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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

一時間少しの御茶会

どうも、魔砲教会職員です。本編が思い浮かばないので、逃げました。本編はまだ書いてる最中なのでゆっくりと待って頂ければ幸いです……はい……ちゃんと出すので………『これ書いてるくらいなら本編書け…?』…そのとおりですはい…。

………そうか。時空間魔法で送った先はそのようになっているのか……其方では上手くやっているか?


『楽しい』か……ほぅ?周期的に別時空の友好存在が交流を図りに来ているのか。それは楽しそうだな。…『貴女もここに来てみればいい?』だと?無茶なことを言う。私はこの世界に縛られているというのは周知の事実だろう?


……世界崩壊の引き金を起こした私の無配慮な行動と私の知人を纏めて他世界へと避難させた強烈な時空間魔法の行使。その結果、世界崩壊の1原因である龍神族との戦闘の末、勝利したが…時空間神の怒りを買い、世界の『色』と私をこの世界に繋ぎ止める”時空錨”を打ち付けた。…それが今の私だ。


『知っている。だからこその提案』か…他の子達とも連絡が其方では取れているだろうし、今では恐らく私よりも強いだろう。確かにこの牢獄を壊して貴方たちの世界に行ったほうが楽しいだろう。世界の『色』がハッキリと鮮やかに映るだろう。


…けれどもそれでは駄目だ。逃げてはならぬ、罰は受けなければならない。罪は生きて地獄に居続けることでしか償われぬ。血を流す事すらも赦されぬのならば、そうするしか無いだろう。それに二度も一人にしてしまった妹すらも見つけていないからな。…『自罰的すぎる?』いや、これは受けなければならない事だ。…すまないな…貴方の折角のお誘いを………『気にすることは無い』か……うん…………ありがとう。【思い出の日誌】は私の所にある。『色』は無くなったが思い出せるよ。そこまで疲れているわけでも失った訳でもない。

…………『そろそろ仲間が呼びにくる』か。大事にしろよ。仲間はたとえ巡り逢い、同じ容姿に同じ声で居ようとそれは【その子】では無いからな。…………あぁ、またな。





さて、そこにいるお客様は何の御用で?時空間神の監視と私の索敵スキルに何も掛からずの貴方は途轍もない実力者だとお見受けしますが?

……世渡り人?それはどういう………………ふむふむ。世界を次元跳躍……所謂、時空間魔法の上位魔法の立ち位置のものを行使して色々な世界を歩き回っていると……それって最早神の所業…いえ、神その者ではありませんか?

違う?…この世界の外は貴方の様な人が五万といるのですか…恐ろしいですね。


…立ち話も何ですしそこのソファにでもお座りください。紅茶しかありませんが、それで宜しいでしょうか?えぇ、分かりました。それと、その机は端が少し欠けております。不用意に触って指を切らないようにしてくださいね。











ーーーー




……淹れてきました。砂糖とミルクはこちらにあります。お好きなだけお入れください。足りなくなったらいつでもお申し付け下さい。また、淹れてきますので。


さて、申し訳ありませんが冷めた歓迎しか用意できずに、折角のお客様の旅行記に記す一頁が1行で終わるような事になってしまったのは心苦しい事ですが…。それにここの拠点も穴だらけの廃墟邸宅なのも、より一層冷めた歓迎に拍車をかける事になっていますが。

『関係ない?』…そう言って頂けるとありがたいのですが…。


『貴女は飲まないのか』ですか。申し訳ありませんが…この世界には『色』がありません。そのため、味や気温による空気の変化、視覚からの色等々、全て奪われているのです。ですから私にとっては水と酒と紅茶は口に含んだとて、等しく味の無い灰色の液体なのです。

……すみません。この話は貴方が美味しそうに飲んでいる時にするべき会話ではありませんでしたね。


………あなたも薄々気づいていると思いますが、この世界は崩壊しております。知的生命体や魔物を含む生存者は、この私しかおりません。時空間神は生命体ではありませんので、数えたりはしません。まぁ、今は貴方がここに居るので二人ですが。

