48話 腐った下水道
私達は下水道を歩いていた、下水道は想像通り
臭いしネズミが元気に走ってる、しかも暗いし室内だから松明も使えんし今は魔法使い勢に照らしてもらい駐屯地方面に進んでいた、まあほぼ手探りだけどな、しかも魔力擦り減らしながら進んでいるから
時間が経てば経つほど不利になっていく。
「この先で合ってるのかい?」
臭いで顔を歪ませているお姉さんがそう言う。
「多分な、だが方角は合ってる筈だ、それより
急ぐぞ、恐らく下水道にも何かある。」
コンパスと睨めっこしながらガウスさんはそう言う、ダラダラ歩くより走った方が良いよね、
「駐屯地まで後800mの筈だ、」
体感か感覚かガウスさんがそう言う、本当ぉ?
まあ此処まで何の妨害も無いから後一時位で到着する筈だ、じぁあ進
「!、おかしい、前方!何か居るぞ!」
何やねんやっぱおるんやないか!
私は前方を見ると幾ら暗いとはいえ何故気付かなかったのか分からない程の広い空間が其処には有った。
「何だこの空間は!?全員!警戒しろ!」
私達は武器を構え警戒する、前方の奴は広間の
ど真ん中に一人で立っている、余りにも不自然だ
「来よったか」
奴はそう言う
「司令も面倒な仕事を押し付ける、まあ不穏分子は使い潰されるのが定めか。」
「リリアナ!光源を前方広い空間に!」
光源が奴を照らした、やはりか、
奴は老人に酷似していた、だが背中から生えた
黒い翼に赤く光る目、そして懐には刀らしき物が
付いていた、侍か?こいつ絶対強いじゃん、
「全隊!戦闘準備!」
「目標二人もいるしのぉ精々仕事はするか、、
魔神解放戦線幹部、古き侍のゼルン、行くぞ」
ゼルンがそう言った途端途轍もない速度で
私に切り掛かってくる、速い!!私は咄嗟に
盾を構えたがゼルンの方が早く私の盾を弾き飛ばした、私は咄嗟に反撃するが簡単に避けられる、
「こいつ!全員下がれ!コイツは俺とエースだけで倒すぞ!」
恐らく味方に私とガウスさん以外でゼルンの動きを追える人は多分居ない、それに広い空間とは言え
大人数で戦えば上手い具合に蹂躙されるだろう、
「ほう?全員で掛かって来ないか、つまらんな、
ほれ、行くぞ」
そう言ってゼルンは凄まじい速度で接近してくる、
狙いは私だ!私は防御せず逆に攻撃するが
「ほーれどうした?攻めに転じても当たらなければ意味は無いぞ」
やっぱり速い!ガウスさんと二人で攻撃してるのに
その全てが避けられる!
「まるでヨチヨチ歩きだな、司令はこんなのに警戒しているのか、彼奴もまだガキか」
こいつ!余裕そうに喋りやがって!
私は何とか冷静さを取り戻す、現状私が殺されていないのはコイツが私達を舐めているからだ、
つまり其処を付け込めば良い、だがチャンスは一回だ、今の私が仕掛けても躱されるだけだし
さてどうするか、、、いっその事リリアナに
下水道ごと吹き飛ばして貰うか?いや私達も死ぬな
とりあえず攻撃頻度を落として正確に槍を振ろう
「どうした?坊や、乱暴に槍を振らなくて良いのか?それとも自分の弱さで震えてるのか?」
コイツめっちゃ煽ってくるな、、、沸点高くて良かったぜ、しっかし当たらんな、でも何か掴めそうだ、ソングマンも言ってたが私に必要なのは
筋肉では無く技術だ、、うーん、そうだ!
「な、エース!何をしている!」
「此奴、狂ったか」
私は鎧を脱ぎ捨てた、この鎧は見た目はフルプレートだが軽量化の為色工夫がされているそして結果的に結構簡単に鎧を脱げる、そうして槍を構えた
「今時の若者はすごいのぉ、生身で来るか、
だがそう言うのは好きじゃ」
私達は再び打ち合う、だがさっきより明らかに
動きやすくゼルンの攻撃も被弾率が落ちている、
それにこのハラハラ感堪らん、無論死ぬ気は無いが
、そして遂に私の槍がゼルンを掠ったのだ!
