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アアーー“アナタ”ハ、『王太子』ーーナノ?

 シラン様をーー怒らせてしまってからの、翌日。わたしは今日も怒られてーーいた。××××




 ×   ×   ×



 「ーーはあ。あなたと来たら………まあ。こんなに注意を受けるのは“グラス”位のものですよ………はあ。」



 “オバちゃんさま”あらため。“ボンベイレッド”様が、そう言っている。…………。? “ぐらす”って???



 「ああーーそれは“気にしない”で。それよりほら! 手を動かしなさい! 手を!」



 “礼拝堂の掃除で、見直しましたのに、全くーー”と、彼女は言っていた。××××










 「ああーー良かった。在た。ーーこんにちは、“ケイトウ”さん。御無沙汰してました。」



 と。うひゃあ。なに、ごと? あれはなんだ?? ものすっごい、“美形”が。ーーーーっ、来ましたよ!




  ×   ×   ×




 「まあまあまあ! 陽藍様ではございませんか! どうなさったのですか?」



 「ん? ああ、ちょっと、ね。 カビダード、レザード、彼女が“ボンベイレッド”さん。“ケイトウ”さん、


 “ガイサース”の王弟君達って、話した事在ったっけ? 此奴等が“無い”って言ってるからさ?」



 と。“トンデモ・美形サン”は、言ったのでした。うわあ。目がチカチカする。ひゃあうつくしい。え?



 ゆめかな????



  ×   ×   ×




 「まあ! 失礼いたしましたーー“ガイサース”様。」と。



 “ボンベイレッド”様が、礼をした。…………………? “がいさーす、”さま? ………………なんだったかしら???



 「あ、堅くならないで、良いよ? ケイトウさん。レザード、カビダード、此のケイトウさんが、“騎士団長”さんの奥方だよ。挨拶しとけ。」



 「! そうでしたかっ! 初めまして“ボンベイレッド”婦人。“カビダード・ガイサース”と申します。此れでも“騎士”の端くれでして…………」



 「兄上、兄上が“端くれ”為らば、世に“騎士”等在無く成りますが??」



 「! レザード! 黙りなさいっ」


 「漫才か? 御前等。」



  ×   ×   ×




 ーーはう。 ああーーよくみると、“ツレの二人”も、それなりに“美形”だった。ーーけど、




 ムリ。ゼッタイ・ムリ。ナニ、これ???って、くらい、さいしょの“ひと”が、美形ナノヨ!




  ×   ×   ×




 ーーああ、すごかった。××××なんてこと、かしら。ひととは。“受け入れがたい、事実”がーー起きると。なにも出来ないーーということが。“わかった”わ。××××




  ×   ×   ×




 御機嫌よう皆様。わたくし、ハナ王国・王宮にて勤めさせていただいております、“ケイトウ・”ボンベイレッドと申す者ですが、本日もわたくしの“業務”は見習い“令嬢”サクラの教育でございます。



 “ウメ・サクラ”について、少しお話いたしませんと、いけないことでしょうか? そうですね。 “ウメ”は幼少期に“と或る事”に、触れた令嬢で御座ます。と“或る事”とは。所謂“厄介事”で、御座ましょうか?


 ウメの家には“開けては為らぬ箱”が、御座ました。ですが、それは。“捨ててはいけない箱”ーーでも、御座ました。然しウメはそれを知らなかったので御座ます。どういうことかと申しますと。




 そもそも“サクラ家とは”ーー? と、いうところから、でしょうか?



 サクラ家とは遥か昔、“と或る御方”に“と或る秘宝書”を、賜ったとされています。ーーが。それが最近になり訂正されました。犯人は陽藍様で御座ました。



 陽藍様とは。



 “神”様で御座ます。故に“果てしない遠き過去”にも、存在した御方で御座ます。つまり、



 陽藍様は遥か昔に此の星へと来られた事があり、その際に“サクラ家”に関わったそうです。



 ただ、







 “昔のこと過ぎて”忘れていらしたそうです。それを最近“指摘”され、思い出されたと。



 御指摘為さったのは、“和希様”ーーでした。流石で御座ますね。ともかく。




 思い出された陽藍様は、“一応”と“ブラックベリー様”に、そのお話をされました。ブラックベリー様? 勿論我が国の“王”で御座ますよ。 アゲラタム様の、旦那様です。さて、



 そのお話を聞いたブラックベリー様は、陽藍様と共に、“事実確認”を為さった訳です。“サクラ男爵”に。



 サクラ男爵は“その話”を聞かされて。長年の疑問に合点がいったそうです。“疑問”とは、何か?それは、





 “開けてはいけない箱”で御座ます。つまりこういう事でした。



 先ず“箱”の中には“本”が入っていたのですが、この本はもともとは此の星の物では御座ませんでした。つまり陽藍様がお持ちに成ったのです。此の星へと。その頃。“此の星”はまだ“災害の痕”が、残っており、娯楽にまで手が回っていなかったそうです。それで。



 陽藍様は“と或る女性”に、“本”を渡したそうです。そのと或る女性が、後に“サクラ”の名を賜り、男爵家の当主と成る訳で御座ますね。“晩年”に。そもそも。“サクラ”の名は。その本がきっかけで授かったのだそうです。




