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ワールドノイズ  作者: 優希
出会い/動き出す物語
8/25

第七話:大人の力/5人の力

「さて、こうして5人が勢揃いしたわけだが、我々のやる事は変わらない。ディザーズを撃退し、その謎を解明する!」

「「「「はい!」」」」

「…はい」

(合わせろよ!そこは!)

しっかしさっき長官が言った「驚いた」ってどういうことなんだ?

「そしてもう一つ」

長官が続ける

「RASEに所属しているとはいえ、君達は学生だ、よって、何か予定がある場合、そちらを優先してくれて構わない。断って逆にRASEの事がバレることの方が厄介だ。まぁ、事前に連絡してもらいたいが」

「え?いいんですか?」

あたしは思わず聞いた。あたし達が抜けて戦力不足になったりしないのかな?

「あぁ、何もRASEは君達5人だけではない、君達が居なかった時は私達だけで対処していたしな」

(あ〜、そういえばいつも部隊の人達が沢山いたっけ)

「まぁそういうことだ、困ったら私達大人を頼れ」

「あ、じゃあ早速であれなんですけど─」

あたしはテストの事と勉強会の事を話した。

「なるほどテストか、懐かしい響きだな。いいだろう、許可する」

「え、そんなあっさり?」

「あぁ、学生の本分は学業、というのがうちの社長の方針でね」

「ありがとうございます」

はぇ〜、社長、めちゃくちゃ良い人だな!

一回会ってみたいわ。


……………………………………………………………


月曜日、放課後

あたし達は学校の食堂に集まり勉強していた。

「由愛〜ここ教えて〜」

「あぁ、ここはな…」

「あ〜、そういうことか」

「由愛〜こっちも〜」

「紅もか、ほらここをこうして…」

「おぉ〜、ありがと」

「お前らなー、地頭は良いんだから、ちゃんとやれよな」

「「は〜い」」

「ったく…」

由愛がやれやれといった感じでため息をつく。

ホンットありがとうございます。

「ゆ、由愛ー、ここを…」

「ちっとは自分で考えろ!それはあ行下二段活用!」

「ひぃ!ありがとうございます…」

「アハハハ…」

そんなこんなで一週間が過ぎた日曜日。

『黃衣、ディザーズ出たりした?』

『今週は一体だけ!』

『私達だけでも対処可能でした』

『紅香さんも勉強頑張って下さいね?』

『わーかってるって』

(みんな頑張ってくれてるな…あたしも頑張んないと!…まず課題の分は終わらせるか…)

「うーん…」

(ダメだ、分からん…由愛に…いや、自分で解いてみよう!)

さらに二日後、火曜日。

朝デバイスを見てみたら長官から連絡が入っていた。

『紅香くん、すまないが今日は本部の方へ来てくれないだろうか』

(本部に?なんの用だろう)

まぁ、行けば分かるか。

『はい、分かりました』

っと。さ、学校行こーっと。

「由愛、詩衣、あたし今日は放課後用事があって…」

「お?じゃあしょうがないな、最近紅出来てるし、用事終わったらやれよ?」

「分かってるって」

「じゃ、じゃあうちも…」

「詩衣はダメだ」

「え〜〜〜〜〜〜〜〜」

「だって、まだ課題の分も終わってないだろ?あと一週間ないんだぞ!?」

そっか、テストは木、金、月だからもう今週末、意外とすぐだな…

頑張らなきゃな!!


……………………………………………………………


放課後

「あぁ、紅香くん、来てくれたようだね」

「お久しぶりです」

「いや、いいんだ、それより、他のメンバーがお待ちかねだぞ?」

「紅っち〜!久しぶり〜!」

「お久しぶりです、紅香さん」

「お久しぶりです」

「……おぉ」

……おぉ、って何だそこの青いの!

「さぁ、全員揃ったので、話を始めよう、まず1つ目、昨日深夜、大規模な森林火災が発生した、我が社のセンサーによればディザーズ発生の危険性ありとのことだ。」

そんなセンサーまで持ってんのかこの会社!

