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作者: なまがし はかね


 夢を見た。

 パキン、と、ガラスのような氷のような地面が足の下で割れる夢。少し怖くなってその地面を蹴ると、私の体は羽のように浮いた。

 ゆっくりと、地面についた私の足。小気味好い音と共に亀裂が広がり、欠片がいくつか浮き上がった。

 誰も足跡を付けていない、真っ白な雪をみた少女のような高揚が、私の心に浮き上がった。

 ふわり、ふわりと自由に浮く体と、広がっていく私の通った証。空を舞う欠片に赤が混じることも、さして気にならなかった。

 もっと高く飛べるだろうか。もっと大きなヒビを入れられるだろうか。そう思って地を強く蹴った瞬間、全てが崩れ去っていった。


 飛び起きる。ガラス片が刺さった感覚が鮮明に残っていて、思わず足を撫でる。痛みも、手に赤がつくこともなかった。

 鉛のような身体をベットから引きずり出す。一歩二歩と歩いたところで、地面になにか残ることも、音の一つ立てることすらなかった。

 目を閉じて、夢を反芻する。残ったのは、まるで本物のような足の痛みだけだった。

夢日記の延長線ですが。

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