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主人公は何を作るのかな?回です
あと、メリークリスマスです、はい。
生産ギルドの中は意外とシンプルな構造だった。とりあえずギルドに登録しよう。
「すみm「ああ!登録者の方ですね!ぜひ!やってもらいたい仕事があるんですよ!いいですか?いいですよね!」あっはい、分かりました」
「では!こちらに!」
何か気の強い受付嬢さんだな、まあ登録できるならいいがやってもらいたい仕事ってなんだろう。受付嬢さんの案内についていこう
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「最近ですね、プレイヤーの方が増えたのはいいんですが、皆さん、調薬や鍛治、料理に錬金と、まあ生産してくれるのは助かるんですがね、マイナーな産業には目を向けてくれないんですよ、ひどいですよね!」
「は、はあ…、そうですね、すいません」
「ああ、あなたもプレイヤーでしたね、すみません、さあつきましたよ」
「ここですか?ここって…魔術ギルドですよね?」
「はい、そうですよ、さあ早く入りましょう」
そう言ってそそくさと入っていった、とりあえずついていこう。
「あら?シイナ?どうしたの?」
「姉さ~ん、連れてきたよ~、生産してくれる人~」
「生産してくれるって、また無理矢理連れてきたんじゃないでしょうね~、無理矢理連れてくるのはダメだっていったじゃないの」
「無理矢理じゃないよ、しっかりと承諾貰ったもん、ね?ね??」
「え、まあ…はい、別にこれと言った生産のスキルがないので…」
「ほら、無理矢理じゃないでしょ!でしょ!」
「はい、はい、分かったわ、疑ってごめんね、そちらのプレイヤーさんもごめんなさいね、シイナは、そろそろ戻らないといけないんじゃないの?」
「ああ!そうだった!じゃあねー、お姉ちゃん、プレイヤーさん」
嵐の様な人とは、ああいう人のことなんだろうな、テンションの激しい人だな…
「はあ…全く、こほん、とりあえず魔術ギルドへようこそ、ベンさん」
「え、僕名前名乗りましたっけ?」
「フフ、いいえ、私はギルドマスターに話を聞いただけですよ」
「あ、ガタノ先生から、まあでも改めて、ヒュームのベンですよろしくお願いします」
「フフフ、ご丁寧にありがとうございます、私は先ほどのシイナの姉のマイナです、よろしくお願いします、とりあえず生産内容を説明しますので、ご案内しますね」
「はい、お願いします」
マイナさんに着いて魔術ギルドに入ったが、こちらは、ローブや白衣を着た、学者の様な風貌の人が多い。
「そこに座ってね」
「はい、それで僕は何をすればいいんですか?」
「そうね…、簡潔に言えば、こういったスクロール作りが主な作業かな?」
そう言って出したのは、紙に幾何学模様の描いてあるスクロールというものだ。
鑑定の断りを入れてから鑑定すると。
【帰還のスクロール】
消費MP:10
"空間魔法"のスペル:帰還の魔法陣が描かれたスクロール
スペルを唱えると、スペル:帰還が使える
なるほど、ガタノ先生が使っていたのは空間魔法だったのか、それにスクロールはMPさえ払えば、使えるっぽいな
「こちらは、魔術ギルドと冒険者ギルド、商業ギルドで大銀貨1枚で販売されているスクロールですが、あなたには、こちらのスクロールを作って頂きます」
そう言って【帰還のスクロール】を下げてもう1つのスクロールを出した。
【スクロール(魔)】
ただの紙に魔力を込めただけの紙
全てのスクロールは、ここから作られる
「成長や出来に応じて、魔法や魔術のスクロールも作って貰います、以上で説明は終わりですが、質問はございますか?」
「えーっと、もし僕の覚えていないスキルの魔術や魔法が依頼されたらどうすれば」
「ああ、そういった場合でも問題ありません、こちらで用意したこちらの"魔法陣辞典第一章"を見本に作って貰いますので」
そう言って何もない空間からそこそこ分厚い本が出てきた…、この人も空間魔法を持っているんだぁ…。
「そちらの辞典は購入出来るんですか?」
「ご購入になりますと、金貨1枚は必要ですね、全章をご購入となりますと、大金貨1枚入りますね、ご購入されますか?」
「あ、いえ、1章すらも買えません」
「まあ、魔法・魔術自体が高価なもので貴重ですから、高くて当たり前なんですがね、では、他に質問がなければ、作業場に案内します」
「はい、特にないので、お願いします」
「はい、ではこちらです」
