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Modest freedom  作者: ハズカシダリア
コウゾリア共和国編
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王都観光回(前編)です。



 マリーナ家の門を出て、中央に向かってしばらく歩くと、様々な店があり、看板には店の名前が書いてあるが、外から商品を見るが、どの店も料金が高い。

 別に払えなくはないが、今はどうでもいい。

 どちらかと言うと防具が欲しい。

 今の初期装備では、デザインと防御面でダメである。

 ルベリルさんにおすすめの防具店を教えてもらおう…。そんな事を考えているとルベリルさんの足が止まった。看板を見ると魔術ギルド本部と書いてある。


「ここが魔術ギルドの本部よ、ここでは研究発表や意見交流会が開かれることが多いから、広い会議室が多いのよ」

「そうなんですか?そう言う割には、建物自体の規模は他のギルドと同じなんですね?」

「フフ、それについては中で説明するわ」


 そう言ってルベリルさんは中に入っていく。

 ?どういうことだろうか…とりあえずついていこう……。


「?なんか、違和感ありませんか?」

「その違和感の正体は建物自体にかかっている空間魔法の付与をして、建物の規模以上の広さをつくっているのよ」

「え!?そうなんですか!?でも、そんな大きな規模の魔法を使って魔力はどうするんですか?」

「それは簡単よ、じゃあ、今からその膨大な魔力の消費を補う物が見られる場所へ案内するわ」

「ええ!?それって貴重な物では?」

「まあ、貴重な物ではあるけど、壊せる物じゃないからね、こっちよベン君」


 そう言うとルベリルさんは奥に進んで行き、受け付けの方に話を通して、受け付けの中に入り奥へ進む。

 しばらくして階段を下り、暗くなった辺りでルベリルさんが"光魔術"の"ライト"で辺りを照らした。

 ・

 ・

 ・

 しばらく階段を下った先には、ドアがあり、ルベリルさんが開けると中に入っていった。俺もついていこう。


「これが、膨大な魔力の消費を補っている、魔核(極大)よ」

「…すごく、大きいですね、この魔核…」


 目の前には大きさ約10mもの大きな魔核があった…。実際コアの(極大)は見たことあったが、魔核は今まで大きくても(中)しかないが、ここまで差があるとは…。正直(極大)はせいぜい5m程度だと考えていた。


