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登山回です。
山に向かってしばらく歩いく……。
ちなみに途中でユーマとシーナの足が疲れてきたのでタロースに抱えさせた。
そんな事をしていると魔物と戦っていた場所に来た。
「まだ、そこら辺に死骸が残ってますね…」
「そうねぇ~」
「一応、鑑定しておこう」
「あ、私もする~」
【マラソンズダイナソー】
サバイバル島(仮)固有の魔物
規定の時間に集団で走り出す
脚力が発達していて早さが足りている
「最後の文章は余計だが…なるほどな」
「ん?何が~?」
「このマラソンズダイナソーってつまりマラソンのように朝からスタートしていて…良く見ればここら辺の地面だけ芝が無くなっているしここがコースなんだろう」
「なるほど…では、私は彼らの日課を邪魔したんですね……申し訳ないです…」
「そうねぇ~、帰ったら上に相談しましょうか」
「そうしましょう、できれば平和にサバイバルしたいですからね」
「とりあえず、今日は山に行こ~」
「フフフ、シャルニーちゃんは元気ね」
その後も雑談をしながら山へ向かった……。
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山の前にある森に進むと魔物ー4足歩行の虎のような黒い魔物ーが奇襲をかけてきたがシャルニーがそれに合わせてカウンターをきめる…が……。
「!結構ッ…強いよコイツ」
「とりあえず"鑑定"」
【ファンブル】
レベル:■■
別名:奇襲のプロ
気配を消して鋭い牙で襲う
襲う時まで姿が見えないと言われている
「すまん!レベルが見えん!」
「ちょっと待って!……レベルは59!?」
「それってダンジョンの中層レベルじゃないの!?」
「ええ!」
これはマズイ!とりあえずユーマ達をタロースを降ろしてタロースに戦ってもらおう…。
「タロース!頼む!!」
「かしこまりました」
「GAaaaaaa!!」
タロースがファンブルに近づいて拳を振るが、ファンブルはそれに気づいて避ける。
着地と同時にシャルニーが斬りつける。
「GA!?」
「いくわよぉ!"バインド"!」
斬りつけられたファンブルは少し怯む…その瞬間ククルフさんがファンブルを拘束しタロースが近づいて拳を振り下ろし戦闘が終了した…。
≪Exp300を取得しました≫
≪タロースにExp300を取得しました≫
≪パンパカパーンレベルが7から10になりました≫
≪HPが8上がりました≫
≪MPが5上がりました≫
≪力が5上がりました≫
≪守と知1上がりました≫
≪速が2上がりました≫
≪精が6上がりました≫
≪レベルが10になりました≫
≪デスペナルティーの仕様が変わりました≫
≪詳しくはヘルプを見てください≫
まあ、レベルの高い敵と戦ったからレベルが上がるのは分かるがデスペナルティの仕様って何だろうか……。
「お兄ちゃんレベルが10になった?」
「?ああ」
「あら、そうなの?ならデスペナについても理解しておいた方がいいわねぇ~」
「なるほど」
とりあえずヘルプを見ると、デスペナルティの文字に"NEW"が出てる。
読んでみると、どうやらステータスの低下率が上がり獲得していたExpの8割が取られたりする
…かなりハードになるな……。
「結構キツいですね」
「戦闘になれれば~気にならなくなるよ~」
「そうですね、とりあえず進みましょう」
ちなみに"ファンブル"から採れた素材は牙と魔核(中)だった…。
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森を抜け、山の近くに行くと山道があり、かなり整備されている……ここって無人島だよな…。
「整備されていますね」
「まあ、歩きやすくて助かるわ~」
「山登り楽しみです!」
「フフ、足下に気をつけて登りましょ」
「は~い」
かなり整備されているとはいえ、勾配はそこそこある…道のりもかなりあるから頑張って登ろう。
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山道を進むが意外と魔物の襲撃もなく頂上手前辺りまできたが……。
「何か入れな~い」
「雲に阻まれて進めませんね」
「困ったわね~…」
シャルニーが雲に突っ込もうとするが何故か雲に阻まれて頂上に行けない…。
「どうしましょうか…」
「そうだな…おろ?」
とりあえず雲に触れようとしたら手が雲の中に入った………。
変だと思い次は腕まで入れてみると肩まで入る……というか入れた。
「あれ?お兄ちゃ~ん」
「シャルニーここだ~」
「どこに行ったのかしら?」
「あれ?フィールさん?」
「あらぁ?パーティーも離脱しているわ」
「え?…本当だ…もしかして……」
雲の中に入ったからなのか?
