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イベント開始前(前編)回です。
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≪運営から手紙が来ました≫
……ん?何か妙に明るいな………。
ゲームの中で眠っていてもリアルで寝るときと同じようにすぐに朝が来るように感じる。
もう朝なのだろうか…まだ眠たいが起きなくては…。
目を開けると家の天井が見えた…これでもリアルではまだ深夜なんだから科学の力ってスゲー…。
「…って馬鹿なことを考えてないで起きるか…」
「……うにゅ…もうあさぁ?」
「……あさぁ……?」
「ああ、朝だよ、二人とも、おはよう」
「おはよう兄ちゃん!」
「…おはよう…お兄ちゃん…」
「……きゅ?」
「ミーミルもおはよう」
「きゅ!」
とりあえず、みんなでリビングに出るとオゾレクスさんが椅子に座って本を読んでいた…。
「おお、ベンよ…もう朝か…」
「はい、おはようございます」
「おはよう!」
「……ぉはよう…」
「カッカッカ…おはよう、ベン、ユーマ、シーナ」
「とりあえず、朝ごはんを作るか…」
朝ごはんを作っている間、運営からの手紙を読んでみた…。
From:運営
To:プレイヤーの皆様
Modest freedomを遊んでいただきありがとうございます。
今回のイベントでは島でのサバイバルのため船にて向かうことになります。
その為、1度サーバー毎の船着き場へ転移します。
フレンドの方と遊びたい方は同じサーバーの船着き場に転移するためにサーバーを選んでください。
なお、ゲーム内時間で9時に転移します。
【サーバー:未記入】
手紙を読んでいたら、美希から手紙が来ていてサーバーは'2'で集まるようだ…。
とりあえず、'未記入'と書いてある所を押して'2'を選び、ちょうど朝ごはんができた…。
今日はスープを作った…とりあえず鑑定してみよう…。
【胃に優しいスープ】
ベンの作った料理
一般的なスープであり
アカキノコを使っているため
少しだけ回復効果がある
完成度:C
効果:HPを10回復する
…なるほど、アカキノコを使うと回復効果が出るということは、薬草を使えばもっと上がるのか…
…ん?何故か鳥肌が…まあ、いいか…。
さっさと配膳するとしよう……。
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「「「ごちそうさまでした」」」
「そう言えば…もう少ししたら転移するんですが…オゾレクスさんどうしましょう」
「どういうことじゃ?いきなり」
「ええっと、もう少しでプレイヤー達のイベントがあるんですが、今回は無人島らしいので船着き場に転移するんですよ」
「なるほどのぉ…」
オゾレクスさんに相談していると、空間が歪みそこから人が現れた。
ちなみに"空間認識"による感知は一切無かった。
「それなら任せたまえ!!」
「ファッ!?誰ですか!?」
「私はGMの1人のカイロだ!!」
「ジ…GM!?」
「今回の事例は初めてだが想定内だ!!」
「え、はい」
「住民の方々には後からこれるように設定するが…」
「が?」
「あちらに着いたら!必ず!!安全な拠点を作りたまえ!!良いかい!!!」
「は、はい!!」
「よろしい!!ではサラバダー!!」
…あれがGMなのか……もしかして…GM全員があんな人ばかりなのだろうか……。
「…ええっと、とりあえず、あちらに着いたら拠点を作って待ってます」
「うむ、では任せたぞ」
「頑張ってね!兄ちゃん!」
「がんばって!!」
「ああ!」
そんなこんなで転移する時間が来て、視界が暗転していった………。
一般的に売られている食材は薬に使う食材より品質が少しだけ落ちていてアカキノコのような薬に使う食材も売られています。
次回は後編となってイベント本番です。
読者・ブクマ・評価・感想・誤字報告・メッセージに感謝しているおかげで6V作れましたありがとうございます、どういたしまして。