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Modest freedom  作者: ハズカシダリア
イベント編
106/146

106

嵐の前の………回です。

 誰も居ない空間で静かに待っているとエアベル様が他のプレイヤーを連れて………って、あれは、シャイニー(いもうと)とリリー、それにリュウザン(あにき)!?


「うわぁ〜、すごく真っ白〜!」

「エアベルさん、ここは?」

「ここは、ちょっとした話し合いの場所だよ」

「誰か居ますね?」


 うーむ、普通に振り返ってもいいが、面白そうだしふざけてみるか。


「これはこれは、有名人が3人も!

 ワタクシはジョージと申します!

 どーぞ、よしなにリュウザンさんにシャイニーさん、そしてリリーさん」


 と言って90°のお辞儀をしてみる。


「え…ああ、よろしく」

「よろしく〜」

「よろしくお願いします、ジョージさん」


 リュウザン兄さん以外は戸惑っていない。

 まあ、一応“隠者のローブ”で顔、というかステータスを隠してるから不気味だろうな。


「んー、じゃあ、まだ来てないプレイヤーが居るからここで待っててね」

「「「了解しました(分かりました)」」」

「それでは、こちらへどーぞ」


 そう言って座席に座るように促す。


「ありがとう、それでジョージさんはプレイヤーなのか?」

「プレイヤー?………ああ、ふふ、どうでしょうかね?」

「もしかして、運営の方ですか?」

「ふふふふ」

「もーどっち〜」


 ククク、これこそ、アニメでよく出る『笑ってごまかす』さ。

 …まあ、そろそろネタバラ…。


「げ!」

「ん?お前は…」

「リュウザンッ!」「ユウトッ!」


 リュウザン兄さんが急に立ち上がって声を荒げる。

 ……ヤベェ、この状況で正体バラしたくねぇ。

 それに、ユウトだけじゃなくて他にも九尾やらなんやらいるな……お、あれはタイチョーだ。


 じゃなくて、今にも一触即発な状況て言うかピリピリした空気は嫌だな。

 仕方ない、人肌脱ぐか。


「おお!これまた、有名人が来るとは!

 ワタクシはジョージと申します。

 何やら因縁があるようですが、今はエアベル様方のお話を聞きましょう。

 良いでしょうか?エアベル様」

「ん?構わないよ。

 とりあえず、みんな来たし座ってね〜」


 ふぅ、ことなきを得たのかな?

 まあ、何かあったらそん時だな………そう言えばネタバラシ………まあ良いか。


 全員が席に座ると、エアベル様と一緒に居たダゴン様が席に着く。


「コホン、ここに集まってもらったのは他でもない。

 我々の住む島に今!邪悪な気配が迫っている!」

「邪悪な気配?」「もしかして邪神ってやつか?」

「そこな方の言われた通り、そして今迫っているのが邪神オービスを崇拝する者たちが来ている。」


 え?オービスって………え?


「残念な事に私たち神々は邪神本体が出てこない限り手出しをすることができないのだ。」

「そこで我々プレイヤーの出番ですか。」

「その通り!まあ、君たち以外のプレイヤーにも依頼は出すけど、君たちにはもう一つある依頼があるんだ。」


 そう言うと急に中央にインターフェイスが浮かび出る。

 そこにはタコやらイカやら色々な魔物が綺麗な石を削っている。


「今見えているのはこの島の結界石と呼ばれるもので、アレのお陰でこの島の自然は守られているんだ」

「あれがなければ、邪神オービスの封印が弱まり、そこから溢れ出る邪悪な気配によって地は枯れ、海は血のように紅くに染まり、空は日の出ない暗闇に覆われる」


「それにこの封印が弱まると周辺の国にも影響が出るんだ。

 その為にも、君たちに守って欲しいんだ」

「すみません、質問なんですが。

 僕たち以外プレイヤーにも手伝ってもらうことは?」

「もちろん可能だが、我々神々の祝福を持つ者以外が近づけば、本来の力を出すことができないのだ」


 へーって言う事はここに居るプレイヤーは全員祝福持ちか〜

 へー……何だろう、オービスってたしか、今日ヴェルスさんに消されてたような………まあ良いか。


「この封印石はどこに?」

「それは島の北東と南西にあるんだ、その為君たちには二手に分かれてもらう事になる」


 二手…ここに居るのは12人………インターフェイスから見える敵の数、そして図体はとても半数の6人で勝てるか怪し……


「やってやろうじゃねえか!」


 黙っていたタイチョーが大きな声を出す。


「とりあえず6:6で分ければ良いよな!」

「うーむ、まあそれでも構わないけど、正直どちらかは諦めても構わないよ?」

「な、何で!?」

「片方だけでも守ることができれば、封印が弱まることがないからな、その為にも分かれるよりは片方だけに集中して守ってもらえると助かる。」

「なら、皆さんで協力しましょうね!」

「その通りだ!」


 ………何というか九尾とその取り巻きは、なんか怖いほどほんわかしてる。


「ああ、そして君たちにはまだ攻められていない北東を守ってもらいたい、頼めるかな?」


【緊急クエスト:島の平和を守る】

≪受けますか?はい/いいえ≫


 そんなの聞かれなくとも…


「「「「「はい(もちろん!)!」」」」」


 全員がクエストを受けることを表明する。

 緊急クエストか〜めっちゃワクワ……ん?


【ハイドクエスト:英雄再来】

≪受けますか?はい/いいえ≫


 ………………は?


≪クエストを強制受注しました≫


 ……………………え?


「それでは、頑張ってくれ、頼んだぞ!」

「君たちに勝利が微笑むことを待ってるよ」


 呆気に取られていると他のプレイヤーが消えていく。


「あのー、エアベル様?」

「聞きたい事は分かるけど、これは主神からの試練だ。

 内容は今から南西の島に行ってくれ。

 もちろんヴェルスやその配下達を使っても構わない」

「いやいやいや!結界石って片方だけ守れば良いんでしょ!?」

「確かにそうだが、出来る事なら両方とも守って欲しい。

 一応封印石には自己修復を付与させてはいるが壊れてしまえば修復に100年はかかるんだ。

 だが、今の状態なら10ヵ月もあれば治る」

「えええ……まあ、どうせ強制受注してるし、やりますよ、やれば良いんでしょ?」

「ああ!よろしく頼んだぞ!英雄よ!」


≪称号:英雄を手に入れました≫


 はぁ…なんか、すげー茶化されている感じがする。

 とりあえず、


「どこに送られるんですか?さすがに敵のど真ん中n」

「では、行ってきてくれ!」


 エアベル様が指を鳴らすと、一瞬だけ暗転し、目の前に大きなイカが見えた…ついでに封印石も………ふぁ!?


「嘘だろぉぉぉ!?!?」

「「「QYYYYYYYYY!!!」」」

遅れて申し訳ないが、次回も遅れるかも。


称号:英雄

効果:■■■■

説明:英雄となる資格をもつ者のみが得る称号

資格を失えば消える


ちなみに称号:勇者もあるが勇者は先天性で持つことが多い。

英雄は努力の上でなれるものという設定


いつもご愛読ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] クエストを失敗して、英雄(えいゆう)が、英雄(ひでお)になったりしてww
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