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スライム君のダンジョン戦記?  作者: 初心猫田
8/52

日常と情勢

何だ? 体が重くて動かねえ。俺、転生してスライムになって拠点作ったところじゃなかったか? えっ、もしかして夢? 今植物人間状態で、今までのことは全部俺の夢だったとか?!

そんなの嫌だ!誰か助け……


「キュィ~」


はっ…………デスヨネー。

あんだけ濃い体験してきておいて今更夢なわけねえよなー。

犯人はお前か、カー君。

いつの間に人の部屋に入ってきやがった。俺があんだけ焦ってたってのに気持ちよさそーに人?の上で寝やがって……。

ハァ……まぁいいか。カー君起きろー、朝だぞー。


「……キュィキュィ~~」ぱちり


「起きたか、カー君。今から朝飯狩りにいくぞー!」


「キュィキュィ!」


てな感じで家を出て昨日の湖へと向かう。



よし、迷わずに着けたな。良かった良かった。

まず闇刃で魚を仕留めてっと……うん、20匹は取りすぎだな。反省……。


「カー君!木の実集めの方はどうだー?」


「キュイッ♪キュイッ♪」


おうふ、アイテムボックスか? いろんな木の実が50個くらい出てきやがった! 取りすぎだろ。俺の比じゃねえぞ……


「カー君、これからは取りすぎないようにな……」


コクコク


そんじゃまあ帰って飯食って自由時間にでもしますか。

帰ってきてからは特におかしなこともなく楽しく食事し、満腹になった俺達は予定通り自由時間を過ごすことにした。


「カー君!暗くなるまでには帰ってくるようにな~」


「キュイ!」


そんじゃ昨日考えたように手を作れるように頑張りますか。

適当に小さく切ったトレントの木片を目の前に置いて、後は木片を動かせるようになるまでじっとみながら前世の手の使い方を思い出して手を作り上げる。




5、6時間後、俺はやっと木片を動かせるようになった……念魔法で。

そう念魔法、日本で言う超能力である。


「だぁーーーーーっ!!! 目的とちがーう! いや確かにより便利ではあるけども!」


まあ必死に体の形を変えようと頑張っていたので文句はいいたくなるが意外と使えるのである。

手と同じように持てるしなんなら念魔法を凝縮して仮の手を作ることだってできる。しかも手を作ろうと試行錯誤するうちMP自動回復何てものも覚えられ、MP消費を減らすのにはうってつけである。


「キュイ!」


「おっ! 帰ってきたか。おかえり」


「キュイキュイ!」


「カー君も帰ってきたことだし晩飯にすっか」


俺達は昨日と変わらずにまた、飯の後風呂に入ってしばらくしてから寝た。



こんな生活がしばらく続き俺達もいい加減ここの生活になれてきた頃のある日、カー君が面白いものを拾ってきた。これは……苔でよくわからんが宝箱か。

中身は……巻物? 鑑定!


《通常スキル 『アルス言語理解』 の巻物。

使用しますか? YES/NO 》


まっ、まあ貰えるものは貰っとくべきだろう……もちろんYES!


《通常スキル 『アルス言語理解』 を取得しました。》


よし! それにしても便利なものがあるもんだなー。


「ありがと、カー君」


俺はお礼に、カー君にミカンを5個ほど渡す。


「キュィ~!」


喜んでくれて良かった。

それにしてもこんな便利なものが一体どこにあったんだ? かれこれ数ヵ月は暮らしてるが見たことないぞ?


「……カー君、これのあった場所に連れてってくれ」


「キュィ? キュィ~!」


こうしてカー君についていき10分、いつもの湖へと出た。

なぜだ? ってカー君が潜り出した! まさかこの湖のなかにあったのか?

