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家での出来事回です
家に着いて貰った鍵を使って中に入った…。
改めて内装を見ても、3人で暮らすには広いし、何より拠点が襲われないとは限らない。
とりあえず、オゾレクスさんに相談しよう…。
「オゾレクスさん、ちょっといいですから?」
シュンッ「ん?なんじゃベン?」
「家…拠点を買ったのは良いんですが防衛のための魔法とか無いですか?」
「あるにはある…が」
「?何ですか?」
「精々侵入者が入りにくくするか、知らせるだけじゃ、拠点を燃やされたりそれこそ侵入者が入った事を知っても遅い事が多い」
「それじゃあ…」
「うむ…本当の意味での防衛や保護、ましてや撃退は自力でやるしかないのぉ」
「う~ん…」
自力でか…正直言ってタロースを家で呼べばそれこそこっちが危ないしな…。
「誰か雇うにもダンジョンでの金もいつかはつきますからねぇ」
「そうじゃな…拠点の中にあまり人を呼んでも難しいからのぉ」
「う~ん、とりあえず先ほど言っていた魔法をお願いします」
「うむ、了解じゃ」
そう言ってオゾレクスさんは裏庭に出て行く、俺達もついていく。
すると、オゾレクスさんは家に向かって手を掲げた…。
「"空間認識"'許可の無い者'」
「オゾレクスさん、その魔法は?」
「これは、ベンの許可を貰っていない者が侵入した時、部屋に居るものに感知させる魔法じゃ。では、あとは侵入できる場所に少々細工をするかのぉ」
「分かりました」
そんなこんなで家に入ってドアや窓に"施錠"という開けにくくする魔法をかけた。
「あとは…ベンよ、この家の鍵を貸せ人数分複製して"解錠"をかける」
「その魔法ってさっきの…」
「うむ…先ほどかけた"施錠"を開けたり、もう一度"施錠"をかけ直す事のできる魔法じゃ」
「なるほど…じゃあこれを」
「うむ…では"複製""解錠""所有者"ホレ、これで鍵を盗まれん」
「"所有者"という魔法ですか?」
「うむ…それは"付与魔法"の一種でな、生産するものは大抵は持っておる」
「そうですか…そう言えば生産スキル覚えないとなぁ…明日からサバイバルだからなぁ」
「では、儂が…」コンコンコンコン
裏庭のドアがノックされた…え……何で?
とりあえず、誰なのか聞いてみよう…。
「えーっと…誰ですか?」
「神だ」
「……この声ってあの神様ですか?」
とりあえずドアを開けるとそこにはあの時の神様が居た………ええ……。
「…とりあえず、中へどうぞ」
「ありがとう」
「む?ベンよ誰じゃ?」
「あー、そのー、神様です」
「神じゃと!?何故ここに!?」
「知りませんよー!!」
「それについては、我から話す…座って話そう」
「あっはい」
とりあえず、備え付けのソファーに皆で座った。
「ここに来た理由は簡単だ」
「と言いますと?」
「ベンよ、我が親族の神獣の保護で困っておるのだろう?」
「え…はい、正直言って俺じゃあ力が足りませんから…」
「そうだな…我も力を貸そう…■■■■」
「ここに…」
「■■■■よ、今日からベンと神獣の護衛の任を与える」
「主のお心のままに…」
「うむ…」
「神様…こちらの方は」
「そうだったな、■■■■よ」
「■■■■と申します、護衛をさせていただきます、よろしくお願いいたします」
そう言って名前はよく聞こえないが神様が呼んだのはあの時の空間に居たあの黒いモヤだった。
「そうだったな、ベンよ今聞こえるようにしよう」
「え?」
≪言語の熟練度が最大になりました≫
≪魔物の言語が理解できるようになりました≫
≪古代エルフの言語が完全に理解できるようになりました≫
≪古代ドワーフの言語が理解できるようになりました≫
≪古代魔物の言語が理解できるようになりました≫
≪古代言語をマスターしました≫
≪上位の存在から許可が出ました≫
≪神代言語を覚えました≫
「ええ…」
「これで聞こえるであろう」
「もしかして…」
「そうだ、ヴェルスが聞こえておらんかったろう?」
「それは失礼しました、私の名前は神族にしか呼ばれることがないので…改めましてヴェルスと申します、いつでもお呼びください」
「えっはい、よろしくお願いしますヴェルスさん」
どうやら護衛の問題は解決したけど…これって、良いのかな……はぁ…。
ちなみに神様がドアから来たのは、
オゾレクスさんが言っていた
「ベンの許可を貰っていない者が侵入した時、部屋に居るものに感知させる」
の感知でベンに気を使わせないようにするためという神様の気遣いでヴェルスが来たときに感知しないのはヴェルス自体がそういった者だからです
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