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娘になったことで、“泊まる”から“住む”に変わった。

私からしたら、手続きとか面倒なこと無しに住む場所を確保出来たという嬉しい変化かな。

もちろん食事も出してもらえる。


ラッキーなことだ。


でも特にすることは無いし、暇だなぁ。


(何してるんですか)


うわ!急に言われてびっくりした。


「なんだ、パレか。」


何だか久しぶりな感じがする。


(なんだじゃないですよ。石を集めてください)


あー…そういえばそんなことも言われたような…


(そんなにゆっくりしている時間はないのですよ。とにかく、外に出てください)


「えー…面倒だなぁ」


何を言おう、私は引きこもりなのだから。

だけど仕方ない、パレがうるさいから散歩だけしてみるか。




「ちょっと散歩してくるね」

台所にいるナトメに声をかけた。


まだ朝食を終えたばかりなのに、もう昼食の準備をしている。

「気をつけてね」



そうして昨日ぶりに外へ出た。

「2日連続で外出するなんて…」

と文句を言いながら歩いていると、小さな石を見つけた。


「あ、パレが言ってた石ってこれのことだな!きっと!拾っておこう」


そう言ってポケットに1つ石を入れて満足し、帰った。



「ただいま」


「あら早いわね、どうだった?」

いちいちお話をしてくるナトメ。

優しいのか何なのか、私からしたら全部言わなきゃいけないようで、面倒だと思ってしまう。


「石拾っただけだよ」

そう言って、先程見つけた石を見せてみた。


ナトメはチラッとそれを見て、そうなのねとニコニコしながら台所へ戻った。



リビングにいても特にすることがないので、自分の部屋に戻り石を眺める。


「あれ…?なんか書いてある…」


違う、文字じゃない。記号が裏に彫ってある。


整理しよう、この石は丸くて、直径5cmくらい、幅が1cmくらいの、オセロのような小さい石。


私が見ていた面を表とすると、その裏側に記号らしき形が掘ってあるのだ。


これは、、、正三角形の中に、丸がある。


「えー、きもちわる!」


変なの拾っちゃったぁ。


見つけた以上、投げ捨てると罰が当たりそうなので、とりあえず無かったことにしよう。


そっと机の上に置いておいた。




問題はその日の夕方だった。


夕日が落ちる頃、その石が急に光りだした。

最初は夕日が当たった反射かと思ったが、そんなの一瞬で違うと分かった。

なぜって?だって光ってる色が青いからね!

しかも石から発光している様。


どう考えてもおかしいし、だけどちゃんと、はっきり光っているので無視出来ない。

思わず見つめてしまった。



夕日が落ちる頃から、完全に落ちるまでの間光り続けていたが、それっきり、光ることはなかったし、何かが起きることもなかった。


夢だったか、幻覚か、それとも事実なのか、よく分からないまま今日は眠った。



〈獲得したスキル〉

無し

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