覚醒と眷属(家族)
アスタロトside
「なるほど、そういうことでしたか。初代ベルフェゴール様なら安心です。」
私は新たな主、ベルゼ様が目覚めるまでセシルからここに来るまでのことを聞いていました。
私の不安はどうやら杞憂だったようで、主の体に寄生しているのは初代ベルフェゴール様だったようです。
あの方には何度もお世話になりました、懐かしいですね……
そんなことをしみじみと考えているとベルゼ様が動き始めました。どうやら覚醒し終わったようです。
「セシル、膝をつきなさい。覚醒なされたようですよ。」
「はっ、はい。」
「……んっ! う~~ん……ここは?」
「お目覚めになられましたか。覚醒、まことにおめでとうございます。」
「……んっ! う~~ん……ここは?」
「お目覚めになられましたか。覚醒、まことにおめでとうございます。」
「おめでとうございます」
目覚めると二人の美女が俺の前で膝を着いていた。
えっ、どういう状況? まっ、まあここは威厳たっぷりにやっとくか……
「ああ、二人ともでぇ迎えありがとう。ちょっとステータス確認したいんだけど……いい?」
「はっ!」
死にてえー!!!!!!!!!! 何が威厳たっぷりだ! 噛んじまったじゃねえか!!!! しかも最後に許可求める感じになっちゃったし! 俺は小遣いアップ求める父ちゃんかっつうの!!
……まあいい! 気を取り直してステータス閲覧!
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名前 :ベルゼ=スライムクン
種族 :覚醒魔王粘体……大罪を背負うスライム。全ての能力が桁違い。
状態 :通常
HP :1000000
MP :1200000
攻撃 :600000(革命時1200000)
スピード :800000
{通常スキル} アイテムボックス、こんしんの一撃、ステータス閲覧、付与魔法 :Lv10、料理(笑)
{エクストラスキル} MP自動回復、多重展開、全言語理解、人化
{ユニークスキル} 覇圧、猪突猛進、並列思考、死毒 :Lv10、暗黒魔法 :Lv10、黒炎魔法 :Lv10、錬金術、神出鬼没 :Lv10、眷属化
{オリジナルスキル} リミットブレイク、空間魔法、金剛仁王化、魔神眼、リスク無効
{アルティメットスキル} 暴食之王、食魔法
{種族スキル}小型化、分裂 :Lv1
{称号}世界を越えし者……成長補正、進化補正
引きこもり……睡眠無効、睡眠回復を得る
反逆者……神々に戦いを挑んだ者のこと。神に関係する相手に対して攻撃力2倍
人型モンスターキラー……人型の魔物に対する攻撃補正
革命……格上の相手と戦うとき攻撃力2倍
????????……封印されています。
????……封印されています。
???……封印されています。
覇王迷宮の覇者……ベルゼブブへと繋がる覇王迷宮の魔物全てを従えることができる。
ベルゼブブを越えし者……大罪ダンジョンのベルゼブブを踏破したものに贈られる。体に蠅の紋章を浮き上がらせることができる。
覚醒にいたった者……眷属と互いにスキルの貸し借りが可能になる。ただし一人につきひとつだけしか貸し借りができない。
非道なる者……最後まで進化先にゴールデンスライムシリーズを自分の意思で選ばなかった非道な者に贈られる。ゴールデンスライム種に襲われまくる。
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ゴールデンスライムはもう学習した、うん! 突っ込まない!
まあそれは置いといて何も言えねえ……これが覚醒か。桁違い過ぎるだろ!
変わったスキルも大体名前でわかるな。リミットブレイクは恐らく限界突破の強化版だろ。魔神眼って?
《ステータス閲覧が発動しました。
『魔神眼』……鑑定から気配察知まで色々こなすことができる。使いこなせるかはあなた次第。》
ふーん、そろそろ驚かなくなってきたぜ。食魔法は?
