達成!
最終話です!
日本建設の会長である五稜さん、
それと南日本電機からは村中部長と柊さんが握手を交わしている。
その3人が握手している姿に数多くのフラッシュがたかれている。
今日は日本建設が立てた社員寮の竣工式とそのパーティーが行われている。
初めて建物の一部に有機ELを用いた照明器具が使われていることもあって、
数多くのメディアが来ていた。
私や田口さんもパーティーにお呼ばれしていて、
今は会場の隅でその華やかな光景を見ていたのだが、
「何でそんな隅にいるわけさ。」
柊さんが片手にお酒を持ってこちらに来た。
「村中部長は?」
「今は・・・あれ?どこの放送局だったかな、キー局の記者から質問を受けてるよ。」
「えぇ!?一人で大丈夫なんですか?」
「ああ、野々宮さんが傍にいるから大丈夫じゃない?
それに世の中には編集っていう技術があるから、
ダメな発言はカットされるでしょう。」
「・・・すでにダメな発言をすることが前提になってますけどね。」
私は思わず苦笑してしまうのであった。
「それよりもどう?この照明は?」
「・・・感動してます。
私、今まで照明器具を作ったことがなかったので。
それが自分が携わった照明器具がこんな風に建物の中に入る何って・・・
本当に感動してますよ。」
「・・・感動してるって割には涙が出てないけど?」
「柊さんがそんな風に茶化すから出ないんです!!
この間の照明器具の出荷式でも茶化したから、
すっかり気分を私は害したんですからね!!」
「えぇ~!!けど、せっかく世界初の照明器具を設計して、
初めて販売にこぎつけたんだから、笑顔で出荷式は過ごそうよ!」
「それは柊さんの考え方です!!
私は感動の余韻に浸りたかったんですよ!!」
「・・・すいません・・・。」
「まったく!!」
私が憤ていると、それを見て苦笑している柊さん。
しばらくそのままだったのだが、
「柊さん?」
柊さんが突然右手を差し出してきたのだ!?
「アメリカだとこうやって、仕事を終えた後に握手をする習慣があるみたいなんだ。
日本ではないから、恥ずかしいかもしれないけど、
俺はこの習慣は好きなんだよ。だから、握手をしよう。」
「あ、はい。」
思わず柊さんに言われるがままに差し出された手に手を差し出すと、
ギュ!!
それは痛くはないが、力強く握られたのだ!
「共に頑張ってくれてありあがとう。
井口さんおかげで、この仕事はうまくいった。
いつも数値まとめや細かい細部までの確認をホントにやってくれてたね。
井口さんがいなければ、製品化できなかったよ。
本当にありがとう。」
その言葉を聞いた瞬間、私はこの一年間の出来事が走馬灯のように思いだされる。
それと同時に涙があふれだしてきたのだ。
柊さんは本当に細かいところまで私を見てくれていた。
そして拙い私をどこまで優しく支えてくれていたのである。
どれだけ不備があっても決して怒らずに笑顔で指摘してくれる柊さん。
まだ二年目の私は、最初は本当に雑用くらいしか出来ることはなかった。
だけど、それでも色々と教えてくれたおかげで、本当に色んなことが出来るようになった!!
その他にもいっぱい、ほんとうにいっぱいのことが思い出されて、
涙が止まらなくなっていた。
本当は伝えたい言葉がいっぱいある!!
なのに言葉にする前に涙と嗚咽でしゃべることすらできないのであった・・・
製品化の出荷式の時も、そして今の竣工式でも感動して
グッときて涙を流しそうになってきたのだが、
それよりもはるかに大きな感動が、そして達成感が私の中に込み上げて来たのだ!!
私が泣いている間ずっと私の背中を優しく擦ってくれる柊さん。
伝えたい・・・
柊さんに伝えたい・・・
「ひいぃらぁぎさぁんぁ、ほぉんんとぉうにありぁとうござぁいまぁしたぁ~。」
言葉にならない声しかでなかった。
「ほらほら、せっかくの美人が台無しだよ。
こちらこそ本当にありがとう、これからも宜しくおねがいします。」
「はぁい!!!!!」
もうその返事をするのが私の精一杯のことばだった。
最後までお読みいただきありがとうございました!!
感謝!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