とりあえず雲から出てみるか。
「みんな~ここだ~」
「あれ!?お兄ちゃん何で入れてるの!?」
「俺にも分からん…で、どうする?」
「そうねぇ~……とりあえずベン君だけでも頂上に行ってみてくれないかしら?」
「分かった、とりあえずタロース戻れ」
「かしこまりました」シュンッ
「皆さんユーマとシーナをお願いします」
「分かりました、お気をつけて」
「「頑張って!!」」
「おう!」
雲の中に入って足下に注意しながら頂上を目指す。
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雲の中を進んでしばらくすると雲の外に出た。
頂上に足を踏み入れると大きな神殿があった…。
「…とりあえず入ってみるか…」
正面にある大きな扉の前に立ちとりあえずノックする。
「すみませ~ん」コンコンコンコン
「…………」
「……う~ん…」
勝手に入ってもいいものだろうか……。
まあ、反応が無いからとりあえず…。
「お邪魔しま~す……」
少し重い扉を動かすと中はかなり広く、天井もかなり高い……。
ベンチもかなり並んでおり正面にある大きな彫刻は建物的に何かを司る神なのだろう……誰だろうか…。
そう思っていると、ヴェルスさんが現れた……正直、こういうのは何度体験しても慣れる気がしない……。
「あれは魔物を管理する神…エアベル様の彫刻です」
「へ~」
「この島はエアベル様が管轄する島で人からは"坩堝の島"と呼ばれております」
「そうですね…そういえば山道がかなり整備されていますがどうしてですか?」
「それはこの山が…いえ、島そのものがエアベル様に管理されており、エアベル様自身綺麗好きのため毎日整備しているからです」
「へ~……」
神にも色々あるんだな……。
「じゃあとりあえず、エアベル様?に祈っておきます」
「そうですか…お呼びしましょうか?」
「え?あ、いや…いいですよ「分かりました」…はえ?」
「では、少々お待ち下さい」
「え!?あ!ちょっと待って……行っちゃったよ…」
いいよって"OK"じゃなくて"NO"の方なんだけどな……。
とりあえず…ベンチに座るか………。
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ミーミルを出して撫でているとヴェルスさんがここの神殿の彫刻そっくりの神を連れてきた…たぶんエアベル様かな?
「お待たせいたしました」
「おめえがベンか!」
「はい、忙しい中ありがとうございますエアベル様」
「何良いってことよ、それで何か用か?」
「はい、いくつか質問いいですか?」
「ああ!答えれる範囲で答えるぜ!」
「じゃあ、お言葉に甘えて…この島の魔物ってエアベル様的に倒してもいいんですか?」
「あ~…そうだな…弱肉強食ってのはあるが、正直…俺は人と魔物が共存して行ければと思っている…が、絶滅させん限りは良い」
「なるほど」
「まあ…絶滅なんかさせた奴が居たら…」
「居たら?」
そう言うと、エアベル様の顔が強ばった。
「ぶっ潰す」
「へ?」
「流石に主神の創った世界の生物を絶滅させるなんてのは俺が黙っていても、他の神々が黙ってねえだろうからな」
「へ、へ~」
「昔1度だけあったが国の軍団によるものだったから国1つが一瞬にして消えていったがな」
「………」
国が1つ無くなるほど禁忌なんだな…。
「他にあるか?」
「あ、はい、"マラソンズダイナソー"について聞きたいです」
「ああ、あれはあの平野を朝日が昇る2時間前に走り出す魔物だな」
「なるほど…走る方向を誘導できませんかね?プレイヤーの拠点が毎日荒らされると厄介なので」
「なるほどな…よし分かった」
「?」
「それでは"長"に会いに行くとしよう、行くぞベン」
「?分かりましたがどうやって?」
「空間移動だ!」
そう言うと俺はエアベル様に捕まれてそのまま目の前が一瞬暗転してすぐに視界が開けると…。
"マラソンズダイナソー"の群れの中にいた。
……強引すぎだろ……はぁ……。
新しい神登場!!
なお雲に入れるのは、エアベルの加護(主人公の場合は主神の祝福)を持っている人しか入れません。
今回は新しいプレイヤーが居ないので紹介はありません
ステータス
レベル7→10
基本能力値
HP:72/72→80/80
MP:80/80→85/85
力:24→29
守:49→50
速:31→33
知:49→50
精:16→22
運:54
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