それではお話しましょう。なぜこの世界の建物が尽く崩れ、『色』すらも消え失せたのか。










ーーーー


実は私は一度死んでいるのです。一度目は愚かにも出会った者に追従し、自分が倒す相手や思考すらも放り投げ、ただ目の前の敵と判断された者達を切り伏せ、世界を混乱に陥れる……いえ、一度陥れた事のある忌々しき龍神族を撃ち破るために…しかし、龍神族の頂点たる白銀神龍のブレスに巻き込まれてあえなく死亡しましたが。

その過程に至るまでの旅路で、色々なことを学びました。…お恥ずかしい事ですが私の両親は幼年期に無くしていますので、普通の子供が体験するようなことは、しておりませんので…。

何を体験したというかと……所謂『愛』というモノです。それが無いからこそ、一度は失敗してしまったのでしょう。敵は敵、後ろがいかに悲しき過去を背負っていようと倒すだけという考えしか思い付かなかったですから……。


初めは私が産まれた王都で……何も無い浮浪者であった、私が奴隷になるという名目で、無理矢理、二度も苦難の旅路に引き込んでしまった、無神経な王女様とその近衛が作り出す『主従愛』。


二番目に訪れた都市で出会った、不器用ながらも私と同じように幼い時に両親が亡くなり、忘れ形見であったお店を無くさないように奮闘する兄と、お転婆で兄に対して迷惑をかけながらも、一緒にお店を守る、心優しき妹が見せる『兄妹愛』。


三番目に訪れた国家では、美しき街並みに綺麗な衣装を身に包む人達の下で強制労働に従事させられている人達と、執務が嫌になり何もかも放り投げてその者たちと過ごし、最後にはあらゆる苦難を乗り越え、皆が夢見た”等しき人権”を国憲章に組み込んだ女王が見せた『無償の愛』。


四番目に訪れた……まぁ、飛行船が墜落してしまったから出会えた場所なのですが。…そこでは永久凍土と上がらぬ太陽の中で転々と居住地を変える遊牧民の一族が見せる『家族愛』……いえ、『家族愛』だけではありませんね。その一族のとある家族の兄が大魔女…いえ、守護神により異形の化物に変えられても、その妹は決して攻撃をする事はせずに兄を異形の化物から取り戻したのです。周りのものが化物は化物と割り切り、攻撃しているにも関わらずに…。

…………私はそれが只の『兄妹愛』だとは思えなかったのですが、ここに来るまでそれを見つけるには至りませんでしたが…今なら分かるかもしれません。しかし、間違っているかも知れませんが…あれは『恋にも似た愛』なのかもしれません。


五番目に訪れたのは既に廃墟とかした、人の居ない大聖堂が首都にある”元”世界の中心であった宗教国家です。……そこでは封建的な制度は残っているものの全て人が同じ目標に向かい、共に苦しみ、共に励み、共に楽しむ、『普遍の愛』…もしくは『隣人愛』と言うものですかね?


その愛を持った者達を切り伏せ、最後には龍神族を叩き起こし、世界へ等しく暴虐の限りを尽くすのを特等席で、縛られながら見せつけられ、最後には私自身が殺されましたがね。






