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出発、そして出会い

カイが向かった先には酒場があった。日はとっくに落ちている。扉を開けると、「よう!カイ!」と言う男達の声が。見ると、屈強な男たちがいる。他の席の人達は避けてるようだ。カイが、その男達の席に座って、会話をしている。他愛もない話だったが、それをするのが、彼らの楽しみでもあった。その途中、「久しぶり!」と声が聞こえる。見ると、黄色の髪と瞳をした青年が入ってくる。カイが、「よう!ダレン!」と声を張り上げる。ダレンは、カイの隣に座り、「俺を呼び出したりなんかして、何かあったのか?」と聞く。カイは、例の紙に書いてあったことを話す。ダレンは、「なるほどな...それで、俺についてきてほしいって頼みに来たのか?」と聞く。カイは、「まぁ...そう言うことだな」と答える。ダレンは、「まぁ俺の周りには誰もいないからいいけど...お前はエマさんがいるだろ?いいのか?」と聞く。カイは、「あぁ。大丈夫だ。」と答える。周りの男達も、「お前の奥さんなら、俺らがサポートしてやるから大丈夫だ」と言う。その晩は、全員で夜中まで飲み明かした。

次の日の朝、街全体で2人を見送ることになった。カイは「こんなに大袈裟じゃなくてもいいのにな」と呟く。ダレンは、「いつ帰って来れるか分からねぇからいいだろ」と言う。街の人に見送られ、出口まで来た時、エマが走って来るのが見える。「ん?エマ?」とカイが呟く。そのまま、エマはカイに抱き付く。そして、「絶対、帰ってきてね...!」と涙目で言う。カイは、「あぁ。絶対帰ってくる!その後、二人で結婚しよう...!」と返す。そして、エマの肩に手を置いて、「"もう一回"、いってきます!」と言う。エマも、「うん...気をつけて!」と泣きながらも笑顔で返す。二人は手を振って街を離れる。「いい街だよな、ほんと」とダレンが呟く。カイは、「そうだな。あの街を守るためにも、俺らがなんとかしないといけないのかもな」と返す。二人はメルドラ城へ向かう。


ー数日前ー

晴れて国王となったリーフは、ぼんやりと、城のベランダから、空を見ていた。「何をしてるんですか、国王」と声をかける首相のラモン。「その呼び方慣れないな、僕」とリーフは言う。ラモンは、「でも、あなたは今国王なんですから、そう呼ばなくてなんと呼べば良いのですか?」と聞く。リーフは、「それもそうだね」と笑って返す。「父さんは

どっかの山奥にこもって、王位を継ぐ気はないって聞かないもんだから、仕方なくで王になってたおじいちゃんが亡くなった今、僕が王になるしかない…っていうのは分かってたけど…実感湧かないね」と半ば虚ろに呟く。風で彼の若草色の髪がたなびく。ラモンは、「いずれ慣れますよ」と言う。その瞬間、「ドゴーーン!!!」と爆音が響く。「何の音?」とリーフが叫ぶ。すると、部屋の扉が開き、「敵襲です!何者かわからないものが城下町、そしてここまできています!」と兵士が入ってくる。リーフとラモンが下の階に向かうと、そこには、黒い服を纏った兵士が、メルドラの兵士と戦っている。しかし、メルドラの兵士が押され気味。すると、城のホールにて、「追い詰めたぞ…風の勇者の末裔…」と言う声が響く。ラモンが、「まずい!王様!早くこっちへ!」と、リーフの腕を引っ張って、地下へ降りていく。そこには、いつ掘られたのだろうか、地下道が存在した。「王様、この道を通って早く逃げてください!」と叫ぶ。リーフは、「え…僕一人で逃げるの…?ラモンは!?君はどうなるの!?」と返す。ラモンは、「この地下道を塞ぎます。追手が王に追いつけないようにします。」と言う。リーフは、「じゃあ…ラモン…君は…」と掠れた声で言う。ラモンは、それには答えず、「行ってください!この国を…王様、あなたに託します!」と言い、レバーを引く。すると、扉が閉まっていく。「ラ…ラモン!!」と叫び、手を伸ばす。その手は、虚しくも空を切った。

それ以降のことは、あまり覚えていない。ただ泣きながら、暗い地下道を歩いていた。ただ、ひたすら歩いた。挫けそうになった時、ラモンの言葉で自分を奮い立たせた。『この国を…王様、あなたに託します!』まだあの言葉が頭に響いている。長い地下道を抜けると、目を見張るような広い平原が広がっていた。しかし、僕には、喜ぶ気力もない。重い足取りで、近くの森で座り込む。これ以上動けない。

もうだめだ、僕にはもう…

「リーフ?大丈夫か?」 誰だ?追手か?まさかラモンーー違う、白髪に赤と青の瞳ーー僕の意識はそこで途切れた。その意識の最中、何かが繋がった気がした。運命の歯車が繋がった音がした。



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