ライオンと鬣の空前絶後!
道端に落ちていた鬣を私は被った。
なぜ、ここに落ちていたのか?
それはそれは長い話になってしまう。
昨日の夜、老いたライオンは鬣を道路に捨てているのを私は発見した。
次の早朝、私は鬣をこっそり拾い鬣を被ったのが事のきっかけだ。
鬣をつける事により、私はライオンになりました。
それはそれは凛々しくて、たまに吠えると周りが怯えるほど男らしくなった。
今まで虐めてきた仲間に吠えると、仲間は怯えひれ伏し、恋人になりたいと思った同族に吠えると直ぐに恋人になれた。
私は思った。
(どうして、あの老いたライオンは鬣を捨てたのだろうか?こんなにいいものを)
私は鬣をつけると沢山のお金持ちから好かれ、恋人もどんどん増えていった。
何年も鬣を見せびらかし私は、この世界の頂点に立つことができた。
だが、頂点に立つことはできたが、流石に寿命というものには敵わなくて私は歩けなくなっていった。
なんとか周りからサポートされたりして有意義に過ごせていたが、ついに喋る事すら出来なくなるまで衰えていった。
喋る事が出来なくなると、私の鬣がするりと剥がれるように落ちていった。
その瞬間、周りからの目が急に変わり、崇拝していた同族たちがドンドンと離れていった。
必死に叫ぶが声が出なかった。
更に手も足も老いて出すことごできなかった。
ついに私は孤独になってしまった。
私は、老いたライオンは鬣を捨てたのではなく鬣が捨てたのだと察した。
そして、悲しそうな顔をして道端に倒れているのも頷けた。