…しかし、目が潰れるほどの光が無くなったかと思えば、私が最初に出会った無神経な王女様と近衛の前に居ました。私が殺してしまった時と変わらず、幼き王女様が……。


私は感謝しましたよ。何せ贖罪の機会すら与えられずに死んだと思ったのですから。


ですから私は一度目で恐らく駄目な手を打ってしまったところを回避するべく、記憶を頼りに同じ場所を辿りながら旅を再び始めました。

最初の国でも、次の都市でも、三番目の国家も、四番目の村でも……最後の宗教国家でも…。


しかし、うまくは行かないのですね。次から次へと起こる問題に先回りして解決する私を疑い、怪しみ、魔女と糾弾されかけ、旅どころでは無くなってしまいましたが…。

ですが………彼女達はそんな私にも同じ様な『愛』をくれました。どれだけ仲間から裏切りのような事をされても、信じて最後には抱き締めてくれたらしいのですが……。

…最も、受取手がうまく受け取れなかったせいで、一度目よりも大きな愛の欠片すら私は満足に手に入れれなかったのですから……。

…本当に羨ましい限りですよ。二度も同じ者から、エピソードは違うけれども同じような愛を身近で教えられながら与えられても私には、なにも響かなかったのですから…。


そして同じ様に宗教国家へと辿り着きました。一度目よりも多くの仲間を抱えて……そして宗教国家のトップである首席司祭を仲間につけ、龍神族を永遠に沈めるための儀式を行いました。代償は勿論、私の命を持って。

まぁ、一対その他多数の意見がありましたが、私が持てる最大の切り札である”罪”を告発しました。仲間は最初は信じれなかったのですが気味の悪い程に細かい癖等も合致している事から信じてくれましたが。


その結果、首席司祭が贖罪の機会にと、私に拘束魔法をかけ、沈めるための魔法陣に放り投げてくれたのが嬉しかったですね。周りは皆泣いて、首席司祭も何とも言えない表情をしていましたが。


魔法陣が光り輝き、魔法が発動される数刻前に何かが流れて来たのです。それを私は知っていました。……正体は龍神族頂点の白銀神龍の精神攻撃です。魔法を媒介にして魔力を伝達している私達に流れ混んできたらしいです。

魔法陣は不安定になり、仲間は立ってもいられなくなり、遂には魔法陣が砕けちり、大聖堂の真上から巨大な白銀神龍が出現してしまいました。


一度ならず二度までも、同じミスをしてしまったのが悔やまれる結果となってしまいました。そこで私は何をしたのかと言うと、二度も死なせる事はしたくないと、最大の力を振り絞り、仲間全員に対してここではない何処かの世界へと送り出す、時空間魔法を行使して皆を逃しました。



…………気付いてると思いますが電話に出ていた子も仲間の一人です。



話を戻しますが、現れた白銀神龍を含んだ龍神族は生き残りである私に向かって突撃してきました。……そこからはもう死闘の連続です。首を切り落として腹を刳り、牙を折り、体を焼かれ、引きずり出されても持ち前の超回復を活かして脳が焼ききれても闘い続け、最後の……私の…全ての仇である白銀神龍の首を切り落として漸く、闘いが終わりました。


…ですが私が旅をした国や街、都市も含めて全ての文明は私と神龍が破壊し尽くして、生命も等しく無に還り、打って変わった様に静まり返ってしまいましたが…。

私はまた、旅に出ました。仲間すら居ない、廃墟と焼けた地面しかない道でも、二度もこのような私についてきてくれた者達が遺したであろう、全てを見る為に、知る為に。


そして何度目かの季節が巡ってきたと思ったら、目の前に人が居ました。それが時空間神だったのです。

時空間神の言い分では『二度も神に匹敵する白銀神龍との闘いに、この星自体を歪めるほどの時空間魔法を行使したために、神界でも大規模な混乱が起こっている。その為にこの星の全ての『色』と白銀神龍の力すらも吸収した貴様を神の監視下に置くこととする』とのことでした。まぁ、別に妥当な罰でしょうね。

時空間神の言うとおり、全ての『色』が無くなり、何をしているにしても目をつけられているような感じがする。それが今の…この星

【編集済】……なのです。

それで最





ーーーー


…見づらく、聞くに耐えない昔語りをしてしまいましたね…すみません。久しく誰とも喋っておらず文章との繋がりすら終わっていましたが…。


まぁ、これが私です。言うなれば『色』の無い女王と言うのが正しいのでしょう。貴方の旅行記に1行位ならかけるでしょうか?…『書くことはたくさん出来た』…それはそれは…。


…そろそろ時空間神が気づき始める頃合いです。疾く逃げなさい。















……『またね』ですか。…願わくば貴方の旅路に幸運を。そしてこの様な世界に落ちることはない事を…。




















時空間神か?安心しとけ。何もしていない。


少々、御茶会をしていたのだよ。廃墟でする御茶会も乙なものだろう?

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