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クエスト準備回です
後半は第三者視点をまた入れました。
"猫の宿"に向かう途中、まだ日が昇りきっていないからか、どの店も準備中の札が掛かっていた。まだ、出店も出ていないが、冒険者は何人かは冒険者ギルドに向かっていた、みんな仕事が早いな…。
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宿に戻ると、ニーナとメールさんがいた。客もちらほらいる。2人が、こちらに気づいた。
「にゃ?にゃんでベンが、外から来たにゃ?昨日は部屋に戻っていたはずにゃよ?」
「あ~、まあ、色々と…」
「にゃ~?にゃんにゃ?教えるにゃ~」
「こら、ニーナ、あまりお客さんを困らせないの、人には秘密が1つや2つあるの」
「にゃ~、気ににゃるけどいいにゃ、ベン、ごはんにするにゃ?」
「ごはんにするよ、ありがとうございますメールさん」
「いいのよ、まあ、あまり夜は遊ばないように」
「え!?違いますよ!」
「はいはい、そう言うことにしとくね」
「ちょっと待ってくださいよ~…」
その後、誤解はいまいち解けなかった。
仕方ないと諦め、部屋に一旦戻ってみると、ミーミルが飛び込んできた。
「きゅ~きゅ~」
「ごめんごめん、今日は一緒に外に行こうな」
「きゅ?きゅ~♪きゅ~♪♪」
ミーミルの機嫌も治った事だし、1階に戻った。
ちなみに、今日の朝ごはんはパンとコーンスープだった、美味しい。今日も銅貨8枚を払って冒険者ギルド向かった。少しだけ、温かくなってきた現実でも春が近いことを思うと、学校が少しだけ、心配になってきた。おっと、今はゲームを楽しもう。
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冒険者ギルドに向かう途中、日が顔を出して出店や、店も開店してきた。お?こんなところに古本屋があったんだ、今度よってみよう。
そんな事を考えながら、冒険者ギルドに着いた、中はまだ人がまばらである。
今日は、なにをしようか……お?これとこれでいいかな。
【銅鉱石を10個納品してください】
内容:銅鉱石を北の坑道で掘ってきてください
報酬:大銅貨1枚(追加報酬:銅貨5枚)
依頼主:生産ギルド
【石炭を20個納品してください】
内容:石炭を北の坑道で掘ってきてください
報酬:銅貨15枚(追加報酬:銅貨8枚)
依頼主:生産ギルド
この2つの依頼にしよう、とりあえず、道具について聞こう。
「すみません、北の坑道での採掘道具はどうしたらいいですか?」
「道具ですか?道具屋でのご購入もしくは、冒険者ギルドでの貸し出し用を使ってもらうことになってはいるのですが、ご自分用の道具をお持ちすることをおすすめします」
「なるほど、分かりました、自分用のを購入しようと思います、ありがとうございました」
「いえ、クエスト、頑張ってください」
冒険者ギルドをあとにして、とりあえず、北の方に向かう。たぶん、生産ギルド方面には、色々と工房があったし、そこで購入できるだろう。
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やっぱり、北には色々と工房とお店を合わせた店が多かった、色々あるな~。
「きゅ?きゅ~~~……」
「へ?あれ?ミーミル?どこへいくんだぁ~……」
ミーミルが急に飛び降りて、細い裏路地へ入って行く、とりあえず追いかけよう、待ってくれ~…。
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「きゅ!」
「やっと追い付いた、ってここどこだ?結構走ったけど、ん?お店?ミーミルここに来たかったのか?」
「きゅ~♪」
「そうか、ありがとな~とりあえず入るか、すみませ~ん、やってますか~?」
「ん?なんだ、てめぇ?客か?」
「はい、客ですが、ここって採掘用道具って扱ってますか?」
「そりゃ一応扱ってはいるが、なんだ?今から坑道に行くのか?」
「はい、おいくらですか?」
「ならちょうどいい、ちょっくら掘ってきて欲しいものがあんだよ、それを採って来たら道具をやるよ」
「え、いいんですか?そのまま盗むかもしれませんよ?」
「ガハハハ、そんな事を心配するやつは、盗まねえよ、それにな、俺は人を観る目だけは長けてんだ、盗まれたらそれまでよ」
「はあ、分かりました、俺はヒュームのベンです、何を採って来たらいいんですか?」
「ベンか、俺はドワーフのボンズってもんだ、なに、鉄鉱石を5個ほどの採って来てくれ、一応、浅い所でも採れるから心配すんな、ホレ、そこにある採掘道具を適当に持っていってくれ」
「分かりました、どれにしよう…」
「きゅ!きゅ!」
「ん?これがいいのか?わかった、すみません、これを持っていきますね」
「ん、いいぞ、じゃあ頼むなああそれとこっちから出た方が早いぞ」
そう言って奥の方にあるドアに案内された。
「それじゃあ、行ってきます、昼辺りに来ますね」
「おう、持ってくるときも、こっちから来るといい、頼んだぞー」
「分かりましたー」
さて、早めに坑道へ向かおう。午後は生産ギルドに行く予定だからな。
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「まさか、あの道具を持っていくとはな…」
ラビーを連れたひょろっちい冒険者だったが、あのラビーの方はどうやら、道具をみた時に直感で感じたのかは、分からねえが一番いいやつを選びやがった、冒険者…ベンの方はラビー…相棒を信じていた、少し見ただけでわかっていたが、かなりの信頼関係がそこにはあった。
「へっ、おもしれぇもんが見れたぜ」
この町、いや、この国で5つの指に入るほどの鍛治職人は、今日もひっそりと店を開けた…。
ちなみに、"あの道具"と言うのは別にすごいものという訳ではなく、他の道具よりもしっかりとできたものという意味です。
なぜか、"ち"を打つと"ちなみに"が絶対出てくる。何故だ…。
ステータスに変化がないので省略します。
あと、色々評価、ブクマありがとうございます。
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