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あんさんぶるっ  作者: 風谷かほる
第一楽章
2/5

ギターアンサンブルとは

 「茜ちゃん、高校生活はもう慣れたかい?」

茜は盆休みは父方の実家に家族みんなで帰省していた。

「はい。毎日楽しいです。高校でもまた、音楽系の部活に入りました。」

「へぇーそう。吹奏楽部?」

「いえ。ギター部でギターのアンサンブルをやっています。」

「アンサンブルってことは合奏?みんなで弾くの?ギターと言えばあれかな、ほら、よく路上でやってる弾き語りみたいな?それともロックで使うギター?」

「はい。合奏です。使っているギターはクラシックギターで、恐らくそのどちらとも違います。」


 一口にギターと言えども、みんなが想像するものは幅が広い。そしてたぶん、ギターアンサンブルはみんなが想像するものとはまた違う。これらはギターという楽器の奥深さというか万能さのおかげであろう。


 ギターにはさまざまな種類があり、よく聞くものにはエレキギター、アコースティックギター、フォークギター、クラシックギターなどがある。

エレキギターは主にロックバンドで使われている、電子音が特徴のギターである。アコースティックギターやフォークギターは、ポップスや弾き語りを演奏するミュージシャンに。

 クラシックギターはと言うと、これがポップスから弾き語り、ジャズ、ボサノバ、クラシック音楽にまで使える、多才なギターだ。優しい音色が特徴のこのギターは、古代から親しまれ、他のギターやその他数々の弦楽器の元となった。


「へえ。そうなの。お婆ちゃんには難しいわぁ。」

そう言って祖父と祖母は笑っていた。

「いろんな大きさのギターを使っていますから、ギター版オーケストラだと思っていてください。」


 私達のギターアンサンブルはクラシックギターを使っているが、さらに大きさ、音色の違う多種多様なクラシックギターを用いている。

 オーケストラに例えるのは分かりやすい例だ。基本的に使うギターは6種で、音の高いものから順にアルトギター、アルトチェンバロギター、プライムギター、バスギター、コントラバスギター、ギタロンである。

簡単にオーケストラとギターアンサンブルを対応させてみるとオーケストラでいうバイオリンはアルトギター、ヴィオラはプライムギター、チェロはバスギター、コントラバスはコントラバスギターとギタロンといったところである。

アルトチェンバロギターはアルトギターと同じ音域だが、そのよく通る特徴的で繊細な音色を生かし、主に装飾担当だ。

これらに加え、曲に応じてさらにギターの種類を増やすこともある。

ここまでするのは単に音域を広げるためだけでなく、合わさったときに深い響きを得るため、またギターの違いによって表情の違いを出すためでもある。


 「じゃあ茜ちゃんはオーケストラでいうバイオリンなのかい?」

「いえ、オーケストラでいうチェロです。バスギターと言います。」

「あら。素敵ね。今度聴かせてね。」

「ぜひ聴きに来てください。」


 いくら口で説明しても演奏する姿を見なければ想像がつきがたいし、生演奏を聞かなければその凄さは分からない。

 ただし、一つはっきり言えるのは、演奏を聞いた人皆が驚き、楽しみ、満足してくれる。

 私がそうだった。初めて演奏を聞いて、感動して、あの一瞬が忘れられず入部を決めたのだ。

 

 だから私は、そんな演奏をする演奏者になりたい。


 茜はそんなふうに思いながらガラスの湯のみに入れられた冷たい緑茶をすすった。



 説明をするの、難しいんですよね(笑)

 いつも困りながらもこんな風に説明しますかね。


 とにかく、ギター版オーケストラ!

 これが一番イメージしやすいかと。

 実際、ギターオーケストラとも呼びますし。


 しかしギターアンサンブルやギター合奏にはここに書いたものとは違う編成のものもあります。

 つまり、ギターであればそれがアコースティックギターであっても合奏しているものをギターアンサンブルと呼べるわけですから。


 このお話ではこのギターオーケストラを舞台にしていきたいと思います。


 

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