案内されると、そこは他のギルドの資料室の様な部屋だった。先ほどの辞典以外にも魔法陣についての本があった。
「ここが作業場です、ベンさんのおかげで非常に助かるんですよ」
「え、僕のおかげで?何でですか?」
「スクロールを作って頂けるだけでも助かるんですよ、魔術や魔法スクロール自体は、手の空いた魔術士に頼めるのですがスクロールは、MPを込めないといけないので、皆様いやがるんですよ、スクロールを描くならまだしも、そんな初心者でも出来る仕事はやらんって、言って困っていたんですよ、ギルドマスターは何も言わないので」
「は、はあ…、大変なんですね他の皆さん」
「ホッホッホ、まあ他の構成員もなんだかんだ、魔術や魔法の論文の提出やらあるからのぉ」
「うわ!ってガタノ先生ですか…、びっくりしましたよ、ドアの開く音がなかったので…」
「ホッホッホ、昨日ぶりじゃのぉ、ベンよ」
「ギルドマスター、いたずらに空間魔法で現れないでください、初めての方でなくとも驚きますので…」
「ホッホッホ、こりゃすまんのぉ、ベンよ、ここに居ると言うことは、スクロールを作ってくれるのかのぉ?」
「ええ、まあ、やりたい生産も無いので、冒険者ギルドのクエストが終わり次第にはなりますが、ここにきて作れるだけ作りますよ、MPの限り」
「あ、説明をし忘れていましたが、この作業場自体にMPの回復を促進する魔導刻印がありますので、たぶん問題ありませんよ」
「へー、魔導刻印なるものがあるんですか」
「ホッホッホ、まあ部屋や道具などに使うものじゃな」
「そうですね、大まかに言えばスクロールに描くことも、一応魔導刻印とも言われています」
「そうなんですか…」
「ホッホッホ、ではそんな作業をしてくれる儂の生徒には褒美をあげんとな、ホレ、どちらかの手を出してみなさい」
「え、あっはい」
また何か貰えるようだ、まあ貰えるのであれば貰お…
≪ベンはレアスキル空間魔術を伝授されました≫
≪スペル:引き寄せを覚えました≫
「ふぁ!?え!?ガタノ先生!??」
「ホッホッホ、その魔術を鍛えれば儂と同じ事が出来るぞ、普通のヒュームならば年月を重ねてもほんの一握りしか無理じゃが、プレイヤーのお主ならば出来るかものぉ、さらばじゃ、ホッホッホ…」
「あら?良かったじゃないですか、ギルドマスターが魔術を伝授するなんて、滅多に無いことですよ」
「え、あ、いやいやこの魔術って貴重なんですよね!?」
「そうですね、私とギルドマスターを除けばここの構成員や、他のギルド構成員を含めても20にも満たしませんね」
「やっぱり、貴重なんですよね!あーもー、貰ったならもう、スクロールしませんなんて言えないじゃないですか」
「断るつもりだったんですか?」
「いいえ!あーもー、作業します!この紙に"魔力操作"で魔力を入れればいいんですよね!」
「フフフ、そうよ、しっかりと魔力を込めて全てに浸透するまで入れてね、じゃあ私は受付に戻るわね、何かあったら呼んでね」
「はい、分かり…ってもういない」
そうだった、マイナさんも空間魔法使いだった。
あーあ、これならまだ、辞典を貰う方が幾分かましだぜ、仕方ないさっさと作ろう。
ちなみに、ミーミルは魔法や魔術の本を読んで?いる、読めているのだろうか…まあミーミルは賢いし、分かってそうだな。
なぜ今回はスキルを取得や習得ではなく、伝授にしたかと言うと、実際"伝授"というスキルがあり、(伝授自体は魔法魔術を5つ以上持っており、6つは熟練度をそこそこあげると覚える)ガタノがそのスキルで伝授したからである、"伝授"は、持っているスキルを1段階落として覚えさせることが出来る(1段階目のスキルは無理)
ちなみに、知がそこそこ高くユニーク化しているミーミルは、本を(難しい言葉以外)読めます。
ステータス
レベル:5
名前:ベン
種族:ヒューム
職業:冒険者 従魔士 魔術士
クラス:F
基本能力値
HP:66/66
MP:74/74
力:15
守:44
速:26
知:41
精:11
運:49
スキル欄
鑑定 言語 杖 火魔術 従属化 指揮 生活魔法 魔力操作 体術 短剣術
レアスキル欄
気力操作 空間魔術
ユニークスキル欄
鍛練 HP自然治癒力強化
称号
エアリの祝福
スペル一覧
フルスイング(杖) プチファイア(火) ミニファイア(火) 清掃(生活) ハイジャンプ(体術) 気力弾(小)(気力操作) 引き寄せ(空間魔術)
ちなみに他の魔術も魔法に進化することが出来ます(条件はあるが)
あと、魔術ギルドにもランクはありません(面倒だから)
(ランクがあるのは、冒険者ギルドのみです)