《ステータス閲覧が発動しました。
『食魔法』……自分に攻撃があたるとき当たった攻撃のほとんどを無力化し、さらに当たった攻撃を劣化版だが使用可能になる。》
いや、こんなのでも驚かなくなって……くるわけあるかー!!!!
強すぎだろ!!理不尽の権化かよ……もう知らん!! スルーだ!
後は、眷属化だなっ!
《ステータス閲覧が発動しました。
『眷属化』……テイムした魔物や仲間の者を承諾を得て眷属とする。眷属は主から力を与えられるが大抵主より弱い場合が多い。まれに主を越えて強くなるものがいるが、眷属となった時点で主に生殺与奪権が与えられる。》
なんて便利な機能ざんしょ! 信用できない敵には使えそうだな。
これは是非使っていかねば……
「セシル、ジュエル、言いなさい。」
「はっ、はい」
「うん!」
「「せーのっ!」」
「「私(僕)達を眷属にしてください!!」」
えっ……
突然のお願いに頭がフリーズする。
「お前たち……眷属になっちまったら俺にお前たちの生殺与奪権がうつっちまうんだぞ! 良いのか?」
「うん!」
「ああっ!」
「「そんなことくらいで家族みたいになれるなら喜んで!!」」
……なんていい子達なんだろう。
俺は敵に使用すれば色々と便利だなんてこと考えてたのに。この子達は、俺との家族の証として使ってほしいと、そういうのだ。こんな冴えなく締まらない主人なのに……
おっと目から汗が吹き出てきたよ全く……
「ふふっ、ベルゼ様。返事を返してあげてくださいな。」
アスタロトのやつ笑いやがって……なんか恥ずかしいじゃねえか。
「こんな俺でいいなら喜んで!」
途端に二人が輝きだした。
「なっ、何だ?!」
「安心してください、ベルゼ様。眷属になったから進化がはじまっただけですわ。」
「そっ、そうか……びっくりした。眷属になったら進化するんだ……」
やがて光が収まりそこには9本のしっぽを生やしたジュエルと、前より強そうな漆黒の鎧を来たセシルが立っていた。種族は何になったんだ?
部分鑑定……
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名前 :ジュエル
種族 :九尾(眷属)
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名前 :セシル
種族 :黒騎士王デュラハン(眷属)
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これはすごい。何がすごいって、どことは言わないがでかくなっているのだ。
ジュエルはDくらいに、セシルにいたってはFに届くかもというほどにだ。お父さんは娘が成長してうれしいよ!
まっ、まあ茶番はここまでにして、
「これで俺達は家族だ。皆で支えあって頑張ろう!」
「うん!」
「はいっ!」
そこでアスタロトが呟いた。
「いいですね、あなた達は本当に家族みたいに見えますわ。昔のおと……ベルゼブブ様を思い出します」
おと……? というかこいつはなにいってんだ?
「はっ? なに他人事みたいなこと言ってんだよ、アスタロトも家族だろ?」
俺の言葉を聞いたとたん、アスタロトが目に見えて焦り出す。
「……えっ? 私もいれてくれりのでしゅか?」
「あはは! アスタロト焦りすぎだ、噛みまくってるぞ。」
「こっ、これはご無礼を! なら私も僭越ながら家族の一人とならせていただきますわね?」
「ああっ、勿論!!」
「ありがとうございます!」
こうして俺達はこの日家族となった。
あれから親睦を深めあった後、俺は最後のスキル確認を行った。
さてあえて放置していたがもういいだろう。
人化ゲットーーーーーー!!!!!!!!!!!!!
よっしゃーーー!!!!!!
どれだけこの時を待ちわびたか! ついに人間型に戻れるんだ、やっほ~い! では早速やりますか!!
ダンジョン最後なので色々構想を練った結果遅くなりました。気を付けます。
学園ものも書こうと思っているので、そちらはストックがたまってからだします。そのうち出すと思うのでそのときはよければ見てください。