知名度が低いお気に入りをもっと知って欲しいのか、独占したいのか ~金髪ツインテ少女を添えて~
小説だけに限りませんが、マイナーなバンドでもアイドルでも、個人で漫画を描いている作者さんでも、アニメなどのキャラでもいい。
とにかく、『〇〇って最高だ! でも人には知られていない、あるいは人気がない』。
そういうことってありますよね?
それを、内なる金髪ツインテ少女によって描写して、あるある……って同意して貰おうという内容です。
ねーよっ!という方も歓迎。
例えば、ネット上(個人サイトなど)で面白い漫画があるとします。
そうすると、自分は凄く面白い作品だと思うのに、余り知られてないんだ……
この作者さん、凄く繊細で良い話書くのになぁ、勿体ないなぁって思うわけですよ。
で、年月が過ぎたある日、その漫画が書籍化したりするわけです。驚きです。
「まあ、これだけ面白ければ当然でしょ!! 私はずーーーっと前から、この作品の素晴らしさに気付いてたし? むしろ遅いくらいね。世間の目が節穴じゃなかったことに安心したわ」
自分は既にその才能を見抜いてたぞアピールです。
わしの目に狂いはなかった!と鼻高々です。
更にアニメ化して、認知度はウナギ昇りになることもありますよね?
作品、あるいは作者さんのファンもたくさん増えます。
「ふーん? この作品、好きなんだ? どうせ、人気が出てきてから知ったクチでしょ? でも私は〇年前の昔から好きだったのよね」
世間で話題になり始めると『にわかとは違うのだよ、にわかとは!』と古参マウントを(心の中で)取り始めます。
アンチ→敵、見る目がない、しすべし!
新ファン→潜在的ライバル
旧ファン→自分
みたいな認識なのかも?(笑)
そもそも世間に認知されていない時はそれはそれで、
「こんな面白いのに、なんで話題にならないのかしら? 世の中間違ってる!! こんなに素晴らしいのに、その良さを知らないなんて世界の損失だわっ!!」
と勿体なさや悔しさを感じる一方、
「……でも有名になったらなったで、私だけがその良さを知っているはずなのに……」
と、独占欲と優越感による嫉妬も覚えてしまうという厄介さ。
『自分だけが良さを知っていればいい』
これが個人の感情であるならば、
『もっと人気になって欲しい!』
という気持ちは作品や作者さんに向けた、他者に対しての願いなのでしょう。
有名になって売れたことに対し、寂しさはある。
だけど、報われたことに対しての嬉しさもまた、ある。
だから自分から良さを広めることは余りしない。
でも売れたなら自分のことのように喜ぶ。
私は昔から気付いてた、有名になる前から好きだった!
そうやって自分の感情を守りつつ、そして祝福する。
実に人間らしいじゃありませんか。
勝手な自己分析ですけどね。
自分だけが良さを~っていうのは、自分に酔ってるとも言えますが……
売れれば素直に嬉しいし、ヒットしなくても、それはそれで「自分だけが良さを知っている」という特別感の欲を満たせるという二重の構え。
「は~~~っ、また一つ、私が目を付けた作品が有名になってしまったわ。私ってもしかして、見る目があるのかしら? 見る目がありすぎて、目の付け所が良すぎて、自分で自分が怖い……ふふっ」
こいつ無敵すぎだろ……あ、自分だったわ(白目)。
本当に凄いのは、売れた人(作品)なのにね。
こいつぁ、厄介なファンだぜっ!
※今回は推し作品(作者)を例にしましたが、ヒロインによる主人公に対しての感想だと思って読み返してみると、また違った楽しみ方が出来て、ニヤニヤできますよ。一粒で二度おいしい。書き上げてから思いついた天才的発想!