生活費のやりくり
やりくりは正直言ってきつい。
日々の出費を1,000円で収めているが、それでも月30,000円。
一日1,000円で朝昼晩のご飯と飲み物と雑費を賄うのも不器用な私には厳しい。
正直、お腹を満たすことのみを考えたご飯も栄養バランスは最悪だろう。
その他色々引き落としもあるし。
お金のことを考えると、またも息がつまる。
「でも、なんとかなる」
お父さんの遺産と遺族年金があるから、言ってしまえばまだまだ余裕。
かといって余裕ぶってるとどんどん無くなるのでケチなくらいでちょうどいいが。
ケチケチな私は、少しずつ無くなる通帳の中身にやはりため息。
「…また、書籍化決まらないかな」
あるいははやく働きたい。
けれど、ゆうちゃんとまだ離れたくない。
まだ、青春ごっこを楽しんでいたい。
「…現状を考えると、だいぶ私はわがままなんだろうな」
ウダウダ言ってないで働けと言われるかもしれない。
でも、やっぱり高校は卒業したい。
ゆうちゃんともまだ一緒にいたい。
ぎゅっと胸が痛くなる。
わがままな子でごめんなさい。
「いっそぐさりと刺されたような痛みだな」
全部私の自業自得だけど。
息も苦しくて、くらくらするくらい。
何もいらないから、穏やかだった日々に戻りたい、なんて。
それこそわがままが過ぎるのかな。
お父さんが帰ってきたら、息も楽になるのかな。
そんなの、願う資格もないのかな。
「…だめだ、思考が悪い方に行っている」
支離滅裂な思考はどんどん沈んでいく。
誰か私を見つけて助けてくれないものだろうか。
自分から助けを求めに行かないとだめだろうか。
求めても、お母さんが頭と身体はしっかりしてて精神面だけ落ち込んでいるだけだから結局は無理だったのだけど。
魔法使いさんでも現れないかな。
降り注ぐ銀貨に囲まれたい。
「…はぁ」
眠る前は、こうして思考がぐるぐるする。
暗い部屋の中で、息苦しい中無理矢理眠りにつく。
しんどいなぁ。
足りない私が悪いのかな。
どうしたら足りるんだろう。
「…せめて夢の中では」
お父さんもお母さんもいて、普通に過ごせて。
そんな夢を、見させてください。
…結局はいつも、いつもの現実を夢に見るだけなのだけど。
「…助けて」
そう一言言えば、誰か助けてくれるのか。
無理だよなぁ、役場に行っても無理だったもの。
ああ、息がつまる。
苦しい。
今日も思考の水中で溺れた。
おやすみ。