一話 ド田舎の少年レン
初投稿です。
小説を書くという事に、余り慣れていないので生暖かい目で見守ってくれると嬉しいですm(__)m
辺境にあるド田舎、ライトロック村。
村はずれにある、倉庫の陰で一人の少年が切り株に座り。行商人から買った㊙と書かれた封筒を大事そうに懐に抱えている。
「つ、ついに手に入れた。
一日千秋の想いで待ち続けた、一ヵ月、行商のおっさんが来るまで、本当に長かったがようやく手に入った!」
最新式の射影機で撮った、美少女のナマ写真!!
おっさんも命がけで、裏ルートから仕入れたと聞いたが、まさか本当に手に入るとは!
やっぱり、技術の発展力はエロだよおっさん!!
雑誌社なんかでも、まだまだ広まってないのに、盗撮写真やらグラビア雑誌とかは速攻で広まったらしいからな。
「ぐへ、ぐへへ/// お、おぉ!
これはエレオノーラ姫の生写真!! こっちは今話題の王国騎士のアイギスたんの演習の時の写真か!
すげぇ、胸部装甲の陰からスカートから除くナマ足まで、ちゃんと移ってる! 流石は最新式!
サンキューおっさん! ありがとうナマ足!」
やっぱり、王族や貴族って美容にも金掛けてんだろうな。
そこいらのモデルとは、肌の張りが違うっていうか、育ちの良さが出てるっていうか。
特におっぱいとおしり! 俺的にはムッチリも捨てがたいが、適度に筋肉が付いた引き締まったおしりも大好物です。本当にありがとうございます!
「何はともあれ家宝や! わしゃ~、これを家宝にするぞぉ!」
涙を流しながら写真を手に騒ぐ変態の背後からすっと影が差す。
「ん?…日が陰って来たな」
後ろを振り向くと、一人の老人が薪割り用の斧を持って立っていた。
「…なんだ、唯の枯れ木か…「こんなところで、何を油売っておるか! 馬鹿もんが!!」バキャンッ!
「あぶっねぇ!…何しやがる糞爺! て、刺さってる刺さってる!」
怒号と共に振り下ろされた斧を何とか横に飛び何とか避けるが、少年を目掛けて飛んで来た斧が、又の間に突き刺さる。
「レン貴様ぁ! こんなところでサボりおって。昼の稽古はどうしたぁッ!」
「稽古? ああ稽古ね、アレはほらアレだよ。休憩時間? そう、今丁度休憩してたの!
あと一時間休憩したらやるから、絶対」
「最初からサボっていた事くらい知っておるは馬鹿もん!」
「んぎゃ!」
言い訳を始めた少年の頭に問答無用で、老人は拳骨を叩き落とした。
「分かったら、さっさと素振りを始めんか! 今日は貴様の性根を一から叩き直してやる」
『くっそぉ、まだじっくり見てないんだ、稽古なんてやってられるか』
よし、決めた。何とか隙を見て森に逃げてやる。
「全くなっとらん! 何度も一対他の戦闘は教えたじゃろう!
先ずは隙を晒した敵から倒すんじゃ! 隙が無いなら自分で作らんか、軟弱者が」
「そうは言っても、唯の案山子相手に隙を突くって意味わかんねぇよ。
それに、剣の稽古はこの前合格貰っただろ。なんで今日も剣なんだよ」
周囲を木の棒と木の板を持たせただけの案山子が取り囲む。
その数は10体程だが、爺さんがいうには案山子を爺さんに見立てて戦えというのだ。
妄想なら負けない自信があるが、なんで10人の糞爺を想像せにゃならんのだ。
「たわけ、剣術の基礎は確かに合格をくれてやったが、それは飽くまでも基礎じゃ。
それも10年掛けてやっと基礎が出来たに過ぎん、我が孫ながら才能の無さが恥ずかしいわい」
「ぐっ、言わせておけば…」
「言われたくないなら、さっさと続けんか」
絶対いつか一発叩きこんでやる。
それにしても、逃げ出す隙がこれっぽちもない。爺さんはずっと後ろで監視してるし。
森までは村の畑を抜けないと行けない。
日暮れまでには、逃げ出さないと満足に写真が見れなくなる。
(どうする? 木剣を投げて取りに行く振りをするか?
