63話 縋る思い
「さて、どうする?貴族に喧嘩を売った以上また
面倒な事になるよ。」
私達は宿に戻り今後の予定を練って居た、
だが今後の案は出ない、まあハーバー家だっけ?が
突っかかって来るなら潰すのみだが
「げ、現状相手から何もありませんし、、」
まあアレから二時間位しか経って無いからね、
多分何かやるならもうすぐだと思う、そうして
あーだこーだ言っているとコンコンとノック音が
鳴る、ん?誰だ?ウチのメンバーは全員居るぞ?
「皆、隠れて、エースが対応して。」
了解しましたリリアナ様!私が扉を開けると
そこにはピンクの際どい衣装を着た人、フラスさんが居た、しかも一人で、
「こんばんはエースさん、少しお話がしたいの
だけれど。」
うーん、どうするか、でも襲撃の陽動の可能性も
有るしなぁ、そう考えていると察知したのか
「大丈夫よ、ハーバー家の兵は多分こないから。」
嘘を言ってる雰囲気じゃない、感だが多分大丈夫かな?
「エース、入れて良いよ。」
リリアナの声が聞こえる、まあ私が近くに居れば
大丈夫でしょ、入れと書いた。
「ありがとうね。」
そして全員が座った、私は真隣で警戒している、
「ふふ、そんなに刺激的かしら?」
フラスさんは上目遣い?をしてくる、すまんが
好みじゃ無いです、そしてリリアナが代表して質問する。
「ご用件は?無いなら帰って下さい。」
「そんなに怒らないで、今回来たのはジェーンの
顔を見に来たのと警告をしにきたのよ?」
警戒?
「続けて下さい。」
「まず感謝するわ、ジェーンを助けてくれて
ありがとう、ローザン様はジェーンを過剰に
虐めて、、正直見ていられ無かったの、本当にありがとう。」
確かに奴隷とは言え日常的にあんな物を見せられていたら見ては居られんか、
「それで?」
「少し長いわよ、、、、ローザン様はおかしくなってしまった、昔は善良な好青年だったのに、今はただのクズよ、そして首都の騒乱、確か赤色戦争だったかしら?あれでハーバー家当主、つまり
ローザン様のお父様が死んで更に酷くなってしまった、、家を継いだローザン様は仕事を全くせず
ジェーンを妊娠させてまだ長男気分が抜けずに
遊び惚けてるの、、、家は私達家臣で回していて
権力は少ないから大した事は出来ないでしょうけど、、気を付けて。」
え?え?え?ジェーンさん妊婦なの?マジで?
私達がジェーンさんを見ると頷いた、
本当に言ってる?て事はあのナンパ野郎は
妊婦をダンジョン攻略に駆り出そうとしていたの?
本当に?そして皆も同じ考えの様でその事を質問すると
「、、、、、、ごめんなさい。」
フラスさんが曇る、おいおいおい、
じゃあダンジョン攻略に連れて行けないのか、
先に知れて本当に良かった!
「、、頼みが有るの。」
そして懐から宝石を取り出した、宝石は普通の物と違い光輝いている、なんだ?
「あなた方にこの(光子の宝石)をあげる、
だからお願い、ジェーンを守って。」
成程ね、まあもう仲間になれよって言っちゃったし
仲間なら勿論守るよ。
「勿論です!絶対にジェーンさんを守ります!」
カイル君がそんな事を言う、本当に良い子だなあ!
そして続く様に全員が同意した、
「み、皆様、、」
「、、ありがとう!」
そうと決まれば殺りますか!ナンパ野郎が生きていたらジェーンさんも安心出来んでしょうしな!
私がそう書くと部屋が静かになる、??
「エース、いきなり過ぎるよ!気持ちは分かるけど一応家臣のフラスさんが居るのにその発言は」
フラスさんが制止する
「いえ大丈夫よ、そうね、、もう一つ頼み、
いや依頼が有るの、」
ほう?その依頼とは?
「ローザン様、いいえあのクズを、殺して欲しいの」
やっぱりか、私は一応理由を聞いた
「、、さっきも言ったけどローザン様は変わられてしまわれた、、多分もう戻らないでしょう、だからこれ以上醜態を晒す前にローザン様を、、殺して欲しいの。」
成程、まあ貴族からすれば唯の恥か、でも後処理はどうするの?流石に罪人にはなりたく無いけど、
私がそう書くと
「それについては大丈夫、今回ダンジョン攻略の
合同依頼を出したでしょう?ダンジョンでの事故死、そう言う事にするわ、だから貴方達は
ローザン様を攫ってダンジョン内で殺れば
後は私達で処理する、どう?」
どうもこうも、この人もしかして最初から決めていたのか?クズとは言え主人を殺す依頼を出したのに
あまり態度を変えていない、私は皆の意見を聞くと
殆どは賛成したが
「だ、駄目です!ご主人様を殺すだなんて、、」
なんと被害者のジェーンさんが反対したのだ!
どうして?そうリリアナが聞くと
「ご主人様は言ったんです、、必ずお前を幸せにすると、、あの人は変わってしまいました、、でも!それでも、私は信じています、ご主人様がローザン様が昔の様に戻るって。」
「またそんな事を言って!もう諦めなさい!
ローザン様は戻って来ない!何度も言ったでしょう!?貴方達が恋仲なのは知っているけど今の
ローザン様にはそんな心はないわ!」
「でも!」
おおおぅ、もう、何と言うか、悲惨だよぉ、
こんなにされても主人を信じ続けるとか、、
もう見てられないよ、そりゃフラスさんも見てられないとな言うわけだよぉ、
そうして二人は言い合うが次第にジェーンさんが
泣きだした、
、、、ふと気になったけどどうしてローザンは
変わってしまったんだ?私はフラスさんに質問する、
「分からない、でも今から二年前、
シエンの玉座に行ってから変わってしまったわ、」
シエンの玉座?なんだそれ、するとリリアナが
耳元で教えてくれる。
「シエンの玉座はこの村のダンジョン名だよ。」
成程ね!、、じゃあもしかしたらシエンの玉座を攻略すればローザンが狂った理由が分かるかも知れないな、私はフラスさんにローザンが狂った正確な
場所を聞いた
「、、分からないわ、でもローザン様は二階層に到着した時には様子がおかしかったわ、、
行くなら気を付けてね。」
それから私達は準備を終えて次の日になった、
あの後話し合いの末ローザン殺害はダンジョン攻略後にしても遅くは無いと結論付け先にシエンの玉座で攻略兼狂った理由の調査をする事にした、
そして今回とんでもない不安が有る、それは
「大丈夫ですかジェーンさん、やっぱり無理はせず宿に居た方が。」
「ありがとうカイル君、でもこれは私が見つけないと行けない問題だから」
そうなんとジェーンさんも同行するのだ、
確か妊婦さんだよね?本当に大丈夫なの?
一応お腹はそこまで膨れては居ないけど、、、
「とにかく私は大丈夫です!それより準備をしないと。」
「、、手伝います。」
そうして俺達はダンジョン、シエンの玉座の入口の前に居た、そして何故かフラスさんとファランさんも居た、何故いる?私が質問する。
「何故ってそりゃ合同依頼を受けたからね、
ローザン様が居ないけど大丈夫さ。」
そうかい、不安だけど行きますか、
そうして私達はシエンの玉座へと入るのだった