「凄いのぉ、命が惜しく無いか、さて、
そろそろ本気をだすかの」
瞬間ゼルンの雰囲気が変化し刀が燃え出す、かっこよ過ぎだろしかも勝てる気がせん、でも何故だろうワクワクが止まらん、
そしてゼルンが動く、次の瞬間
私の脇腹が斬られていた
「ほう、コレでも殺しきれんか!」
速っや、ほんの少ししか見えなかった、
咄嗟に回避したが回避仕切れず腹を斬られた、
でも痛みは薄い、アドレナリン!
やばい、コイツ本当に倒せるのか?最終決戦に
居るボスじゃないの?こんな臭い下水道に居て良い
奴じゃ無いよ、
「ほれ、避けてみろ」
そう言ってゼルンは怒濤の連撃を繰り出してくる、
私は避けきれず体の傷は増えていく、だが後少し
後少しで何か掴めそうだ、
「此奴、不味いな、まだ足りん内にこの老骨に命を譲ってくれ、若いの!」
そう言って私の胸に真っ直ぐ刀が来る、、、
、!、ここだ!!!、、、
私は向かってくる刀を手のひらで止めた、刀は私の長い腕に深々と突き刺さり私はゼルンの腕を掴む。
「な!」
流石に驚いたか!今俺がやったのは真っ直ぐ来る
刀を腕と言う鞘に納めたのさ!お陰で滅茶苦茶熱い!だがチャンスはのがさん!
私はゼルンの胸に槍を突き刺し真下に振り抜く
奴は下半身が真っ二つになる
「ガハァ!、ぐぅぅ、やるな若いの、、司令が警戒するのも頷け、、る、、な、」
そう言ってゼルンは倒れた、見た目通り耐久は
低かったらしい。
「グホォォ!うぁぉ、本当、に、最近の、わかい、の、、ゲボ、やる、のぉ、」
まだ生きてるのか、せめて苦しまない様にしないとな、私はこう言う時の為に書き溜めしておいた
何か言い残す事はあるか?と言う紙を見せたら
「ファフォフォ!、すまんが、、ワシの刀を、、
頼、んだ!、、申し訳、、ありませ、ぬ、カルート、様、、このゼルン、約束守れませんでした」
ゼルンは生き絶えた、その顔は何処か満ちていた
遺言の刀、しっかり貰うとも
「エース!」
リリアナが大急ぎで私に近寄り全力で治癒魔法を
掛けてくれる、因みに痛みは何故か薄い、多分
神経逝ったかな、
「坊主!これも飲め!回復薬だ!」
その後私は不味い薬をがぶ飲みさせられながら
治癒魔法を受けた、リリアナ、回復は良いけど
魔力尽きたら大変だよ!他に魔法使いは市民の
一人しか居ないし!私はそれを書いて伝えると
「腕を動かさない!それと光源の魔法は燃費が良いから大丈夫!それと今後二度と戦闘中鎧は脱がないで!!」
ひゃい!
その後私達は無事に天威騎士団駐屯地に到着した、
今私は治療室で治療を受けていた、いやー
軍属の医者は回復が速いね!
「エース君、怪我は大丈夫かい?」
何故か隣に座って資料を読んでるアルバ公爵がそう聞いてくる、私は多分大丈夫だと書いた
「そうか、、くれぐれも無茶はするな、
何が起きるか分からない以上君は大事な戦力だからね。」
分かってますとも、多分ね、
「それはそうと歩けるかな?たった今クライス君達が帰って来た。」
私は立ち上がる、そして行きましょうと書いた
「全く、改めて言うが無茶はするな。」
了解、そうして私達は会議室に向かったのだった
陽光騎士団は首都の文化的儀式及び外交事の護衛を
担当する、その運用上政治が出来る人材が中心であり
首都に滞在する各騎士団の中でも全容が掴めない騎士団として有名である、一部の噂では要人の暗殺も
行っていると言われているが真偽は不明である。
陽光騎士団駐屯地は首都南東部港湾地区と居住地区の
中間に位置している