いや、絶対直ぐにバレるな。誰か来て爺の気を引いてくれたら何とか逃げられるんだが)
「そんなご都合主義ある訳ないよな~」
「無駄口を叩くな!」
「はいはいっと」
そうして、暫く体を動かし続けていると、家の裏手にある稽古場に体格のいい男が現れる。
「よう、爺さん。頼まれてた消耗品の搬入が終わったから、サイン貰いに来たぞ」
あれは行商のおやっさん、まさか俺を逃がすために来てくれたのか!
行商人のおやじは一瞬だけレンに視線をやると、片手を挙げて合図を送ってくる。
「お前が態々こっちに来るとは珍しいな、急ぎの用でもあるのか?」
「まぁ、そんなところだ。ところで町で聞いた話なんだが、最近軍が辺境に…」
(チャンスは今しかない!!)
祖父の気が行商人に向いたと感じた瞬間、レンは全力で走り出した。
「ッ! 逃がすか馬鹿もん!」
ふふっ、我ながら見事なスタートダッシュ!!
「ざまぁみろ糞爺! 捕まえられるもんなら捕まえてみやがれ!」
「待たんかレン! 帰ってきたら唯じゃおかんぞー!!」
祖父も直ぐに気づき怒声を上げるが、全力疾走の準備を予めしていたレンを捕まえる事はできず。
少年はまんまと畑を突っ切り、森の中に消えて行った。
「……さてと、それじゃあ俺はカミさんの顔でも見に……」
行商人のおやじは自分の仕事は終わりと、踵を返そうとするが、その肩を掴まれ止められる。
「待たんか、ケンゾー。貴様がレンを逃がした事を儂が気づかんと思ったか?」
「ハハハ…何言ってんだい村長。レン坊が逃げたのは偶然だろ?」
「……」
「ハハッ……ごめんなさいです」
若い頃を思い出したのか、額に冷や汗を垂らすケンゾー。だが現実は非常。
ケンゾーが妻の下に帰えった時、その背中はいつもより小さく見えたらしい。
「はぁ、はぁ…おやっさん、アンタの犠牲は無駄にしないよ」
さぁて、川辺にでも行って続きを読むとするか~♪
帰ったら説教くらいそうだが、まぁ嫌な事は後で考えればいいよな。
余は事も無し、辛いことは後回しにして、楽しい事だけ考えて生きてりゃみんなハッピーってね。
歩き慣れた森の中を進んでいくと、微かに水の流れる音が鼓膜を揺らす。
レンにとって村近くの川辺は、幼い頃から逃げ出した時に必ず向かうお気に入りの場所であり。
その為、祖父や村人達に良くバレて連れ戻された事もあるが。
自分の気に入った場所を変える気にはなれず。今日もその場所に向かった。
毎日毎日、稽古や爺さん婆さんの雑用を押し付けられて。
町に遊びに行く時間すら貰えない、本当やってねぇよな~。
昔は、おやっさんところのマル兄さんが居たから遊び相手になってくれてたけど、冒険者になっちまったし。
お陰で、村に若者は俺一人になっちまったから、更に雑用押し付けられる様になったし。
俺も街に出て、冒険者にでもなれば。可愛い女の子仲良くできんのかな~?
「うぅ~、俺だって漫画みたいな可愛い幼馴染が欲しかったさ。
でも、この村にゃ女の子どころか、居るのはババアだけなんだし。夢も希望もありゃしねぇ。
俺こんな村嫌だ~、王都へ行くだ~♪」
「…きゃっ!」
「ん?」
今、聞きなれないソプラノ音が聞こえた気がしたが。
まぁ、気のせいだろ。ここは辺境のド田舎だし、子供なんている訳が…
声に釣られてそちらを見ると、何故か全裸の幼い少女が浅瀬に立ちこちらを見ていた。
「あ、う、あぁ」
「……なしてこんな所に全裸の幼女がいるとですか?」
少々短いですかね?
自分は結構ガッツリ読みたい派なので、3000文字から4000文字くらい合ってもいいかなと思ってるんですが。
話しの区切り的にも、これ位に落ち着きました。
アドバイス等有れば、是非感想お願いします(/・ω・)/