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果たして主人公の運命やいかに…回です。
他の船の様子はすぐに船全体に伝わり、広い甲板で作戦会議が開かれた…。
「…他の船の奴等も色々襲われているようだ…」
「海に落ちたら全体の襲撃が終わるまで気絶らしいぜ」
「なるほど…気絶していても掲示板は使えるのか…」
「それにもう少しでこちらの船にも、ああいうのが来るわけだ」
「自然災害か…難しくね?」
「しかし、自然災害以外にも魔物に襲われているから…生き残れるかもね」
色々なプレイヤーが意見を交わしている…確かに自然災害以外だったら希望はあるかもしれないな…。
「兄ちゃん…どうする?」
「どうしますかベンさん?」
「俺に聞かれても…たぶん…このプレイヤーの中で一番弱いぜ?俺…」
「そうだね…う~ん」
そこまで断言するのかよ…ちょっと外の空気…
「おい!船の下に何かいるぞ!!」
「全員構えろ!!敵襲だ!!!」
船の下を見ると黒い何かが見える…心なしか空も曇ってきた………プレイヤー達が戦い易い船の先頭に向かっている……戦闘は苦手だしタロースを出しても床が抜けないかしんp……。
「動くな…」
「!?」
「こっちに来い…」
「……だ…だれd…!?」
後ろを少しだけ見るとフードを被っているが手が明らかに人ではない…どちらかと言うとアニメでよく見る魚人のような水掻きのある手だ…とりあえず、後ろから押されながら人気の少なくなった船尾に向かう……。
…最初に殺されるのか……痛いだろうな…。
「飛び込め」
「…結構高いですよ…ここ…」
「…」
「…」
「…もういい……」ガシッ
「!?」
「行くぞ…」
「うわぁぁぁぁぁぁ」
ボッチャーーーーン
ああ…溺れる……?あれ?というか……。
「あれ?苦しくない?」
「着いてこい」
「え?あっはい」
何故か水中なのに足が着く……。
フードの男は目の前を歩いていく………着いていくしかないか……。
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しばらく歩いているが…どんどん日の光が届かない海底に進んでいる……なにが起こるんだ……。
フードの男が扉の前で止まり、中に入っていく…。
「ここで待て…呼んでくる」
「わ…分かりました……」
「座って待ってろ」
「ありがとうございます…」
部屋の中は薄暗いが古びた家具がなく、全体的に綺麗な部屋だ……。
…5分ほど待っていると扉が開いてフードの男が入ってきたが…明らかに体格が先ほどの男とは違うのでとりあえずフードの男Bとしよう…。
「待たせてすまない、フードを被っているが許してくれ」
「あっはい、お構い無く…」
「ありがとう…」
「…あの…俺…どうなるんですか…」
「ああ…そうだったな…何、君が行く島に送るだけさ」
「…他のプレイヤーは……」
「すまないが…こちらも仕事でね…」
「…分かり……ました……」
「理解してくれてありがとう」
「まあ、あの場で戦っても勝てませんし…」
「はっはっは…失礼ながら私もそう思うよ」
「……ですよね…」
「…では…おい」
「ここに…」
「用意はできているか」
「はい…いつでも行けます…」
「そうか、では行きましょう…そう言えば名前を伺っても?」
「あ、ベンです」
「ベン…やはり…ではベン様ご案内します」
「あ…え?」
いきなり様付けってことは…この方達も神族なのかな?
とりあえず着いていこう……。
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しばらく歩いていくと壁の質感が水の膜から岩肌になっていて、奥からは光が漏れている…今日は色々と歩くな…。
「後はここから出れば目的地のはずです」
「そうですか…何から何までありがとうございます」
「いえ、これくらいの事をしなくては面目が立ちませんので…お構い無く」
「…もしかして、神様…主神関係ですか?」
「そのようなものです…では私はここで…」
「はい、本当にありがとうございました」
「島で何かありましたらこれをお使いください…」
「え?あっはい」
渡されたのは拳サイズの黒い石で持っていると一瞬だけ嫌な感じがしたが、すぐに無くなった。
…なんだこれ?鑑定しようかな?聞いてみた方が早いかな?
「すみません、これは?」
「それは…私達を呼ぶための物です…使用の際は………」
呪文については聞こえたけど…これは発音できるのだろうか……。
「他にご質問は?」
「無いです」
「それでは、またどこかで……」
「はい」
そう言ってフードの男Bは来た道を戻っていった…。
…俺はとりあえず光が漏れている方に向かうか…。
結構前で取得したスキル"頑丈"について少しニュアンスを変えました…分かりにくくてすみません。
スキル:頑丈
HPがフルの状態で"HPが0になるダメージを受けると"(こ↑こ↓の部分)必ずHPが1になる。
即死に耐性がつく(小)
しかし、効果は1日に1回
ちなみに今回接触したフードの男達はクトゥルフ神話の深きものども…のつもりです。
少しだけにわかなのでルルブが買えるまでクトゥルフ神話の方々の描写が微妙になってしまいますが海より深い心で寛大に許してヒヤシンス(ペロッ)
…ごめんなさい。
読者・ブクマ・評価・感想・誤字報告・メッセージに感謝!感激!いあ!いあ!アザトース!