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星に願いを  作者: 深月 陽真
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第11話 決意

 目覚ましの音で蓮は目を覚ました。昨日の夢は何だったのだろうか。107回のループの中でチェシャのいるティーパーティーの夢を見ることは何度もあった。しかし、昨夜のような空間、そして白ウサギに会うのは初めてだった。


「アリスを助けて?」


 アリスとは、例の仮面の少女のことだろうか。108回目のループはイレギュラーが多すぎる。アリスや白ウサギの登場。優仁の本来の星霊レオが現れないこと。


「一体何が起きているんだ?」


 多少の誤差はあれど、起きるべき出来事に変わりはなかった。病院で優仁の前にテネブラエが現れることも、翔と戦うことになることも。


 蓮が違う行動を起こしても、軌道修正され、行き着く未来は同じだった。最後に優仁が選ぶ道も107回すべてのループで同じだった。


「結局、この星霊戦争の運命は変わらないんじゃないの?まあ、ボクとしてはそろそろ飽きてきたから変わってほしいところだけど」


 それは50回目のループでチェシャが蓮に言った言葉だ。結局何も変わらないのか。イレギュラーが起きているとはいえ、優仁を優菜を救う未来はないのか。


「くそ...。俺はどうすればいい?」


 蓮は枕を投げた。

 107回だ。107回、この星霊戦争を繰り返してきた。今更諦めるわけにもいかない。


「俺は三人で笑う未来を選びたいんだ」


 蓮はベッドから出て、カーテンを開けた。窓からは太陽の光が眩しいほどに降り注いでいた。

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