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久しぶりの地球で

昨日、総合5000ポイント突破しました!

ありがとうございます、ありがとうございます(^^)





「すっげー!なんだあれ!」


ルドルがビルの間を縫うように行き通っている、魔導列車を指差して叫んで回る。

そして足をせわしなく移動し、柱のディスプレイに表示された飲料水の広告の前に来る。


「おーいルドル、そんな走ると危ないよー……ってやっぱり聞いてないよね」

「ルドルがすいません」


僕らが急ぎ足でルドルのいたところに向かうと、もうルドルは次のところに走って行ってる。

まあこうなるのは予想してたけどね


「サーシャもはしゃいで良いんだよ?」

「いえ、そんな……」

「あ、あそこに女性服の店があるね。ルドル〜、僕たちはこの店に入るから見終わったら来てねー!」

「分かったー!」


うん、元気な声が帰ってきた。

僕はサーシャを連れてビルの下にあるレディース向けの服を扱っている店に入った。

やっぱりこういうのは遠慮しちゃ駄目だよね


「いらっしゃいませ!」

「僕は服についてよくわからないから、この子に服を何着か見繕ってくれませんか?」

「かしこまりました!それではお客様、こちらへどうぞ」

「え、え?マヒロお兄さま!?」


中の店員さんに先導され、焦り声を上げる。


「大丈夫、その店員さんが選んでくれた服から好きなのを選んで良いよ。お金は気にしなくて良いから」


サーシャは30分ほどして、疲れた表情で手に4着ほどの服を手にしていた。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



僕たちは今日、サーシャたちを連れて街に買い物に来ていた。

理由は昨日言った通りで、今朝ルドルに聞いてみると僕の予想通り「行って見たい!」と即答した。


僕の夏休み中は地球に戻ってこないっていう決意は簡単に崩れ去ったけど……

仕方ないよね、こんなことになるなんて思ってもなかったし


やっぱり、地球側の都会はかなり珍しいものだったらしく、ルドルが騒いでいたのは見ての通りだ。

サーシャも目に見えるほどはしゃぐことはなかったけど、顔をせわしなく動かして目を輝かせていた。


「すいません、いろいろ買っていただいて更に荷物をマヒロお兄さまに持たせるなんて」

「そんなこと言って必要なものしか買ってないじゃんか。もっとルドルみたいに興味があるものなら買ってくれてよかったんだよ?あと荷物は魔法鞄に入れた方が楽だしね」


ちょうど日が傾き始めた頃、僕たちは夕食を取りに〇〇の王将という店に入った。

それぞれ餃子やチャーハン、ラーメンを頼む。


「ルドルはさっきからヨーヨーで遊んでるし。サーシャは家にいる時間も多いんだから、暇つぶしに何か欲しいものはないの?」

「いえ、確かに面白そうなものは多かったのですが特に現状欲しいものは無かったです。……強いて言えばこの世界の本が欲しいですが、文字を知らないため現状はこれも必要ないです」

「あ、本好きなの?」

「知識を得るには本が一番ですから」


嬉しそうに言った。

サーシャは本当に情報が好きみたいだ。


「じゃあ文字を覚えるように何冊か簡単な本を買っておこうか。文字表と辞書もついでに買っとこうかな」

「いえ、そんな!本など高価なものを買わなくて大丈夫です!」

「あー、そっか。向こうの世界だと本って高いの?」

「紙が手に入りにくいので、高級品ですね。羊皮紙で作った本はごわごわしているので読みにくいんです」

「こっちの世界だったら本の種類にもよるけど、だいたいさっき買った服で20冊は買えるよ」


そう伝えると、サーシャは目を見開いて驚いていた。


「へいおまちっ!餃子定食2つとラーメン定食1つだよっ。注文は以上でいいかい?」

「はい、ありがとうございます」


ちょうどその時、元気のいい店員さんが僕らの前に注文した定食をそれぞれ持って来てくれた。

僕が頼んだのはラーメンと炒飯がセットのラーメン定食で、二人は餃子と炒飯、卵スープの王道餃子定食を頼んだ。

と言ってもこの子達は何が美味しいとか分からないだろうから、僕が選んだんだけどね。


「じゃあ、お腹減ったし食べよっか。いただきます」

「「いただきます」」


「いただきます」の文化は昨日の朝に二人に聞かれたので教えておいた。

すると、次からは僕に合わせて言ってくれるようになった。


「あ、ルドル。餃子は熱々だからすぐに食べたら火傷するよ」

「あちっ……にいちゃんもう少し早く言ってよ」

「あはは、ごめんごめん」


二人はもちろん箸なんて使えなかったからスプーンとフォークを頼んでおいた。

ルドルは使うのをめんどくさがってたけど、サーシャは逆に興味深そうにして、少しずつ箸の練習もしてるらしい。

曰く、繊細な動きが気に入ったんだとか。


洋食器で食べてる餃子はやはり食べにくそうだったけど、はふはふと口の中で熱を冷ましながら美味しそうに食べていた。

サーシャは家でも作りたい、と言っていたのでついでに少なくなった食品もまとめて買っていくことにする。


僕が1ヶ月分を想定して買い込んでいた食材は、二人が来てから一気に減っていったからこのままのペースだと少し心許ないんだよね。

というか今はまだお金に余裕もあるけど、将来的には厳しくなると思う。

そうなったら異世界の倉庫にある素材なんかを売ってどうにか生活を立てないとダメかもしれない。


そう言えば向こうの異世界は紙が高いんだったっけ

それならこっちの世界の少し質の悪い紙なら向こうの世界でも売れるかもしれない

それで向こうの世界でお金を手に入れるっていうのもありかな

まあ僕みたいに商売の「し」も知らないような学生には厳しいかもしれないけど、ルドルが口を滑らせて言ったサーシャの商会にいたというのが役に立つかもしれない


それにサーシャ達の事情も知らないな。

見た感じ奴隷って言ってもそういう風に仕込まれた感じはしないし、奴隷になったのは最近かもしれない。

どうせなら事情は話してくれる方がいいけど、時間はあるんだから気長に待ってみようと思う。


「マヒロお兄さま?」

「……あ、ごめんごめん。ちょっと考え事をね」


沢山買い物をした帰り道、歩きながらぼぉーっと考えていたらサーシャが心配そうに僕の顔をのぞいていた。


「大丈夫ですか?何やら深刻な顔をしていましたが」

「大丈夫大丈夫」

「なら良いのですが。あ、明日の朝ごはんは焼き魚とのりたまご飯でよろしいですか?」

「うん、それでお願い」

「分かりました。頑張って作っておきます!」


どうやらサーシャも地球の料理にはまったらしく、僕たちが探索に出かけてる間、暇な時は料理レシピの本を見ているみたいで、新しいものをどんどん作ってくれている。

僕としては向こうの世界の料理も気になるところだけど、いつか街に行くことがあったらどこかでお目にかかれるだろう。

一番近いのは都市エピドールだったかな。どんな街か楽しみだよね。


こうして、僕の久しぶりの地球での買い出しは終わっていった。




久しぶりの地球回です(^^)

いやー、一人っ子だから兄弟って憧れるなぁ

(友達には辞めとけ的な視線向けられたけど


次回の更新は明日の10時です^^


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