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前回の続き回です
そうだ、そういえば、シーナの呪いを神様に解除してもらえないか聞いてみよう。
「神様、実はこのシーナが呪いにかかってて声が出せないんですが…解除してもらえないでしょうか?」
「うむ、他でもないベンの頼みだ…」
そう言うと神様が右手をシーナに向けて出し、手のひらが少し光った…。
「これで解除できたが…しばらくは声が出しにくいであろう」
「…ぁ…………ぃ…ぁぉ……ぅ………」
「うむ、感謝を受け取ろう」
「ありがとうございます、神様……あと…ヴェルスさんの事なんですが…」
「分かっておる…ベンに対する護衛は最低限にするように命令しておる…心配するな」
「そうでしたか、それは良かった?です」
正直、今でも過剰な戦力のオゾレクスさんやタロースもいるのに神族のヴェルスさんが加わってしまったら…チートだよなぁ……。
「最低限として、プレイヤーであるベン様の無防備な状態のみ護衛を強化します」
「それは助かります、明日からサバイバルがあるから野宿になり……そう言えば"料理"スキルを覚えないとなぁ」
「む?では…ウノス」コンコンコンコン
神様が呼ぶとドアがノックされた……。
……とりあえずドアを開けると案の定ウノス様が居た…。
「やあ、ベン君久しぶり」
「やっぱりウノス様ですよね……」
「ウノスよ」
「は!」
「ベンに料理を伝授せよ」
「主のお心のままに」
「うむ、ではベンよ我は失礼する」
「あっはい、何から何までありがとうございます、神様」
俺が別れを言うと一瞬にして神様の姿が消えた…。
「じゃあベン君、とりあえず料理道具ある?」
「はい…これでいいですか?」
「うん、スキルを持ってなくても使えるそれなら問題無いよ…じゃあ、調理場に行こうか」
「分かりました」
そう言って調理場に向かった…あれ?そういえば食材が無いような…てか無いよな…。
「ウノス様、食材が無いので買いに…」
「あ~、そうだね、じゃあ待っておくね」
「はい、少々お待ち下さい」
家を出る前にミーミルを出してユーマとシーナの遊び相手になってもらうとしよう。
ちなみに、家の近くにあるお店(肉屋・八百屋)である程度リアルの食材に似たものを買ってきた…。
「ただいま戻りました~」
「きゅ~♪」
「おかえりなさいベンお兄ちゃん!」
「おか…えり!ベン兄ちゃん!!」
「フフ、ベン君は皆に慕われているんね」
「ベン様、お荷物をお持ちします」
「ありがとうございます、ヴェルスさん」
少しだけ重たかったから久しぶり能力値が上がると思ったが、これくらいでは上がらないのか…。
だが、どうやらシーナがしっかり声を出せるようになったから良いか……。
「うんうん、食材も初心者が料理のしやすいものばかりだね」
「はい、実際食べた事のある食材に似ていたので…」
「じゃあ、まずした処理から始めようか………」
こうしてウノス様の料理講座が始まったが、
実際リアルと同じ下処理で以意外とすんなり終わって、とりあえず焼き肉(塩で味付け)とサラダを作って、ミーミル用にリンご1つ(皮つき・カット済み)を用意した…。
「あとは食事後の片付けをしたらスキルが習得できるよ」
「なるほど…ありがとうございましたウノス様」
「それじゃあ、いただこうか!」
「「「「「いただきます」」」」」
「きゅ~♪♪」
自分で作る料理は何度食べても達成感があって美味しさも上がっている気がする。
皆も喜んで食べている…良かった…。
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「「「「「ごちそうさまでした」」」」」
「きゅ~…」
ミーミルは食べ疲れているが、ウノス様からも合格を貰ったし、ユーマ達も美味しいと言ってくれた。
その後、片付けをし終わると同時に…。
≪ベンは"料理"を習得しました≫
「おお、ウノス様、"料理"の習得できました」
「それは良かった、"料理"は熟練度が上がる度に作れる種類が増えるから頑張ってね~」
「はい!色々作れるように頑張ります!」
「それじゃあ、またね~」
「ありがとうございました!ウノス様!」
≪条件を満たしました≫
≪称号:神様の加護→神様の祝福に変わりました≫
≪シークレットクエストを達成しました≫
≪称号:ウノスの祝福を手にいれました≫
………加護って変わるもんなんだな~……。
その日はもう他にすることもないので夕食は外で済まして、それぞれの部屋で寝ようとしたが、ユーマ達がまだ家に慣れていなくて皆で寝ることになった…。
…少し狭いけど…暖かいなぁ………。
あとはリアルが1日分あってイベント編が
本格始動します。
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