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晩餐会回です。
結局、特にする事もなく少しだけ城を探索していたら時間になっていた。
「ベン様、お時間になりましたのでお迎えにあがりました」
「分かりました、オゾレスクさん達はどうしますか?」
「英雄殿達も見てみたいが、辞めておこう。
先ほどから少しずつ教会本部以上の聖属性の魔力がしておって、近づくだけで消えそうじゃわい」
「そうですか…なら、本にでも戻っておきますか?」
「カッカッカ、それには及ばんよ、それにユーマとシーナが今にも眠りそうじゃしな」
「…ねむく…ない…」
「……(コックリコックリ)」
「カッカッカ、まあ、ゆっくり楽しんでくるがよい」
「…分かりました、ユーマとシーナもあまり遅くまで起きて、明日の外での探検に寝坊しないようにな」
「「はーい…」」
とりあえず俺1人だけだが、まあ、何かあっても変なことになる訳ないし、大変なのはその後にでもありそうだし、今はあまり緊張しないようにするしかないか。
少し長い廊下を歩いて、自分の背丈の2倍以上はある扉の前に着いた。
扉越しからでも分かるほどの気配があり、少しずつ心拍数が上がってくる。
ゆっくりと開けられた扉の向こうには、大小…そして様々な種族の姿が見えた。
「今日の主役のご登場だ、紹介するよ」
そう言ってマシューさんが手招きするので、少し硬くなりながらもゆっくりと歩き始める。
「こちらが我ら英雄の新たな仲間、“英雄”ベンさ。
ベン、皆んなを紹介するよ…と言っても今日来れてない2人は明日になるけどね」
そう言ってウィンクして、俺から少し離れて真っ黒な人の形をした大男に近づく。
「まずは、序列第2位“深淵の英雄”グラム・ロドス、グラムは不死者でテネルの次に年長だね」
「…よろしく」
「あ、はい、こちらこそよろしくお願いします」
差し出された手を握ると、室内が少し暖かいせいか、それとも不死者だからか驚くほど冷たかった。
握手をしたのをみて次の紹介に移る。
「で、序列で言うと僕が“聖域の英雄”マシュー・ゼネラル見た目はヒュームだけど、光の女神の使徒だ、よろしくね」
「へー、女神様の使徒…って、あれ?“勇者”じゃ?」
「それはゼネラル二世の時の肩書きかな、ややこしいけど、どちらにせよ肩書きで呼ぶのは、英雄の時の仕事でしか呼ばないから、気にしなくていいよ」
「な、なるほど」
マシューさんとも握手して、次の紹介に移る。
それにしても英雄の仕事か…大変な案件ばっかりなんだろうなぁ…
っと、マシューさんの行く方を見ると、いかにも龍が人になったような人だった。
「それで、序列第4位“龍域の英雄”ラーグル・ガーで龍帝国マナグドグマを治めてる古龍種だね」
「…ふむ、よろしく頼むぞ」
「は、はい」
グラムさんより大きな身体に大きな手と握手する。
腕にもそうだが手にもゴツゴツとした手で優しく握られた。
「そしてこちらが序列第5位“獣の英雄”ララドゥマ、聖獣の守護者だよ」
「フェンリル、から、様子聞いて、いる、よろし、く」
「あ、はい、よろしくお願いします」
ゴツゴツとした手の次はもふもふとして、柔らかい手との握手だ。
にしても体が大っきいな、プレイヤーでもこれくらいになる人もいるのかな?
「1人飛ばして序列第7位“共生の英雄”ザザンド、ここから南の方にあるロベリア大陸のパエデリア合衆国の王種だよ」
「まだまだ発展途上の国だが、いつでも来るといい、よろしく」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
王種ってそう言う種族があるのか?
にしても英雄で王様って多いのかな?
「それで「私が序列第8位“叡智の賢者”テネル・シウ、テネルでもシウでも呼びやすい方で構わない、何か聞きたいことがあれば神ほどではないが話せる」
「あ、はい、その時はお願いします」
「ははは、さっき言った通りテネルはハイエルフで最年長だからね、僕も世話になったよ」
ハイエルフ!エルフはプレイヤーでも見たけど、上位種だからと言って別に変わったところはないのかな?
まあ、顔はかなり整っているけど…。
「そして、序列第9位“機人の英雄”MM…えっと今は何号機だったかな?」
「MM6-NNo.17個体名『タナトス』です」
「え、あ、はい、よろしくお願いします」
「もし、人工空中要塞マキナウスに御用があればいつでもこれでお呼びください」
「あ、ありがとうございます」
笛のような形にボタンがあって“呼”と書かれている。
…にしても、めちゃくちゃ人っぽいけどこれが機人かぁ…。
何号機って聞いてたし、後継機なのかな?
「また1人飛ばして最後に序列11位“宝剣の英雄”エッジ・ド・ルーマン、この中では君と同じくらいの歳かな?」
「エッジ・ド・ルーマンと言います!エッジと呼んでください!」
「よろしくお願いします」
宝剣かぁ…自分と変わらないくらいの人だけど、凄いなぁ…。
「さて、自己紹介もこれくらいにして晩餐会でも始めようか」
そう言って指を鳴らすといつの間にか手元に飲み物があった。
…匂いからしてお酒ではなさそうだし、とりあえず飲めそうかな?
「では、音頭はベン君にお願いしようかな?」
「え!あ、えーと…じゃ若輩者ですが英雄の名に泥を塗らないように頑張ります!か乾杯!」
「「「「「「「「「乾杯!」」」」」」」」」
急なことだったから噛んでしまったけど、一応こんなので大丈夫かな?
まあ、とりあえず晩餐会の料理でも食べて落ち着くとするかぁ………。
あと2人は英雄としての仕事や本業で忙しく来れていません。
今年も最後の投稿ですが、来年も不定期ながらも失踪だけはしないように小説を書いていきたいと思います。
来年も良いお年を!
いつも評価、感想、誤字訂正ありがとうございます!
次回もゆっくりお待ちください!




