不意打ちでした
社会で地獄見てます。
皆さん良い覚え方とか無いですかね(汗
僕とルドル君は今、露天風呂の方に入っていた。
夕食を終えた後洗い物をしようとすると、サーシャちゃんが断固として自分がやると言って譲らなかったので、僕たちは先にお湯につからせてもらうことにした。
この世界にお湯につかる習慣はないらしいけど、一旦入ったらみんなをジジくさくさせる魔の温泉だ。
ルドル君もすぐに気持ちよくなって一緒にお湯に入っていた。
この世界でお湯につかる習慣があるのはそれこそ貴族なんかだけらしい。
と言うか居るんだね貴族って。
なんか貴族って聞いただけで面白くない感じがする。
威張り散らすだけの小物が殆どだもんね。
「「ふぅー」」
二人で仲良く喉の奥からため息を吐き出す。
お風呂に入ってるとなんでかため息つきたくなるんだよね。
なんでなんだろ?
「うん、ルドル君の背中の傷もすっかりよくなったみたいだね。良かった良かった」
「兄ちゃんが治してくれたんだって?迷惑ばっかりかけててごめんなさい」
「いいよいいよ。僕も君たちのことは家族と同じように思ってるからさ。まだ早いかもしれないけど」
背中の傷は見た感じもう既にふさがっていた。
流石上級回復薬なだけはある。
勿論回復薬は身体の治癒力の活性化を促すものだから、多量の摂取は効果をどんどん薄くしていくんだけどね。
「家族……」
「あ、ごめんね。言い過ぎたかな」
家族と聞いてルドル君が悲しそうな顔をする。
それ見てやはり何かあったんだろうか、と思った。
「いや、家族って言ってくれて嬉しいぜ!それだったらひとつお願いしてもいいか?」
「何かな?」
「ルドル君、じゃなくてルドルって呼んでほしいんだ!君付けだったらなんか隔たりがある感じがして気持ち悪いんだよな」
「ああ、ごめんね。うん、じゃあルドル。次からはこう呼ぶことにするよ」
「そうしてよ。あと、姉ちゃんの事もそう言う風に呼んでやってくれ。多分心のどこかでまだ心配してるからさ」
この子は、本当によく見ているようだ。
僕は少しルドルに感心する。
順応性が高いのも、そこから来ているのかもしれない。
「そう言えば、兄ちゃんは何歳なんだ?」
「僕は17歳だよ」
「そうなのかっ!オレは13歳だから兄ちゃんで良かったんだな。背がちっさいし……それにちゃんとついてたし。最初オンナかと思ったしさ」
え、ルドル君13歳なの!?
僕と5センチくらいしか身長変わらないけど
てかちっさいって。いや、確かに小さいけどさ……
それよりオンナって……中性的な顔立ちとは言われるけどそんなにかなぁ
僕は自分の頭に手を当てて少し心に来るものがあった。
ルドルの言葉が純粋な分余計に……
「あ、それならサーシャは何歳なの?」
「姉ちゃんは15歳だった気がするな。なんだ?兄ちゃん姉ちゃんが好みなのか?結婚はもう出来るからするなら色々手引きするぜ?」
「いやいやただ気になっただけだから!」
「そっかー?」
なんでこんなにこの子は逞しいんだろう。
というかまだ会って数時間なのに、すっかり順応しきってる。
僕のこともまだほとんど分かってないだろうに、なんでそんなにはっきりと物怖じせずに話せるんだろう。
「ねえ「キャアァァーー!!」……!」
「姉ちゃんの声だ!ってはや!?」
ルドルに聞こうとした時、叫び声が家の方から聞こえた。
それがサーシャの悲鳴だと分かった瞬間、急いで風呂場から出てそのまま家まで走った。
後ろでルドルが何か言っていたようだが後回しだ。
「大丈夫かっ!……」
リビングに勢いよく走り込んだ僕の目に映ったのは、蛇口を片手に、全身からポタポタと水を垂らしているサーシャの姿。
こりゃまずい。いや、まずくないけどヤバイ。
なんでか分からないけど、蛇口の使い方でも間違ったのか水が勢いよく出て来て身体にかかったんだろう。
問題は、水がかかってしまった後だ。
彼女が来ていた服は所々が破れていたので、代わりに僕の白い無地のTシャツを着せておいた。
勿論僕は女物のブラジャーなんて持ってないから彼女につけてなんかはいない。
つまりサーシャはノーブラだった。
そこに水がかかったことで白いTシャツはその機能を全く果たすことができず、ぴったりと肌に張り付いて服の奥にある肌色が薄く助けた状態だ。
水は無差別に身体中にかかっていたため、彼女の控えめな胸もぴったりと張り付いて、形まではっきりよく分かる。
傷薬を塗るときになるべく見ないようにしていたがどうしても目に入ってしまってたもの。
もう忘れかけていたが、あの時のことを思い出した。
彼女の目の前に来た僕は状況把握に時間がかかっていると、サーシャがいきなり何やら喚いて僕にタオルを投げつけて来た。
僕がそれをキャッチすると、顔を赤らめながら何かのジェスチャーをしている。
「兄ちゃん、姉ちゃんは……」
遅れて入って来たルドルは足を止め、僕とサーシャを交互に見る。
しばらく三人がじっとしている時間が続いた。
その後、僕にルドルが耳打ちしてきた。
「兄ちゃん前、前」
手に持ったタオルを腰に巻くような動作をする。
そこで僕はようやく自分の格好に気付いた。
お風呂から出てそのまま急いで来たから何かを着ているはずもなく。
投げ渡されたタオルは、隠せという意味だった。
ルドルは服を着た状態で少し遅れて到着した。
つまりその間に着替えてきたんだろう。
僕が慌てて腰にタオルを巻いてる間に、ルドルはサーシャの方に行ってまた耳打ちをしている。
多分、服が透けていることを伝えたんだろう。
ハッとした様子で自分を見下ろした後、急いで身体を隠すように両手で抱きしめた。
そして僕の方を見てジト目で睨んでくる。
「えーっと……どんまい!」
「「どっちがだよ!(よ!」」
ルドルの励ましになってない言葉に二人で反応した。
本当、今日は災難の一日だ。
あとがきで面白く書くって、何書けばいいのかな。
この作品で基本ステータス系の詳細は載せない気だからどうするか……
次回の投稿もいつもの時間です。
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