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Modest freedom  作者: ハズカシダリア
イベント編
60/146

60

探索回といったな…回です。

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 ・

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 ピコーン…ピコーン…ピ…

 セットしていたアラームの音を止めて寝袋から出る。

 まだユーマとシーナは眠っていて、起きていたオゾレスクさんに留守番を頼んで外に出る。

 とりあえず担当の防衛区画に向かおう…。

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 ・

俺が担当する平野の防衛は仮設の櫓が2つあり、弓持ちや杖持ちがあがって見ている。


「お疲れ様です」

「やあ、ベン君おはよう」

「おはようございますレンさん」

「後2時間くらいだが、一緒に頑張ろう」

「はい」


 内陸部の守る防衛区画には俺の他にも9人居て職業的にもバランス良く振られている。

 まあ、森からの方が見通しが悪く奇襲されやすいので俺のような弱い人でもとりあえず見通しが良い平野を守る方が楽ではある…。

 今日も朝ごはんを作らないとな……。

 そんな事を考えていると、情報掲示板を見ていた人達が慌て出した。


「おい、今すぐ全員を叩き起こせ!」

「待て!起こすのは最初の方に寝た奴にしろ!」

「了解!行ってきます!」

「あの~、どうしたんですか?」

「ああ、ベン君、今他の船に乗っていた奴らの拠点がかなりの数の魔物に荒らされたらしい」

「ええ!マズイじゃないですか!」

「ああ、ベン君、今すぐごはんを作ってくれ、そろそろ空腹のデバフになりそうだ」

「分かりました」


 なにやら朝から魔物襲撃が来るとは…とりあえず早く食材の保管庫に行って食材を取ってこよう…。

 ・

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 ・

 食材を持って調理場に向かうとすでに全員が調理の準備をしていた。


「コックスさん!」

「ベン君!食材を持ってきてくれたの、ありがたいわ」

「これでいいですか?」

「……ええ、問題ないわ」

「よし!全員調理を始めるぞ!」

「「おう!」」「「「はい!」」」


 サーモンさんの合図と同時に全員が調理を始める…。

 後で聞いたが俺以外の調理班は全員"クレアーレ"のクランメンバーだった…すごく手際が良く、1時間も経たない内に昨日のスープといつの間にかできていた石窯でパンまで作っていた。


「よし!防衛班の皆さ~んごはんで~す」

「さっさと食って、さっさと働け!!」

「「「「「うおぉぉぉぉぉ!!!」」」」」


 きれいに並んだプレイヤー達が料理を受け取って食べ始めると口々に「うめぇ!」や「さすがだぜ!」や「リアルでも食べたい!!」など感想を言っている…。

 まあ、俺も食べたがかなり旨い…。

 短時間で完成度も昨日と同じくB+である。

 ちなみに、途中でユーマとシーナを起こしに行ったが…まだ眠そうで目を擦っていたが朝ごはんを食べた途端に目が覚めて、美味しく食べているのを調理班の皆さんがニコニコしながら眺めていた……。

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 ・

 ・

 ドドドドドドドドドドドドドドドドド………。

 しばらくして平野の方から地響きが聴こえてくる……どうやら魔物が近くまで来ているようだ。


「行くぞ!!!」

「「「「「「「おお!!!!!」」」」」」」


 近接型のプレイヤーが走ってくる魔物に向かって行き、遠距離型プレイヤーが仮設の櫓に登って魔術や魔法、矢を魔物に放っている…。

 目を凝らして魔物を見ると……あれは……恐竜か?

