼してきたもんじゃ」
「え、じゃあこれって売られているんですか?」
「いや?今じゃ時空間の神殿にしか飾ってないなはずじゃ……
あれはたしか………………………………ここじゃな」
オゾレクスさんがまた空間に手を入れて探し、かなり分厚い本を取り出して真ん中から捲って、あるページを指差す。
そこには………。
一度は訪れてみたいランキング2年連続No.1
神々の中で忙しいランキング10年連続No.1
【時空間の神殿】
場所:西側にあるコウゾリア共和国
にあるガゴイッド山の頂上。
情報:頂上には神殿があるだけ、拝んでおこう。
行きやすさ:3
満足度:98
……なんというか俗世に染まってる……。
「これは何の本ですか?」
「?これは"世界ガイドブック『せがぶ』"じゃ」
「一度聞きますが、最新ですか?」
「カッカッカ、この本はな常に更新される本じゃから、常に最新じゃ」
「へ~」
魔導具の類いかな……。
そんな事を話ながら"せがぶ"を見ていると、セットしていたアラームが鳴ったので、オゾレクスさんに本を返して防衛区画に向かった………。
こっちの(やる気が落ちたので)ペースが落ちます。
それでも、100、200までは頑張って書きます。
作者失踪ENDはありません。
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