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 しかしA1でエイイチとはまるで製造番号ではないか。

 D51でデゴイチと同列である。人名としてお世辞にもふさわしいとはいえない。

 田処夫人にそれとなく来歴を質していいものか悩んでいた私は、やがてとある可能性に思い至ることになる。


 さて、我が家の隣には英語教室がある。

 えれめのぴー、と謎めいた歌詞の入ったきらきら星や、ブイではなくヴィー、ゼットでなくズィー、と教え込まれるらしいアルファベットの読み方や、先生をファーストネームで呼ぶ習慣は、子供心に好奇心をそそられるものがあった。

 だからといって通うかといえばそういうわけでもなく、気になるなら行けば、と母に水を向けられるたびに、まさか、と答えてきた。

 門前の小僧の経のごとく、小学校入学前にして習わぬまでも英単語のひとつやふたつ綴れるようになっている私は、不意に気付く。


 アップルのA。アリゲーターのA。

 そしてAは、アンドロイドのA。


 まさか、である。


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