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夕ごはん&朝ごはん回です。
"猫の宿"に戻ると相変わらずの繁盛っぷりだった。
「あ、ベンにゃ、今日は遅かったにゃ」
「あはは、まあ、今日は色々あったからね、ごはんまだある?」
「当たり前にゃ、さっさと席に着くにゃ」
「ありがとう、頼むよニーナ」
ふぅ~、今日は色々あって疲れた…。
今日のごはんは、ドスボアの肉で昨日よりガッツリとした味で、パンがすすんだ。ミーミルも満足したようだ。
いつも通り銅貨8枚払って、部屋に戻り"清掃"を自分とミーミルにかけて、ミーミルは本に戻し、自分もベットに寝転んだ…。
明日は魔術ギルドにも行かなくちゃ…………。
≪Modest Freedomを終わります?≫
≪はい/いいえ≫
「はいっと、ふぅ~…って降りないt…」
「お兄ちゃん、おっそーい!!」
「あはは、ごめんごめん、今終わったから今行くよ~」
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「ええ!?ダンジョン!?どこに!?私も行く!!」
「いや、お前まだダンジョン攻略中だろ?無理じゃ…」
「そうだね、僕も今は行けそうにないね」
「ええ~、行きたい!行きた~い!!」
「こらこら、美希あまり大輝を困らせないの」
「え~、むぅ~」
「今度な、今度」
「……分かった、絶対だよ!」
「はいはい、そう言えば2人ともどこまで行ってんの?」
「そうだね、僕は主に南に行って4つ目の町でダンジョンがあったから、そこに潜っているかな」
「私はね~、西側に行って~4つ目!やっぱり、4つ目の町には、ダンジョンがあるのかな?」
「そうかもね」
「へー、なんか、追い付きそうにないな…」
そんなこんなで、兄妹で情報を交換をした。
ちなみに、今日のごはんはハンバーグで上にチーズがのっていた。うま~い。
食べ終わってリビングでゆっくりしたあと、また、部屋に戻った。ちなみに、亮兄さんたちはすでに戻っていた。
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部屋に戻って、いつものように勉強をした。
そう言えば、まだ春休みも前半だが、イベントはいつになるんだろう。少し調べてみるか…。
…お、これかなMFのホームページ、どれどれ…、ふむふむ…なるほど…。
どうやら、今回のイベントは島でのサバイバルのようだ、内容は…10日間やるらしく、リアルで2日間にかけてやるとあり、途中でリアルでのごはんは休憩を挟みながら開催すると書いてある。開始予定時間は、朝の7時に始まり時間を圧縮する…?よく分からないからいいや、とりあえず、MFを始めよう…。
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「おかえりなさいませ、ベン様」
「Modest Freedomを始めますか?」
「はい、いつもありがとうございます、エアリさん」
「かしこまりました、行ってらっしゃいませ…」
視界がいつものように暗転した。
そして、暗転から覚めると、いつも通りの天井が見えた。よかった…、また、変な場所でなくて…。
「ミーミル、出ておいで~」
シュンッ「きゅ~♪♪」
「よしよし、じゃあ、ごはん食べるか」
「きゅ~」
1階に降りると、『ウルズの疾風』のみんなが食事をしていた。他の冒険者もちらほらいた。
「おお、ベン!こっちで食べようぜ」
「分かった、今いくよ」
「久しぶりだな」
「久しぶりって言っても、1日会わなかっただけだろ?」
「ガハハハハ、そうだったな、そう言えば今日はギルマスから呼ばれてんだよ」
「そうなんだ、たぶんあれのことかな?」
「なんだよ、知ってんのか?」
「まあ、行ってからのお楽しみかな」
「ガハハハハ、なら楽しみにしておくか、そうだ!」
「?どうした?ルーガス?」
「おめぇさんに言ってなかったが、3日後にこの町を出て、西にある、クワトロの町のダンジョンに挑みにいく事にした」
「そうか…、なら、俺の妹に会うかもな、確かダンジョンに潜っているって言ってたし」
「なんだ?おめぇ、妹が居たのか?名前は?」
「名前は、シャルニーだよ」
「シャルニー!?てめぇ、今、シャルニーって言ったのか!?」
「!?そうだけど…どうかしたか?」
「シャルニーって、"閃光の乙女"と言われてる人だよね~、ベンってすごい妹を持ってるんだね~」
「マジか、シャルニーってそう呼ばれてるのか…」
今度、そっちで呼んでみるか…。
そんな事を考えていると朝ごはんが出てきた。
今日はスープじゃなくて、ラビー肉だった。
やっぱり、宿のごはんは美味しいな。
いつも通り銅貨8枚出して、ミーミルを抱えて冒険者ギルドに『ウルズの疾風』と一緒に向かった…。
まさか、妹が二つ名持ちって言うテンプレ。