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厄介事に巻き込まれた回です。
とりあえず、穏便に話をしてみるか……。
「何ですか？俺はベン、他の人と見間違えたんじゃ？」
「いいや、君だベン君、君の事は掲示板でも上がっていてね、それについて忠告しておこうとね」
「なるほど、で…そちらの方は？」
「我々は貴様をクランに勧誘しに来た、ありがたく思え」
「……あっはい」
何を言っているか俺には理解できない…しかもどうやら有名人らしい……。
「…俺は掲示板とか見たことないからあんた達の事は知らないし、まず自己紹介してくれませんかね」
「そうなのかい、僕は"ユウト"
クラン"幻獣の休場"のクランマスターさ」
「こちらに在らせられるのは我々"Queen"のクランマスターである"九尾"様である！」
「よろしくね～ベン～」
……聞いても全然分からん…しかし、クラン勧誘の方がすぐに終われそうだな……。
「とりあえず、クラン勧誘はお断りです、お帰りください」
「！」
「え～、何で～」
「俺はまだ初心者ですし…クランに興味がないんでね」
「き、貴様！！」
「怒らないで～"ファブニール"…ね」
「は、はい！」
「う～ん、分かったよベン、でもまた来るね～」
「いつでもどうぞ…まあ、断りますがね」
"Queen"の人達が帰るとそこそこ人混みは減ったが、それでも野次馬が去らない……。
次はユウトの方を向いて忠告を聞くか……。
「それで…忠告って何ですか？」
「簡単なことだよ、ベンはもっと掲示板か情報クランに情報を出すべきだ」
「情報？」
「そうだ」
「…さきほども言いましたが俺は初心者…つまり第３陣ですが、そんな初心者に聞きたい情報なんて「あるんだよ、それが」…と言うと？」
「君が持つ…確か"降臨"についてや神々の情報についてだよ」
「そんな事を知ったところで持ってない人にとったら意味ない情報ですし、神々の情報についてなんかそれこそ自分で調べてこそ面白いでしょう？」
「そうだね……とりあえず忠告はしたよ」
「そうでしたね、忠告に感謝します」
「月夜………思うなよ……」ボソッ
ユウト達"幻獣の休場"の去っていった…。
しかし、最後に何か呟いていたがなんだろう…
微かに聞こえた言葉は"月夜""思うな"だけだが、はっきり言えばいいものを言わないということはつまり、あの脅し文句だろうな……。
外見は優しそうだったが腹のうちは真っ黒ってやつか……。
「恐ろしい…」
「どうした、ベン？」
「何でもないですよ、とりあえず午後は食材探しに行ってきます」
「おう！気をつけてな」
ビュッフェさんと別れて、比較的安全で魔物のレベルも低い海側の森へ向かった………。
実際この後もベンはクランに所属しません
今回出てきたプレイヤー紹介
・ユウト(男性)
天使種の天使から進化した大天使
第１陣の身内だけで構成された
クラン"幻獣の休場"のクランマスター
身内には甘いがそれ以外には徹底的に厳しい
武器はミスリルの双剣
防具はレッドドラゴンの素材で作った鎧
端から見ればご都合主義系の主人公
・九尾(女性)
狐人から特殊進化した妖怪種ユニーク科の九尾
第１陣であり、アイドル的なカリスマ性がある
攻略メインの"Queen"のクランマスター
武器は黒い傘(魔鉄鋼製)(特注品)
防具は黒いドレス(上記と同じ)
ちなみにクランメンバーはほとんど男性
・ファブニール(男性)
龍人(ちなみに竜人もいるが種族スキルが違う)
第１陣であり、"Queen"の幹部である
武器は魔鉄鋼の大剣(黒色)
防具は魔鉄鋼の鎧一式(黒色)
生真面目過ぎて、いつも"九尾"に止められる
常日頃、読者・ブクマ・評価・感想・誤字報告・メッセージに感謝してます。
