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リグレットウォーカー  作者: アウトロブレイカー
見習い冒険者編
7/36

スライム狩り

洞窟を降りていく、道に迷う心配は全くない一本道だ。

等間隔に光の魔法陣が、設置されていて明るさも問題ない。

何の危険も感じず、道なりに進んでいくと大きな広間にでた。

広間の入り口には、一人の番兵が暇そうに佇んでいる。

「おっ新人さんかい、今日は貸し切りだよ、スライム狩りが必要なほど

低レベルな冒険者なんて、めったに居ないからねー」


(そうだろうな毎日、肉料理を食べていれば大人になる前にレベル10には

なれる、この施設を利用するのは、貧しいスラムの子供たちくらいだろう)


「しばらくお世話になります、レベルを上げるにはどれだけスライムを狩れば

いいんでしょうか?大まかでいいので教えて下さい」

「レベルを上げたいなら最低100体は、スライムを狩らないと無理だねぇ

レベルによっては、500体でも足りない場合もある気長に頑張ってくれ」

「100体とは厳しいな今日明日の2日じゃとても無理だ

結局ゼル爺の援護なしでも、狩り続ける必要があるのか。」


辺りを見回すとスライムが、そこらじゅうに跳ね回っている。

狩り尽くす心配だけは、しなくてもよさそうだ。

ふと見るとゼル爺が祈りを捧げていた。


「フォースアーマー、時間は限られとるんじゃさっさと始めるぞい

怪我しても治療してやるから、まずは普通にスライムと戦ってみるのじゃ」

「わかりましたやってみます」


試しに手近なスライムを思い切り、斬りつけてみるが手応えが重い。

水を切った感触じゃない、水圧と水流で防御された感覚だ。

それでも水は飛び散り、スライムの体積は一回り小さくなった。

いけるか?と思った直後に反撃がくる、至近距離からの体当たりだ。

凄まじく重い衝撃が走る、衝撃の割にはダメージがない防御魔法のおかげか。


だが今のを生身で食らったら洒落にならん、ドッチボールくらいの速度で、

2リットルはある、水の固まりがぶつかったんだ、当たり所が悪いと死にかねん。

続けて放たれた体当たりを余裕をもってかわす、避けられない速度じゃない。

こちらから斬りかかるのは危険だ、狙うならカウンター相手の体当たりに、

剣を合わせる凄まじい衝撃が腕に伝わる、だがそのぶん水は激しく飛び散った。


もう一回り小さくなったがまだ倒せていない、今度は地面を滑るように

近づいてくる至近距離からの体当たり狙いか、そうはさせじと迎撃する、

こちらの剣が先にヒットした、三度目の攻撃でようやくスライムは動きを

止めて溶けるように散っていく、強かったスライムは雑魚なんかじゃない。


「危なっかしいのうゴッドブレス、取っておきの補助魔法じゃ」


ゼル爺の補助魔法を受けたとたん、勇気が溢れて疲れが吹き飛んだ。

初めてのスライム戦での苦戦で、衰えていた精神が奮い立つ。

そのままの勢いで次のスライムに斬りかかる、斬撃の威力も上がっている

それでもスライムは一撃では倒せない、カウンター狙いでいくか?

いや今の火力なら、こちらから積極的に斬りつける、スライムが溶けて消える。

あんなに苦戦したスライムがあっけなく倒せた、補助魔法一つでこんなにも

かわるものか、怪我しても治療して貰えるんだ積極的に戦おう。

支援があるうちに戦闘を重ねて、スライム戦のこつを掴まないと。


その後は三分一匹のペースで、スライムを狩り続けた疲労と怪我を無視して、

戦えるのがこんなに楽だとは、被ダメージを繰り返したお陰でスライムの

動きの癖もわかってきた、体当たりの前に一瞬だが溜めがある。


溜めのタイミングを見切れば、カウンターを合わせやすい。

それにスライムの中心にあるコアを、破壊すれば一撃で仕留めることができる。

補助魔法のおかげで、恐怖を忘れて剣を振り回す狩りは楽しかった。

食事を挟みつつ時間を忘れて狩り続けた結果、1日で167体ものスライムを

狩ることができた、自分でも驚きの成果だ素直に嬉しい冒険者も悪くない。


「順調にいったのうこれで今夜も、レベルアップできそうじゃわい」

「本当にありがとうございます、支援なしじゃ10分の1も狩れたかどうか

全てゼル爺のおかげです、このご恩はいつか必ず返します」

「なに気にするな今日はもう遅い、酒場で一杯やって英霊神殿に戻るが良い、

あとスライムのコアは、精霊石と言う鉱物の結晶じゃ、精霊の力が宿っておるし

結晶の種類によっては高値で売れるものもある、ちゃんと拾い集めておるな」


集まった精霊石は全部で126個、これも換金できれば資金面も一息つける

今日の狩りはこれまでだな、明日も頑張らないといけないね

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ハイファンタジー
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