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猫舌戦記 追記 びっくり水

作者: 神崎玄
掲載日:2026/04/28

 麺類がゆで上がったら鍋の湯にびっくり水を入れる――これはもはや常識だと思う。

 こうすると、ゆであがった麺類にコシがでるのだ。

 私がこれを知ったのは、テレビの料理番組でだった。

 こうするとフニャフニャだった麺がシャキッとなる。

 うどんにせよパスタにせよ、私は得意になって仕上げのびっくり水をぶち込んでいた。

 たしかにおいしい、と思えた。猫舌的には、最後にお湯がゆるむととても食べやすいのだ。ストレスなくたべられる、すなわちおいしいのだ。


 ところが、母はこれをいやがった。

「熱い物は熱く、冷たい物は冷たく」派の母には、この人類の叡智が理解出来なかった。

 けど、当時はまだテレビの権威が絶大だった。

 高名な料理研究家のお先生がおっしゃっゃることに間違いがあろうはずがないのだ。

 私は絶対にびっくり水をやめなかった。


 こうして私はびっくり水の権利を獲得した。

 私が麺をゆがく時には最後にびっくり水を入れる――でも母は、最後までびっくり水の効用を認めないのだった。


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