俺も遅れないようにとあわてて潜ると小さな穴に入っていくカー君が見えた。 あの中ね~、行ってみるとしますか。



「うっわ!小部屋か?」


俺達は今水に浸かりぎみだが、確かに空気の存在する隠し部屋のような場所にいる。そこには様々な手記や武器、宝箱、そしてひとつの白骨死体なんかがあった。全て調べれば何かこの世界のことについて知れるかも。



=======================

未来の者どもへ 山田 龍


この手記が読めるってことは恐らく元日本人か、日本人に関係がある者だろう。そしてこの迷宮に入った以上入口からは出られねえはずだ。そこで俺の元にたどり着いた幸運な君にあるひとつの武器を授けよう、持ってってくれ。あと数日もしないうちに俺も死んじまうだろうし、何故ここで俺が息絶えることになったか手短に話そう。

俺は2代目の暴食の魔王だ。覚醒はできなかったがな。(覚醒ってのは……の……に……穴が…………)

で、この世界の情勢についてまず語ろう。この世界の名はアルス。国は人間側と魔王側にいくつか分かれているが一応俺の時代ではお互いに戦争はしてないはずだ。人間側の国の大きなものは簡単に分けて6つ。

一つ目はアルスラ王国。まあラノベとかでよくある勇者召喚をしてる国だ。

二つ目はドワーフ国。ドワーフ王が治めている国だ。鍛冶が盛んだな。

三つ目はエルフ国。ハイエルフの長老5人と女王が治めている国だ。

こいつらは俺以上に生きてる、魔法が得意だな。

四つ目は獣王国。獣王が治める国だ。みんな大好きなけもみみっ子がいるな。

五つ目はセラム聖王国。聖王はセラムの名を継ぐようになってる。こいつらも長生きしてやがる。

そんでもって最後の一つなんだが……これが厄介な国でな。

国名はグリード帝国。表向きは欲深き王マモーが治めているんだが……率直に言おう、マモーは強欲の魔王マモンだ。俺はこいつに嵌められてここに逃げてきた。力で言えば暴食の俺の方が強いはずなんだが……あいつ覚醒してるうえに人を罠にかける経験も豊富で、さらには隙をつかれたからなー。

すまん話がそれた、次は魔王側の国だ。

一つ目は魔帝国。傲慢のルシファーが治める国だ。魔王の国最大だし何よりルシファーがあり得ないくらい強い。覚醒してないとはいえ暴食の俺が傷ひとつつけられなかったからな。

ルシファーの奴は唯一世代交代をしていない、つまりずっと生きてるってこった。

二つ目は夢魔女王国。色欲のアスモデウスが治めている。まあまあの規模の国だな。

以上が世界の情勢ってことだ。

で、本題に戻るが俺は暴食の力を受け継いでからは自由気ままに放浪の旅に出ていた。その途中でルシファーに5度目の喧嘩を売って消耗し、あろうことかマモンの国に立ち寄って休息をとっちまった。それで俺が国にいることにマモンに気づかれマモン率いるグリード帝国軍と戦って逃げてきたってわけだ。ただそのときマモンに隙をつかれ相討ちのような形で攻撃を食らった。それが致命傷になりこの様だ。

つうわけで、お前が普通の奴なら魔王達には手を出すな。だがお前がもし偶然暴食の石を食ったならば…………………に……して……なれ。

暴食の大罪序列2…って……は伊達じゃ…え。覚醒しちま…ば経験の差以外はどう…でもな…。自由に過ごして、気にいら…いも…は食らい尽くせ!全てを!!

最後に、魔物に転生しちまった奴へのプレゼントだ。この手記が置かれてる机の下を掘れ。いいスキルの巻物があるぜ。

そんじゃまあ頑張れ。

=======================



なるほど、この世界のことは何となくわかった。まあこれが書かれた時代が昔過ぎなければ……だがな。

にしても文章がちょっと下手だし所々ぬれてやがって読めないとこもあるが、覚醒ってもんがあんのか。しかもしれっと書かれてるが大罪の中で二番目に強いのかよ……

ルシファーって奴が代替りしてないってことは代替り組の中では一番いいクジ引いたってことか。

頑張らなきゃな。




だんだん話が大きくなってきました。

管理できるように頑張ります。

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