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Modest freedom  作者: ハズカシダリア
新要素とイベントと英雄達
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遅れたけど許せサス〇。

リアル+α回です。

 学校が始まった。

 校長先生の長い無駄(ありがたーい)話を聞いた後、玄関にあったクラス表に載っている自分の名前を見つけ、知り合いの名前も見つけた。

 そして一際目立つ名前が1つあり、当の本人はキョロキョロと周りの様子をうかがっていたので声をかける。


「同じクラスだね、百合(リリー)

「ハい!とてもヨカッタですね!」


 そう言ってゲーム内で見た笑顔でこちらを見る。

 少し話しながら、生徒手帳にあった校内地図を見ながら11-C(自分たちの教室)へ向かう。



 教室に着くと数人が白板に書かれた名前の場所についていた。

 俺の席は真ん中より少し後ろ、リリーは俺の左前に座った。

 そして、


「よぉ!また隣になったなぁ!」

「偶然もここまで来るとまるで呪いだな蓮」

「おいおぃ、そこは運命とかロマンティックに言えないものかねぇ、これだからモテない男はwww」


 そう言って、小さく笑いながらツッコミを軽く入れる。

 そして、この話を少し首を傾げているリリーに蓮を紹介する。


「こいつは九十九 蓮」

「どーも...って日本語じゃない方がいいかな?」

「ア、ダイジョーブですね。ワタシハ高月・アレクシス・百合デスヨ。リリーでダイジョーブです」

  「おお、日本語上手ですね、オレァ英語が苦手なんで英語も日本語もできるリリーさんは羨ましいですねぇ」

「コレデも、まだまだニホンゴわからないことオオイですからもっとガンバリます!あ、あと、リリーでいいです」

「それじゃあ、オレェのこたぁレンでよろしくぅ、リリー」

「OK レン!」


 そう言って、流石にお互い座っていたので握手だけだったが、今にも抱きつきそうな雰囲気だった。

 ある程度3人で話していると教室に続々と人が入って、30分もたたずに全員が揃いしばらくしてから教師が入って今日の予定と学校生活における注意事項を生徒手帳を見ながら聞いた。