「そして、2つ目だが…入ってくれ」

そう長官が言うと部屋に三人、白衣を着た人が入って来た。

「彼らはRASEの研究担当、君達のデータを取り、それを元にディザーズの研究をしてもらっている」

藍木素晴(あいきすばる)です、皆さんのストーンとの共鳴率を主に調べています」

義冬大輝(ぎとうたいき)です、主にディザーズとの戦闘データを担当しています」

練城珪(れんじょうけい)です、気象データや災害情報などを元にディザーズの発生原因を研究しています」

「以上3名が担当者だ。まぁ、あまり顔を合わせないかもしれないがよろしく頼もう」

「「「「よろしくお願いします」」」」

「今日は以上だ、では…ん?」

長官がデバイスで誰かと話す、まさか…

「みんなすまない、ディザーズだ。それもかなりの数らしい、至急、向かってくれ」

「「「「はい!」」」」

「……了解…」

全員が現場へ向かった後、アンナはモニターでその状況を見る。

「…しかし、とんでもない数だな…今回は私も行こう」



……………………………………………………………


「うわぉ」

確かにとんでもない量だ……、現場はさっき言っていた森林火災の場所、火をまとった木の化物みたいな感じ。

「いこう!」

〈スピードマテリアル〉

〈レングスマテリアル〉

〈ウエイトマテリアル〉

〈ハードネスマテリアル〉

〈シャープネスマテリアル〉

「「「「「クロスアップ!」」」」」

服が完成し、全員分の神機が生成される。

「「「「完了!」」」」

と言っている間に、既に青いの…蒼揶が飛び出していた。あいつ腹立つ〜!

「うちらも行こう!」

「はい!」

「おう!」

「頑張ります」

いざ出陣!と行ったはいいものの…

「ダメだ!熱くて近づけない!」

「こっちもダメ〜」

「こちらもです」

「僕の方も…」

ヤバイな…蒼揶は…あいつも近づけないか…

「紅香さん、神機で遠距離から狙えますか?」

「おん?あ、そうか!っとりゃ!」

よし!三体撃破!

「流石李翠!ありがとな!」

「いえいえ」

よし、この調子で…あ、槍帰って来た、って!

「あっっっっっつ!!!」

危な!火傷…良かったギリしてない…服が特殊素材で良かった…

「大丈夫ですか!?すいません、僕のせいで…」

「大丈夫大丈夫、怪我とかしてないから」

てかあんな中から帰って来たら熱いに決まってる、しかし…

「じゃあ、煎慈くんの能力で押さえつけちゃえば?」

「流石に数が多いです、おそらく半分程度しか抑えられません」

「じゃあどうすんの〜〜」

黃衣が叫びだした。確かに、万策尽きた?いやいや!まだ何か方法が…

「すまない、遅くなってしまったね」

「え?長官!?」

「どうしてここに?」

煎慈と黃衣が重ね気味で聞く。あたしも追いつけていない。長官が何で!?いつもは本部から指示してるのに…

「どうして、とは失礼な。君達が見つかるまで、誰がディザーズを撃退していたと思う?」

まさか…

「長官が?」

「正解」

そう言いながら長官は、バックルを取り出した

「これは私専用のバックル、社長に許可をもらうのに手間取ってね、少し遅くなってしまった」

長官がバックルを装着する。

「着装」

すると周囲にアーマーらしきものが長官の周囲に転送され、装着されていく。

「All right、さぁ、行こうか」

すると長官の左側のアーマーからレーザーのようなものが出て、ディザーズをスキャンしていく

「その炎、借り受けた」

すると今度は右側のアーマーから凄い音と共に火炎弾が発射された、え?逆効果じゃ……

「なるほどね…」

「黃衣、わかるの?」

「あれは"爆風消化"よ」

「爆風消化?」

「ほらみて?」

ディザーズの方を見てみると火が全部消えて、ディザーズが弱っている。

「爆風で火を消し飛ばしたの」

マジか…すごいな。

「てか黃衣よく知ってるな」

「え?学校でやらなかった?」

「君達、トドメは任せたよ」

「はーい!煎慈くん!」

「分かりました」

黃衣に言われ、煎慈がディザーズを押さえつける、そのスキに黃衣が神機を伸ばしてコアを一気に斬った。残りはあたし達で片付けた、火さえ無ければ楽勝だぜ!


……………………………………………………………


「じゃあ黃衣、煎慈、李翠、またね〜」

「じゃあね〜紅っち〜」

「お疲れ様です」

「ま、また…」

じゃ、テレポートっと、ふぅ〜疲れた〜、でも勉強しないとな〜もう明後日だし。

「ただいま〜」

「あら、おかえり、紅香」

「おお、おかえり」

「あ、おかえり、父さん」

今日は父さん早上がりだったのか、あんま夜まで起きてられないな。







〜RASE研究室〜

暗がりで、パソコンを打つ人影があった。

『現状、最も手間取ったディザーズは、炎、水の二種、目標の三種まであと一種』

〈送信〉

「こ、これでいいんだよな?」

しばらくすると、男の見る画面には

『それでいい。あと一種、待っている』

と表示された。

キャラ紹介

藍木素晴

RASE研究員。マテリアルストーンと適合者の共鳴率を主に調べいる。


義冬大輝

RASE研究員。主にディザーズとの戦闘データを担当。


練城珪

RASE研究員。気象データや災害情報などを元にディザーズの発生原因を研究している。

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