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視点が変わりまくる回です。
-シャイニー視点-
やっとかかって来たお兄ちゃんと話していたら、急に何かが落ちて、通話が切られた。
多分だけど敵が出て来たからだろう…いつも切られているからそうに違いない。
少し倒れてしまって、砂場も相まって起き上がれないかったところを兄さんが引き上げる。
「大丈夫か?」
「うん…それより」
「ああ、ウェイブ数的にも此奴がボス格で間違い無いだろう…」
砂埃が舞っているせいではっきりとは見えないけど、それでもシルエットだけでも大きい人型の魔物だと言うことがわかる。
私は愛用の弓を構え、シルエットの頭辺りに向かって5本の矢を放つ。
「“ファイブショット”!」
「!あまり不用意に攻撃を」
兄さんの静止する声より先に放った矢は真っ直ぐシルエット向かっていった。
しかし、その矢は1本もシルエットに当たることはなかった。
シルエットの右腕が、大きな剣を持った右腕が一振りで矢を吹き飛ばし、さらに砂埃をきり払いした。
「はぁ…やはり雑魚だけじゃ駄目だな…」
「な、何者だ!」
誰かが姿の見えた人?に声を上げる。
「ん?はぁ…いつの時代もヒューム…いやいいか。
俺の名はドーズ、最強の男だ。」
ドーズと名乗った男は辺りを見回して何かを探し、見つけた。
「なるほどな、あれを壊せばいいのか…んじゃあ…!」
ドーズが結界石を見て何かを呟くと一瞬で姿を消した!?
そして次の瞬間
ガンッ!
「ほぉ…やるな」
「っく!」
空中で金属どうしがぶつかる音がしてそちらを見ると、ドーズとユウトが鍔迫り合いをしていた!
「だが…弱い!!」
「なっ!?」
ドーズがユウトに蹴りをいれ、ユウトはそのまま結界石に吹き飛んだ。
ドーズの方は地に足をつけるかと思いきや、空中を蹴って結界石に向かって剣を振り上げ、
ガリッ
というか音と共に結界石の耐久力が1/5くらい削れた!?
「!まずい!全員急いで結界石を守るぞ!!」
「「「「おう!!!」」」」
隣で一緒に見ていた兄さんが大声をあげて、それに続くように数人のプレイヤーが結界石へ走り出す。
他のプレイヤーを見ると魔法使いや弓使いがドーズに向かって攻撃を放っていた。
私も愛用の弓を強く握りしめ、矢を放つ。
-リュウザン視点-
まずい事になった。
このゲームの運営は毎回予想以上の敵を用意するが、ここまでとんでもないボス格を用意するとは…。
だが、出たのなら倒すしか無い。
結界石を確実に削られている、一応後方支援のプレイヤーのおかげで少し動きが鈍ったりしているがそれでもドーズのHPが全く削れる気配がない。
そんな考えを巡らせながらドーズを射程距離内に捉えた!
大太刀を握り、スペルを唱える。
「“一閃”!」
一番速く、そして距離を詰められるスペルで結界石とドーズの間に割り込みドーズの大剣を受け止め打ち返す!
「!…ほぉ…竜人か…いい力を持っているな…」
「“五月雨”!」
相手が驚いている隙を突いて、さらに猛攻を加える。
そして、到着したプレイヤーがさらに攻撃を
「甘い!!」
「!?」
5連撃目を加える時にドーズが大剣で木々諸共吹き飛ばす。
大剣をギリギリで避けれたが、風圧で体が浮いた。
「技と言うのは極めてこそ技と言う…
貴様らの技はままごとのそれだ……剣士として恥を…ッチ」
ドーズが浜辺の後方支援組の方を見て舌打ちをした。
…まさか!
「全員!急いで走「鬱陶しい腰抜けどもが…貴様らから始末してくれる!!」ッ!?」
ドーズが跳び上がり、そして浜辺に居るプレイヤーに向かって猛スピードで迫っていった。
「先ずは俺に威勢よく攻撃して来た貴様だ!!」
「!?シャイニー!!!」
ドーズが大剣を振り上げた時
「ああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
何かが声を上げて割り込んできた!?
-???視点-
「うぇ……砂が……」
「!?…俺の剣を……ふふふ………面白い…」
「?人の口に砂が入ってるのがそんなに面白いのか?あ?」
遅れて申し訳ない。
次回は少し早めに投稿できる…と思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。