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Modest freedom  作者: ハズカシダリア
新要素とイベントと英雄達
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迎えが来る回です。

 目を開けるといつもの開けた何もない空間に出た。

 そして、目の前にいつも通りエアリさんが居た。


「おかえりなさいませ」

「はい、ただいまです」

「アップデート内容を確認しますか?」

「いや、大丈夫です」

「かしこまりました、それでは行ってらっしゃいませ」


 視界が暗転して、すぐに拠点の天井が見える。

 起き上がり、窓の外を見ると朝日が差し込んでいた。

 身なりを少し整えてリビングに出るとオゾレスクさんが本を読んで居た。


「おお、起きたか」

「おはようございます、オゾレスクさん」

「おはよう、まだ子供らは寝ておるよ」

「じゃあ、とりあえず朝ごはん作りますね」

「では、子供らを起こしてくるかのぉ」

「お願いします」


 そう言うと本を閉じ、立ち上がりユーマたちを起こしに行く。

 とりあえず昨日、ボス狩りの帰りに取ってきた卵と肉を使って朝ごはんを作る。




「おはよぉ…」

「…はよぉ…」

「ユーマ、シーナ、おはよう。顔洗って来たらご飯だよ」

「「は〜ぃ」」


 ユーマが洗面所までシーナと一緒に向かう。

 兄の袖を持ちながら目を擦って眠たそうに向かう。


 少しして目が覚め始めて来たのか、ユーマが皿だしの手伝いをして、シーナがテーブルを一生懸命身体を動かして拭いてくれる。


「朝ごはんできたから皆んな席に着いてね」

「「はーい」」


 四人分の朝ごはんを用意して全員席に着いたのを確認して食べ始める。

 みんな美味しそうに食べるのを見るとやっぱり料理ができて良かったと思う。


「そう言えば、そろそろ聖教国家に向かうのか?」

「そうですね、確か迎えがく」


 言いかけた言葉が玄関からのノックで止まる。

 多分迎えの人かな?

 そう思いながら玄関を開けると予想通り神聖な装備をした騎士を後ろに控えたレミラント司教が居た。


「おはようございます、レミラントさん」

「おはようございます、ベン様…おや、朝餉の途中でしたか」

「いえ、そろそろ終わる所だったので、今日は迎えで良いんですかね?」

「そうでしたか、はい、準備ができましたらいつでもどうぞ」


 と言われてもわざわざ目立つ迎えを待たせたくなかったので、朝ごはんを済ませて皿を片付けて皆んなで馬車に…何だこの豪華で派手な馬車は!?


「なんか凄いですね」

「そうですね、私もこの馬車が使われるのは中々見ないので驚いてます」

「へ?中々見ないって、どう言う」

「とりあえず中へどうぞ、中は空間魔法のお陰で広々としてますよ」

「え、あ、はい」


 戸惑いながらも馬車に入ると、リムジンの中の様な広々とした室内が広がっていた。

 中もテレビで見るような芸能人が乗って駄弁っている豪華な内装だ…あ、ソファも柔らか。


「ふかふか〜」

「ベットみたい!」

「ほぉ、これが王宮御用達の馬車か、初めて見るのぉ」

「え、オウキュウゴヨウタツ?レ、レミラントさん?」


 レミラントさんの顔を見るがいつも通りのニコニコとした顔でなに考えているのか分からん。


「ベン様は英雄で今回の主役と言っても過言ではないので、教皇様が手配しました」

「いやいや、普通の馬車でも恐縮なのにこんな…」

「おや、お気に召しませんでしたか?それでは、ドラゴン便の「あ、いや、何でもないです。いゃ〜嬉しいな〜」そうでしたか、良かったです」


 良かったじゃないよ…こんな事なら神様にお願いして転移した方が良かったよ…。


 ちなみに外の風景を見ると、外に居た人や家の中に居た人が珍しいモノ…実際珍しいモノだけど、じろじろ見ないでくれ…。


「い、いやー、にしても揺れないんですね」

「そうですね、最新の術式と技術を結集して作りましたし、今回はウノス・ミール様とイシス・ミール様監修の最高峰のモノですから、水陸両用で、ドラゴンの攻撃ですら傷つかない代物ですからね」

「わ、ワー」


 …………もう何も考えないようにしよう。

 本当になんでこんな事になったんだよぉ、これなら徒歩で一人で行きたかった…………いや、それはそれでなんか嫌だな。

 まあ、楽できるのであれば、多少ハイスペックでも気にしない気にしない…。


 まあ、後ろと前を見た時に大名行列みたいな事になってるのもこの際、些細なこととして目を瞑ろう。


「ちなみにこのペースならいつくらいに着くんですかね?」

「そうですね、陸路に2日、そこから海路で3日程ですね」


 …ええっと、前にオゾレスクさんから見せてもらったこの大陸の地図はかなり昔の物だったけどそれでもここから海まで乗り合い馬車が確か1週間程掛かるって……


「この馬車ってかなり速い物なんですね?」

「そうですね、馬車自体かなり軽量で魔法を使い宙を浮いて馬を全力で走らせれるよう設計されたそうなので、他の馬車とは違い速度が段違いに速いですね」

「さ、流石、神様の技術を詰め込んだ馬車…」


 そう言っている途中もその景色は早送りした動画レベルで過ぎ去っていく。

 時々、プレイヤーが居たが驚いた顔をしていた。

 …………早く、早く聖教国に着いてくれ…。

いつも最後まで読んで頂きありがとうございます♪

次回もゆっくりお待ち下さい

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