「この魔核のサイズは実際、()()()()では、災害級の魔物か、かなりの間生きていたドラゴンからしか採集できないのよ」

「え!?それじゃあ、それらを倒したんですか?」

「違うわよ、大体災害級の魔物なんて出たら、冒険者か多国籍軍での討伐隊が出て、魔核もここまできれいな状態では手に入らないわよ、

 それにね、ドラゴン自体、崇める国が多くて、討伐なんてすれば、それこそ犯罪者よ」

「ドラゴンってそう言う存在だったんですね、

 じゃあ、この魔核はどうやって?」

「それは言葉で言うより実際にみてもらった方がいいわね、少し待ってて」


 そう言ってルベリルさんが奥へ行き、5分も経たない内に戻ってきた。

 手には魔核(極小)を10個持ってきた。


「実はね、この魔核(極小)を"創造魔法"の

 "再生成"で魔核のランクを上げるのよ、見てなさい…"再生成"」


 すると、ルベリルさんの手にあった魔核(極小)10個が魔核(小)に変わっていた。


「すごいですね、ではその魔法を使って、あれを創ったんですか?」

「そうだけど…これがとても苦労したわ、何故なら……」


 ルベリルさん曰く、魔核(極小)なら10個で成功率も高いが大きさが上がるにつれて必要数が2倍に増えていき、成功率も下がる。

 もちろん他にも同じことができるスキルはあったが、成功率がこれよりも低く、さらに必要数が同じく2倍であって非効率だった。


「しかもね、この魔核(極大)は実は(極大)同士を"再生成"したものなのよ」

「ええ!?じゃあ、もしかして…」

「そうよ、このサイズの魔核はそれこそ年老いたドラゴンと同等もしくはそれ以上の物なのよ!」

「すごいですね!でも、それって…」

「ええ…かなり成功率が低くて、完成するのに28年もかかっちゃったわ、まあ、そのお陰でこの建物が完成したのだけれど…」


 今、目の前にある大きな魔核には、それだけの時間がかけられているのか…。

 あれ?でも…。


「何でそんなすごいものを地下に置いたんですか?」

「それはね、この魔核が大きすぎて他の国がドラゴンを無断で討伐したと勘違いされないようにするためよ、これだけ大きいんだもの勘違いされて没収なんてされたら嫌じゃない?」

「それは…そうですよね、28年もの時間を奪われるのと同じことですよね」

「ええ…でもね、この国の王様には知られているのよね」

「え!?それじゃあ…」

「ああ、でもね、その王様はこの事は絶対に秘密にしますって言ったのよ」

「そうなんですか?その王様って寛大な人なんですね」

「そうね、じゃあそろそろ上に戻りましょうか」


 そう言ってルベリルさんはもと来たドアから帰っていく、俺もついていこう。

 受け付け前に戻ると護衛の1人がこちらに駆け寄ってきた、どうやら急ぎの用だ。


「ルベリル様、クレシルーク陛下がお呼びです、早急に城へ」

「分かったわ、ベン君、この後は適当にこの王都を観光してて、セスを護衛に付けるから」

「かしこまりました、セス!こっちに来い!」

「何でしょうか、ファウ隊長」

「今からお前にベン様の護衛任務を与える、なるべく近くで護衛しろ、いいな」

「はっ、かしこまりました、ベン様よろしくお願いいたします」

「え?あっはい、分かりました、こちらこそ、よろしくお願いします、セスさん」

「じゃあ、後はお願いね」


 そう言ってルベリルさんは、迎えの馬車で急いで城への道に向かう。

 さて、適当に観光か…、防具について聞こう…。


「すみません、セスさん」

「何でございましょう、後、セスで結構です」

「あっはい、分かりました、それでですね…「おい!そこの君」……」


 どうやら誰かが絡まれているらしい、可愛そうに……。


「君だよ、そんな薄汚れた格好でルベリル様の横を歩いていた、君だよ!」


 なんてこった、居るんだろうなとは思ったけど、まさかこんなに早く会ってしまうとは、仕方ない…。


「で、セス、この近くでオススメの防具店って知りませんか?」

「そうですね…では、ご案内します」


 そういう時はあえて相手を無視する。

 …だって俺、薄汚れてないもの…。


「貴様!この私を無視するつもりか!!」


 そう言って、胸ぐらを掴もうとしたが、セスに阻まれた。

 良かった、護衛が居て…。


「へリム様、こちらはルベリル様のお客様です、あまり粗相を起こしてしまいますと、へリム様の名誉も落ちてしまわれますよ」

「っく…貴様!覚えていろよ!!」


 どうやら絡まれずに済んだようだ。

 こんな騒ぎでも他の方は騒ぎもしない、どうやらへリムというやつはいつもあんな感じなのであろう…。


「では、今度こそご案内いたします」

「はい、お願いします」


 そう言って俺たちは魔術ギルド本部を後にした…。

まあ、普通は違う人だと思うよね。

誤字報告感謝します。

作者は句読点をどこに打つかが苦手で確認も最小限のため、間違えていることがあります。

後、ブクマ100件達成しました。

これからも、ブクマ、評価、コメント、誤字報告よろしくお願いします。

ちなみに、中、後編はただいま書いています。

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― 新着の感想 ―
[一言] 句読点は、声を出して読んでみると分かります。 息継ぎ、言葉の句切りで付けるので(//∇//) 理由は、息継ぎと抑揚を無しに読むと変になるからです
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