142
昼食回です。
短くてゴメス。
とりあえずそのまま素直に言うのは家族とは言えど言いたくないので適当に嘘を混ぜて話しておくか。
「とりあえず私はカルボナーラかな」
「それじゃあ私もそれでお願いします」
「俺はオークの生姜焼き定食で、ユーマとシーナはどれにする?」
「お肉…お肉どれ?」
「わかんないね…」
「それじゃあとりあえずお肉とお魚のおすすめ1つずつお願いします」
「じゃあ僕はいつもので」
「はいよ、少し待っててくれ」
そう言って奥の厨房があるであろう方へ向かった。
さて、どう切り出すのがいいか…。
「そう言えば、自己紹介がまだでしたよね、私はシャイニーとはリア友のヴィヴィと申します。武器はレイピアを使って遊撃しています」
「これはどうも、俺は「ベンさんですよね、シャイニーから色々と聞いています」ああ、まあ、大体妹が言っている事はあってると思う…うん、で武器は……まあ、剣も使うし魔法も使う俗に言う魔法剣士的な奴だな…と言っても言っちゃあなんだが妹とか兄さんよりは弱いと思うがな」
そういうと何故かマゼランにクスクスと笑われた。
実際そうだと思うんだけどなぁ、PvPとかマジで苦手なんだよなぁ。
「そうなんですか…?でしたらどうやってここまで?」
「ああ、それは、まあ、あんまり大っぴらに言いたくないがテイムしている魔物のおかげかな、偶然強い魔物をテイムできてそれでゴリ押しで港まで行ってシャイニーには話したがコウゾリア共和国まで行って帰ってくる途中で海賊と出会ってその海賊を海賊船ごと手に入れて……まあ、そこからは普通に船でここまで来たって感じだ」
「( ゜д゜)………」
「へー、流石ベン君だね並の冒険者では味わえない体験をしているようだ」
「兄さんも色々あったの聞いてビックリしたけど、お兄ちゃんも大概だよね」
「ん?まあ、そう聞こえるだろうがその場その場の勢いでしか生きてないからな兄さんの冒険譚の足下にも及ばないかもな」
「お待ちどうさん、カルボナーラ2つとオークの生姜焼き定食と今日入ったばかりのグランベアのステーキと新鮮なフライサーモンを使った包み焼きだ」
そう言ってテーブルの上にどんどん皿が並べられる、かなり綺麗に盛られていて、どの料理も美味しそうだ…いやこれは絶対に美味しい。
「あれ?僕のは?」
「お前のは大きすぎるから席変えろ、あんな量だけ多い料理は1人の時に頼めって、これで7回目だぞ」
「しょうがないじゃないか君の料理は産地直送で新鮮で美味しいから定期的に食べないと身体に悪いんだよ」
「…まあ、いい…とりあえずカウンターのでも移れカウンターからでも会話はできるだろ」
「了解了解、おおこれはまた良い食材ばかりだね」
「下手なモン食わせて、師匠にどやされたくないんでね」
そう言ってマシューさんが移ったカウンターには5…いや6皿あってどれも大盛りになっている……。
こんな量食べれるのか…体は大きい方だが普通に見ているだけでも目を見張る量だ。
少しマシューさんの料理の量には驚いたが定食に口をつけると、今まで食べてきた中でもかなり上位に位置付けできる美味しさだった。
焼き加減や野菜の具合、味付けに付け合わせの漬物まで……ん?漬物……まあ、良いか、どれ一つ取っても美味しいと言う言葉しか出ないくらいには美味しい。
「美味しいだろ?ここの店主はね、王城に勤めているコック長の一番弟子でね、今は色々あってこうやって店をやっているんだ」
「あまりその話を客に言うな、もう師匠とは……すまない、ゆっくり食べていってくれ」
そう言うと店の奥へ戻っていった。
……ドラマとかよく見るからあれだが、なんでわざわざ聞いてもない情報を言っちゃうかねこの王様は……。
少し呆れた顔をすると、マシューさんも気づいたのか肩をすくめてまた食べ始めた………。
いつも感想、評価、誤字訂正、いいねありがとうございます。
次回もゆっくりお待ちください。