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更なるエレクトロニクス社からの謀略

柊さん達が会議をしている中、

事務所にエレクトロニクス社から連絡あった。


最初は澤藤さんを希望されたので、電話をつなぐことが出来なかった。

そのためエレクトロニクス社に電話をつなげることが出来ないと伝えると、

村中部長につないで欲しいとのことであったので、



「今、会議中。」


内線をかけると会議中との返事が来るのだが、

この電話は絶対につなげないとまずいと判断して、



「エレクトロニクス社からなるですけど・・・。」


「・・・分かった。このまま俺につないじゃって。」


「はい。」


そのまま村中部長へと外線をつなぐ。

それからしばらくして、今度は別の内線がかかってきたので、



「はい、技術部です。」


「あ、オレオレ!村中なんだけど。」


「はい。どうされました?」


「井口ちゃん、悪いんだけど、俺と柊ちゃん、澤藤のスケジュールを確認してくれない?

 今日の夕方で3人の時間が空いているところを探して欲しいんだけど・・・。」


「あ、はい・・・。」


そう言いながらパソコンで3人のスケジュールを確認して、

18時からなら3人とも空いているのを確認する。



「18時からなら御三方とも大丈夫です。」


「じゃあ、会議室の確保していて、それとプロジェクトメンバーにも流して、

 18時からエレクトロニクス社が来社することになったからって。

 さっき俺が流した窓口変更の交渉のメールに追加して流して欲しいんだけど。」


「了解しました。他には?」


「あうん?ほか?一等が当たっている宝くじかな。

 それがあれば、今すぐにこんなメンドクサイことすべて投げ出して、

 シンガポールでも行ってのんびりすごすからさ。」


「それがあったら、私が先に辞めてますね。」


「だよね~。とりあえずお願いね。」


「はい、了解しました。」


こうして私は会議室の予約を入れて、みんなに連絡を入れるのであった。


その後、しばらくして事務所に戻ってきたのだが、

そのまま3人は打ち合わせスペースへと移動して、話をしていた。


かなりの剣幕を抱えた雰囲気であり、

とてもじゃないがその中に入ったり、

聞き耳を立てて話を聞くような雰囲気ではなかった・・・




「本日は貴重な時間を割いていただき、あ・・・。」


「前置きは抜きにしていいか、今日来たのは直接取引をしたいってことを伝えに?」


今、私達の前にはエレクトロニクス社の日本支社の大塚さんという方が来ている。


挨拶をしようとした大塚さんであったが、

それを村中部長が制止して、すぐに本題に入るように促すのだ!


私達は、てっきり用件は直接取引の交渉かと思っていたのだが・・・



「申し訳ないですが、それはこちらも把握しておりません。

 本社が動いているだと思います・・・。」


「じゃあ、何をしに来たんだよ?

 こっちはそちらが大事な話があると言ってきたから時間を割いているんだよ?」


「ええっとですね、以前から諏訪部長様、澤藤様にお話していたのですが、

 価格の値上げについてなのですが・・・。」


「「「はぁ!?」」」


今来ている面々が驚きの声をあげる。

それもそのはずである。


私も会議も出ていて、更には議事録も見ているのだが、

そんな話題が一度でも議題に上がったことがないのである!



「ちょっとまって、聞いてないけど!」


村中部長の発言は当然で、先ほど名前が挙がった澤藤さんへと視線が注がれる。



「いえ、これもまたこちらは返事をしていません。」


「ってことは、話自体はあったってこと?」


「ですが、その話は3日前にです!」

 決して隠していたわけではなくて・・・。」


「何でその時に報告してないんだよ!!」


珍しく声をあげる村中部長。

それも当然で、午前中の直接取引の件も含めてこちらには一切上げていないのだから。



「・・・まあ、いい。それは後で聞かせてもらうとして、

 値段の話でいくらに上げるつもりなの?」


「・・・約3倍になります。」


「はぁ~!!!ありえないだろう!3倍なんてどういうことだ!

 材料の高騰とか何とかなら1割2割増しでっていう話になるだろうけど

 3倍になるとそもそも値段設定を間違えたとかか?

 ありえないね!

 そんなバカな話はありえないよ!!

 今回の件については、契約書も交わしてある!

 それを・・・


 販売一カ月前になって言ってくる何ってありえない!

 

 しかも理由の説明もなく、口頭で『3倍になります』で、

 はい、わかりましたってなるわけない!

 到底受けいれられる分けないだろう!!」


本当に何ってタイミングで値段の値上げを言ってくるのであろうか。

というか、このタイミングだからこそ言ってきたって所なのだろうか・・・


このタイミングならエレクトロニクス社の要望をうちが断れないと見越して

言ってきたのなら分かる・・・


だけど、こっちには契約書を取り交わして、金額も決定しているのに

むちゃくちゃにもほどがある!!


村中部長の言葉にただただ平謝りをする大塚さん。



「とりあえず、もう帰ってもらって結構だよ。」


「え?」


村中部長の言葉に驚く大塚さん。

もっと責められると思ったのが、

思いもよらずほとんど責められることなく終わったことに驚いているのだろう。



「だって、ただ謝ってとりあえずこの場を繕うだけだろう?

 そんなくそみたいなことに時間を割くつもりはないからね。

 こっちはこっちでどうするか話をしなくちゃいけないから。


 ああ、そうそう、これだけはお願いするよ。

 明日にでもこっちから交渉人をヨーロッパに派遣するから、

 時間を絶対に作れ!って言っておいてくれ。」


「え!?で、ですが、向こうの都合も確認しないことには・・・

 それにこんな直前に言われても・・・。」


「直前に言ってきたのはそっちだろう?

 何を勝手なことばっかり言ってんだ。

 時間がとれないなら、御社との取引はしない。

 それだけだ。」


「で、ですが!それだと有機ELの照明器具の販売が

 できなくなるんじゃないんですか?」


「やっぱりそれが本音だろう?

 それを立てに自分達に有利にしようとしているんだろう?」


「・・・。」


「さっきのことを本国に伝えろ!

 それだけだ!とっとと帰れ!」


「で、ですが!?」


「くどい!!」


村中部長の怒声が響く中、

無理やりエレクトロニクス社の大塚さんは帰らされるのであった。


次話は8時に更新予定です。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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