 “本”の作者の名に、ちなんで。××××××××







 つまり陽藍様がお持ちに為られた書物とは。“(と或る)(物語)”だったので御座ます。××××



  ×   ×   ×



 サクラ家の初代当主は女性でした。とても博識な御方だったと、聞かされております。書物を愛した御方だったと。××××



 陽藍様が語られた真相とは。実はとても単純なお話でした。その頃陽藍様とは、元からとても読書家であられ、初代のサクラ様とすぐに意気投合為されたそうです。逞しい女性だったなと語っておられました。さておきですが、話す内に陽藍様は、気付かれる訳ですね。“未だ娯楽が足りていない”のかと。サクラ様は実は。“物語り”を書かれる方だったそうです。そして、



 それに挿し絵などを添え、知り合った子供達などに、仕事の合間などに読み聞かせていたそうです。それを知った陽藍様は彼女へ、幾つかの贈り物をした。それが書物でした。そしてその中の“一冊”を、とても気に入られたサクラ様が“宝物(家宝)”にしますと仰られまして、本当に家宝として死後も大切に“保管”される様にと、“箱”に仕舞った訳で御座ますね。ですが、



 “魔法”が長い時間の中で“解けて”しまいーーえ?違うのですか?ああ、そうでしたか。



 違うそうです。魔法は掛かった“まま”でも。サクラ令嬢は“木箱”に“腐食防止”の魔法を「掛け忘れたのだろう?」ーーだ、そうです。……………。なるほど?




 「意外と“どじ”な女性ひとだったからな、彼女………」だそうでございますよ?




 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー





 要は。箱が腐り壊れたので、鍵の掛かったままの“錠”の金具がぼろりと取れた様で御座ます。ーーーーやれやれですわね。



 それを『開けた』のが、此の“ウメ”な訳ですね。ご理解戴けまして? あらそれは良かった。




 それよりも問題が御座いましてね。ウメが開けた“木箱”の中には、サクラ様がお仕舞いになられた“本”が入っていらした訳ですが。それが問題だった訳で、御座います。何故かと言うとですね?



 長い間“理不尽”に“仕舞われた”書物が、『不満』を持ってしまった『らしい』のです。陽藍様と和希様が為されていた“会話”は“こう”でした。



 「“付喪ツクモ”だな」ーーと。彼等の星で“云う処”の、「“精霊”や“妖精”みたいな“もん”」“ですかね?”と。



 「正確には、違うけど」だそうで、御座います。




 「“付喪つくも”ってのは、“物”に付く“精霊”みたいなものだな。“付喪神”って言ってね。俺達の星の中でも、“エリア限定”の考え方だよ。要は“大切にした物には『魂』が宿るから、『大切に使いましょうね』”って、云うな。“先人の『教え』”だよな。」



 と、陽藍様が、仰っておられます。





 『此の場合少し“違う”けどな?』とも。××××××××




 「“チェリーブロッサム”って話が有ったんだよ。此の王宮に“桜”植えて在ったよな? “桜の花弁”が舞う姿を指して云うんだ。当時、俺が好きだった“女流作家”の書いた“小説”だったんだけど。…………」





 「真逆の“陽藍さん”も、その“本”にその“女流作家”の“魂の『欠片』”がくっついてる(丶丶丶丶丶丶)とは、思っても居なかったですもんね?」と。ーーーー“和希様”は、仰ったのです。






 「…………。今後“サイン本(直筆サイン入り)”は、他人に譲渡する()きじゃ(具現化しちまう)(可能性)(秘めてる)って参考に為った(丶丶丶丶丶丶)じゃねーか、和希“()”。“良かった”ろ?」



 「…………うわ、開き直ってる…………」だ、そうで御座ますよ?さてはて。










 ✽   ✽   ✽




 「っ、えっ? レザード? っ、! 失礼しました! “カビダード”殿下っ!」



 と。きゃあ! “シラン”さまがっ! そうよ“来た”のよっ。………………ん?今殿下って……………?え?




 「おっ、シラン、丁度良かった。“和希”に会ったって?」と、


 「はっ! 師匠っ?!」



 「…………堅いな、おまえ…………良いよ“陽藍”で。」と。




 「嫌流石にそれは幾ら“俺”でもっ、っ」




 「“今更”だろ? ふっ」と。




 「シラン、俺達も“陽藍様”で、呼んでるぞ? 陽藍さまは師匠と呼ばれるのが好きじゃ無いから、な。」と。



 「! いやでもレザード………」



 「そもそも。俺の事は呼べるのに。変な奴だよ………ねえ? 兄上?」と。



 「違っ、カビダード殿下っ、違うのですっ」と。“シランさま”が。ヤダうろたえ、カワイイ。…………はう。





 「シラン、…………“公務”では無い時は、砕けて良いぞ?と、言ってあるだろう………」




 「シラン、“殿下”は、止めて差し上げろ…………兄上の機嫌を損ねたくなくば………な。ねえ?兄上?」と。




 う〜ん、仲良し、ね。アア、シランさまーーやはり“アナタ”が、王太子なのね?



 “殿下”と呼ばれた“方々”と、“仲良し”だなんて。そうでしょう??? ねえ?“いとし”の、シランさま?



 “どうしたシラン”と問われたシランさまが答えたわ。“寒気がする”と。やだ!たいへんっ!風邪かしら???







 「……………悪い“予感(つまり悪寒)”が…………する…………」と。





 

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