 遠すぎて"鑑定"ができないが、あれはヴェロキラプトルか?映画で見たことあるが…良く分からん……一応タロースを出しておこう…。


「すみません、従魔を出してもいいですか?」

「ん?ああ…構わんよ」

「ありがとうございます、出て来てくれタロース」

 シュンッ…ドスン「お呼びですか」

「!?」

「ああ、魔物が近づいてきたら倒してくれ」

「かしこまりました」

「ん?何かタロースの声が聴きやすくなってるな」


 疑問に思っていると…


「ベン様それについては"魔物言語"を取得しているからです」

「うぉ…ヴェルスさんですか…おはようございます」

「はい、おはようございますベン様」

「あれ?でも俺ミーミルとかの言葉は聞こえてませんよ?」

「それは、言葉を聞こうとしていないからです」

「?」

「"言語"とは常に発動するものではなく、言葉理解しようとするもしくは、文字を理解しようとしなければならなく、またミーミルのような野生の魔物の言葉は注意して聞くと理解できます」

「はぇ~そうなんですね」

「ベン君、ちょっと良いかい」

「はい?」

「すまないがそちらの人?は…」

「これはすみません、自己紹介が遅れました…私はベン様の護衛をしております、ヴェルスです」

「え?護衛?」

「ヴェルスさん、これって名前は」

「そうでした…まあ、問題ないでしょう…それでは」

「はい、説明ありがとうございます」


 ヴェルスさんは霧のように消えていった…そうだ!ミーミルにも朝ごはんをあげないと。


「ミーミル~出ておいで~」

 シュンッ「きゅ~♪」

「確か、注意して聞くんだったな…ミーミル何が食べたい?」

「ぅ…ん…りんご!」

「おお!わかった!」


 感動しながらリンごを取り出して剥いていく。

 できる度に皿の上にのせてミーミルが食べていく。

 ちなみにうち漏らした敵が俺達に向かってきたがタロースが一撃で倒してくれた。


「お腹いっぱい~♪抱っこして~♪♪」すりすり

「良いぞ~」


 やっぱり言葉が分かると違うな…。

 そんな事をしていると襲撃してきた魔物が逃げ始めるのが見えた……。

 …日も明けてきた…櫓で戦況を見ていたプレイヤーが合図を送るとプレイヤー達が帰って来た。

 ・

 ・

 ・

「お疲れ様です!睡眠不足の人はごはんを食べてから休んでください!!」

「それでは…解散!!」


 とりあえずユーマとシーナを連れてシャルニー達をさがs…。


「ちょっと良いかい?」

「…?なんですか?クラックさん」

「先ほどの魔物はゴーレムかい?」

「?はい、タロースって名前です!」

「そ…そうかい」

「どうかしましたか?」

「いや、何でもないよ、探索気をつけて」

「はい」


 クラックさんと別れてシャルニー達を探す…。

 確か…森の護衛班だったはずだからそっちに行く……


「お兄ちゃ~ん!!」

「ベンさ~ん!!」

「あれ?2人ともこっちに来てたのか」

「ま~ね~」

「はい、他の班員もこっちに来ています」

「なるほど…じゃあ合流するか」

「りょうか~い」

「行きましょう」


 シャルニー達に着いていくとククルフさんとフィールさんが待っていた。


「あら~おはようベン君~」

「おはようベン君」

「おはようございますククルフさん、フィールさん」

「早く行こ~」

「シャルニーちゃんは朝から元気ね~」

「フフ…じゃあ行きましょうか」

「今日はとりあえず山登ろ~」

「結構高いな…」


 内陸部…島の中央に雲を纏った高い山があるが…初心者が登っていい山じゃないだろ……。

 まあ、行くか……。

あれは嘘だ。(手を放す)


ちなみにベンの"ヴェルス"も他のプレイヤーには聞こえていません。


今回出てきたプレイヤー紹介(ちょい役)


・防衛班(平野)第3隊長"パッカー"(男性)

白髪のエルフ「行くぞ!!!」の人

戦闘系クラン"コロナ"の中隊長の1人

武器は最新鋭のボウガン(イベント報酬)

防具はフード付きのマントと魔鉄鋼の軽装

エルフにしては体格も大きいが声も大きい。


・防衛班(平野)第3隊長の補佐役"ヨク"(男性)

緑髪のエルフ「お疲れ様です!!」の人

武器は魔鉄鋼の大楯

防具は魔鉄鋼の重装備

パッカーのブレーキ役

リアルでアレルギーだったものが食べれて感動した。


読者・ブクマ・評価・感想・誤字報告・メッセージいつもありがとうございます。

次回こそ探索回です。

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