 そして予定通りに終わり、下校時間になった。


「そういえば2人はもう部活は決めたのか?」

「ワタシハー茶道部か演劇部ですかね?」

「オレァ中学ときにやってたサッカーでも続けるかねぇ」

「なるほどなぁ...」

「...おいおぃ、なるほどで済ませるなよぉ、大輝はどこに行くんだぁ?自分だけ言わないのはなしだぜぇ」

「いや~、中学ときはなんもやってなかったし、これと言ってやりたい部活とかないんだよ」

「そぉーいやぁ、おめぇピンチヒッターで色々やってたなぁーうらやましいねぇ、何でもできるのはぁ」

「何でもできるなら蓮よりサッカー上手くなってるよ、俺は長続きしないからなぁ...」

「マー、でもなやんデキメタホウガいいかもですね!」

「最低限1年は、どっかに入るのが規則だからなぁ...いっその事部活でも創るか?」

「それはないな、まあ、ゆっくり考えるよ」

「それがいいですね、あ、ムカエガきたのでワタシハここで、See You!」

「ああ、シーユー」

「See you tomorrow」


 手を振り、振り返してリリーと別れる。


「...二人っきりになっちゃ、いて!」

「馬鹿言ってないで、さっさと帰るぞ」

「もぉーはずかしがっちゃってぇー...あ、待ってくれぇー」





「にしてもぉ、お前もMFやっと始めたかぁ」

「抽選が当たらなかったんだよ...にしてもお前がリリーと同じギルドに入ってるとはな、確かそのギルドって攻略板によく報告してるところだろ?」

「そりゃぁ、オレァこれでも顔が広いからなぁ、たまたまぁギルマスと意気投合してぇ、とんとん拍子で入れたわけよぉ~」

「相変わらずの世渡り上手だな」

「あたぼぉーよぉー、っと、じゃあぁ、また明日ぁ、まぁゲーム内でぇ会うかもなぁ」

「その時は他人のふりしとくからよろしく」

「ヒュー、相変わらずツンツンで安心したぜぇ...」


 そういいながら、別れて家に真っ直ぐ帰る。

 それにしても部活はどうするかねぇ...。





 家に着いて、夕ご飯の準備をしながらMFの公式サイトを覗くと、また公式放送が今日の夕方にあるようで、アップデート内容と今後のイベントについて話されるようだ。


「ただいまー、疲れたー」

「ただいま、夕飯手伝うよ」

「じゃあ、盛り付け手伝ってー」

「了解、今日は野菜炒めか」

「帰りに寄れなかったから昨日のあまりものだけどね」

「まあ、明日から母さんたちが早く帰ってこれるらしいし問題ないね」

「おなかすいたー」

「はいはい、もう少しだから我慢しろよ、それと今日の夕方にMFの公式放送があ「やったー、シャワー浴びてくるー」る、って早いなぁ」







 夕ご飯も食べ終わり、風呂も終わってテレビの前で待機していると放送が始まった。


『やーやー、皆さんどうも、偉い人の1人、開発部の部長です』

『またまたゲストの偉い人の1人、社長です。学生の皆さんも、社会人の皆さんもこんばんは』

『今回の放送は結構大きなアップデートですからね、とても大変でしたがこうして無事に終わりました』

『ということで、主にどういうところが変わったのか、まとめたものがこちらです』


 ジャジャンという効果音とともに内容が書かれた画面が写る。


『まず、前にも言っていた時間についてですね、これは前述したとおり学生さんや社会人さんのためにゲームを最大限楽しんでもらえるようにしたものです』

『まあ、これについては批判もありましたが、このゲームの本体であるVMDは元々はゲームのためではなく医療用として開発されたものなので、「ゲームをしすぎて体調を崩したー」なんてことになったらこのゲーム自体を終了しなければならないためある意味では仕方ないというものですので、あまりクレーム担当さんをこまらせないようにー』

『マナーを守って楽しく遊ぼうね。

 ということで次にミニダンジョンについて、これは今までのダンジョンとはどう違うのか、説明どうぞ』

『はい、ミニダンジョンとはMF内の国が所有するダンジョンではないはぐれダンジョンのことで、出てきてプレイヤーが発見し攻略すれば消えてしまうダンジョンです。

 もちろん難易度は入ってみなければ分かりませんし、見た目もランダムです。

 なお、ゲーム内1週間ほどで消えてしまうので攻略はお早めにー』

『なるほど、しかしそれだと初心者が初心者エリアで高難易度ミニダンジョンを見つけてしまうのでは?』

『その点についてはご安心ください、初心者エリアでは出現数も少なく難易度も初心者エリアで出てくるボスエネミーほどの難易度しか出ません』

『それは素晴らしい、ということなので第3陣並びにそれ以降の陣営の方も頑張って攻略してみましょうね。

 ということで次は、社会人の皆さま待望の課金要素です』

『待望していたかどうかはさておき、今回から課金要素として見た目装備を変更できるものや、キャラの髪型をリメイクできるようにするもの、拠点に設置できる家具を用意しました』

『と言っても、未成年の人は親にちゃんと課金するなら言うんだぞ。

 さて、ほかにも細々とした要素もありますが詳しく話すと放送枠君が崩壊しちゃうので次に行きましょう。

 続いてはーイベント情報ー』


 デデーンと効果音を出しながら画面が切り替わる。


『はい、というわけで待ちに待った次回のイベントはーこちら!天臨祭(てんりんさい)です。

 と言ってもこちらについては情報通の方なら知っているでしょうが、ゲーム内での主要キャラが登場するので今までのPVPイベントやサバイバルイベントのようなものではなく、〈祭〉がテーマの所謂、生産系プレイヤーがメインとなるイベントです』

『ゲーム内でオークションが行われて、自分がつくったアイテムをどれだけ高値で買われるかというのが今回のメインだね』

『はい、しかし、それだと生産系を持っていないあるいは育てていないプレイヤーが暇になるでしょう。

 ということで今回も2部門に分かれて表彰がありますよ』

 1つは先ほど言ったもので、もう1つはプレイヤーが見つけたアイテム、所謂お宝をオークションに出し、高値で買われるかを競うものです』

『言わなくてもわかると思うけど、今回ミニダンジョンを実装したのもそういう事が絡んだからだよ』

『ということでもっと詳しく知りたい方は公式サイトでの情報、もしくはMF内の住民のに聞きましょうね』

『ということで放送も最後になりました、なおもう知っている方もいるでしょうが前回のイベントの総集編も作っているので見てってくださいね』

『今回もグラフィック担当達が頑張って作りましたのですごい出来ですよ。

 では、名残惜しいですが今回はここまでということで、また次回、部長と』

『社長でした、またね』


 そして、前に見たCMが流れ始めた。


「にしてもミニダンジョンか」

「今、攻略してるダンジョンとミニダンジョンだとどっちが効率がいいのかなぁ?」

「僕の方はダンジョン攻略したし、多分だけどミニダンジョンに行くかな」

「まあ、俺はダンジョンもイベントでしか知らないから楽しみだな」


 そう言って立ち上がりながら、自分の部屋に戻り、明日の準備をしてVMDに横たわる。

 そして、ゲームを起動して眠りにつく...。

今回の登場人物


九十九(つくも) (れん)  男

主人公の小学校からの友達。

サッカーで県選抜に選ばれるほどの実力者で運動能力もある。

なお、英語は全国模試で上位レベルである。



次回も遅れる可能性の獣なのでゆっくりお待ちください。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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