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会議は終わり次の日…回です。
それから少しの時間モーデウスさんへの質疑応答、少しの談笑で夜も更けてマシューさんが頃合いを見て手を叩き、
「まあ、今日はこのくらいにしてまた明日にしよう。
それでいいですかね?」
「ああ、構わないよ」
「では、これにて解散!」
その合図でそれぞれがバラバラと動き出す。
俺もさっさと部屋にも
「ベン君、少し良いかな?」
「?なんですか?モーデウスさん」
呼び止められて振り返ると何かを持ったモーデウスさんが近寄ってきた。
「いやなに、私のような表立って正体を明かしたくない性格だと聞いていたからね、これを渡そうかと」
「……これって…」
渡されたのは首輪…いや、チョーカー?
とりあえず“鑑定”してみるか…
【名換のチョーカー】
大昔に用いられたアーティファクト
装備した者の姿と名前を換え、別人にする能力があり
身長体重をも換えることができる。
変身ではなく身体全てを取り換えるため使用するとしばらくは使えなくなる。
登録者:
変換体:
「変…換?」
「私の物で悪いが、それさえあれば君が英雄である事を秘密にできるんだ」
「すごい物ですけど……良いんですか?」
アーティファクトとか書いてるし、どう見ても英雄の装備品とかどれだけやばい物……まあ、今の装備もやばいのばかりか。
「いい…と言うよりは、貰ってくれ。
先程のお礼という事で……まあ、要らなかったら売ってしまっても構わないよ、売ればそこそこお金もできるだろうし」
「いやいやいや!売りませんよ!?」
「ふふ、それは良かった……それじゃあ使い方はまあ、やってみれば分かるだろうし、分からなかったら名を呼んでくれればすぐにでもくるからさ」
「え、あっはい…ありがとうございます」
「まあ、プレイヤーは初めての事例だが、これから君のような事例が増えていくだろう…その時までには身の振り方を考えた方が良いかもしれない……っと、余計なお世話だったか」
「…いえ、肝に銘じておきます」
「それは良かった、それじゃあ良い夢を」
そう言うと静かに消えていった。
いつの間にか最後まで残ってしまった……もう遅いしさっさと寝るとしよう。
次の日
慣れない場所、身に余るほどの高級なベッド、そして何より緊張もあってぐっすりと眠れなかった。
少しぼーっとしてしまうが、今日は午前中は観光するために眠たい目を擦って起き上がる。
長旅なだけあってユーマとシーナはまだぐっすり眠っている。
こういうどこでもしっかり眠れるようになりたいと少し羨みながら、いつものように読書しているオゾレスクさんに挨拶をする。
「む、もうそんな時間か…」
「…その本、結構新しい本ですね?」
「うむ、少し前に子供達用に買った本だったのじゃが、ちと難しい内容じゃったのでな…どうじゃ、読むか?」
「そうですね……どういう本ですか?」
「神学書じゃな、多種多様な神について学べるものじゃ」
「へー…まあ、読みますけどユーマとシーナにはもう少し夢のある…それこそ英雄譚とかどうですかね?」
「そう思って、一度買ったがユーマは興味津々じゃがシーナがのぉ…」
「それだったらシーナはシーナで「子供達はまだ文章が読めるほどの教養がなくてな、読み聞かせるしかないのじゃ」…ああ…」
まあ、見た目通りの歳だし、出会った時もそうだけど学ぶ余裕がなかったぽいしそういうものか…。
その辺りは、ファンタジー…と言うよりは中世初期感ってやつなのか?貧富の差が出てしまうものなのか…。
「一応、週に何度かは教会で学んでおるようじゃが、一人一人教えて居るわけではないからのぉ」
「まあ、その辺りはゆっくり見ていくしかないですよね………あ」
話しながら本をパラパラっと斜め読みして居るとウノス様とイシス様のページがあった。
と言っても写真ではなくかなり忠実に描かれた絵ではあるが。
そういえば神様が居ない間は副神?て言うのが一番だったって事ぽいけど、副神って誰だろう?
「どうしたのじゃ?」
「あ、いえ…その副神?ってどこに載ってるのかなぁーって…」
「ああ、それじゃったらその本には載っておらんぞ、3大神はおるが副神は司る役職がないからのぉ…」
「へー」
「じゃが、どの国でもそうじゃが大きい教会では副神が祭られておるな…じゃが、今回の主神の祭で立ち位置が変わるじゃろうな」
「………ああ…」
神様が戻るってことは副神を祭る意味もそこまでないからなぁ…
今までセンターに居たけど、急に交代って…なんか不m
『そんなことないですからねー…』
「え?」
「む?どうしたのじゃ?」
「あ、いや……????」
『私の仕事が少なくなるのでその点では助かってますから、重ね重ねありがとうございますー…』
「………(・Д・)」
お、おかしいなぁ…昨日の今日で話す機会があまりなさそうな声ばかり聞こえ始めたぞー…
『あはは……あ、突然すみません、副神のジェルスと申します。
直接会って話したいのですが、まだ手の離せない状況なので私の話が聞こえたのでテレパシーごしですが失礼します』
「(あ、はい…お、お疲れ様です?)」
『お気遣い感謝します、できれば直接お会いしてお礼など言いたいのですが、私の立場上中々表立って動けず、ベン様の負担になるでしょう』
「(え…まあ……そうですね)」
俺的にはもっとスローペースで攻略したり、他の人も通ったような道に行きたいけど、なんでこうなったんだろうなぁ…。
『率直な感想ありがとうございます。
あ、朝から長話もなんですからまたお時間あるときにでも…もちろん何かヴェルスや神々に関して相談事があれば呼んでくれれば、大抵は間に入っていきますので』
「(はい、その時はぜひお願いします)」
『ええ、では失礼します』
「?先ほどからぼーっとしておるがどうしたのじゃ?」
「…あ、えっと、副神のジェルスさん?から挨拶をしてもらってました」
「……………」
「そんな呆れたかのような間を作らないでくださいよ…俺だってびっくりしたんですから…」
「…ベンは、いや、儂の主は大物になるとは思っておったがここまでとはなぁ…」
「大物って…俺だってこんな事になるなんて思いませんよ…」
本当にあの時から波瀾万丈の天変地異レベルで慌ただしい毎日だし、最初の大陸でのダンジョンとかまともにクリアできてないからこのお祭りが終わったら、まだ行ったことのない国…いや街から行くとしよ………。
次回もゆっくりお待ちください
投稿速度遅いですけど、ゆっくりお待ちください




