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魔力量が多い

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 文字を覚え、計算を流しつつ、魔力を必死になって動かしている。文字の方は簡単だ。ひらがなと同じというのは理解できた。60文字を覚えるだけだったからな。それがどのような音になるのかを考えて文字を配置すれば、文章が出来上がる。……欠陥言語な気がしないでもない。だが、上流階級になれば、これに漢字に当たるものが出てくると思われる。そうしなければ、魔法の論文などが書きにくいと思うのだ。表意文字もあるはずである。無い可能性もあるんだが、それだとかなり厳しい物になるとは思う。文脈で意味を判断しなければならなくなってくるからな。まあ、多分だが、上流階級にはあるのだろうとは思うぞ。平民が使わないだけで。


 計算は簡単だ。0から9の数字を覚えればいいだけの話。0の概念があったのは意外ではあったが、そこまでは進歩していると言う事なんだろうとは思う。後は四則演算が出来れば問題ない。掛け算も割り算も出来ないのでは、色々と支障が出るだろうからな。まあ、他の子供たちはこの辺りで苦戦をしていたのだが。


 寧ろ、他の子供たちは魔力を操作する事に長けているのだよ。私は未だに魔力を碌に動かすことが出来ないでいる。いや、微動だにしない訳ではないのだ。ただ、他の子供よりも、明らかに魔力に関しての能力が劣っているという所なのだ。


「うーん。フレイル君が魔力を動かすことが難しいというのは意外でした。他の事はすんなりと覚えたので、もっと簡単に動かせるようになると思ったのですが……。もしや、魔力量がかなり多い可能性が出てきましたね」


「すみません。魔力量が多いと、魔力を動かしにくいのですか?」


「そうなりますね。そうですね……。小さな石と大きな石。どちらの方が重いですか?」


「大きな石です。……なるほど。大きな石の方が動かしにくいですよね。それと同じで、魔力がかなり多いと、重すぎて動かないと、そう言う事ですか」


「物分かりが良くて助かりますね。ええ、そう言う事です。となると、こちらで一度大きく動かしますので、それで感覚を掴んでもらえますか? 恐らくそうでもしないと難しいとは思うので。……でも、平民で大きな魔力を持つ子が生まれるのは珍しいのですよ。喜んでも良い事だとは思いますね」


 なるほどな。魔力が大きいと、重いのと変わらないと言う事なのか。だが、魔力量が多いと言う事は良い事でもあるだろう。やれることが増えると思う。魔法を使いたい放題出来ると言う事だろう? 色々と思い付くことがあるからな。


 あれから、魔力を動かしながら、考察していたのだ。どうして4属性しか無いのか。それらを必死に考えていたのだが、1つの答えが見つかった。物質の4体の事だとは思う。そうすれば、ある程度は説明できるからだな。火属性はプラズマ、風属性は気体、水属性は液体、土属性は固体を発生させるのだとすれば、ある程度の説明が付くのだよ。そうすれば、火属性で雷が扱えることの説明にもなるし、水属性でマグマを扱える事の説明にもなる。土属性で鉄を扱える説明にもなるのだ。……火属性で、光を扱えるのは、何故なのかが疑問になるのだがな。光は厳密に言えば、プラズマでは無かったはずなのだが。


 まあ、そんな事はどうでもいい。今後はその様な認識でいれば、ある程度の事は出来ると言う事ではあるのだから。そして、それを成すには、魔力を動かさなければならない。大量にあるはずの魔力を、無理やりにでも動かさないといけないのだ。それが私に与えられた試練なのだ。


「……本当に大きな魔力ですね。ここまでの魔力は初めてです。こちらで動かしているのが解りますか? 結構な力量が必要になるとは思います。出来る様になるまで、かなりの時間が必要になるとは思いますが、将来が楽しみになってきますね」


「動いているのは解ります。動かしている方法も、なんとなく解ります。押し出すというよりも、流れを作るという方法でやっているのですか?」


「おや? そこまで解るのですか。そうです。魔力を無理やり押し出すのではありません。それは魔力量が少ない人がやる方法です。しかし、慣れてくると自然と魔力を使える様になります。それは押し出しているのではなく、魔力に方向性を与えるのです。それが出来る様になれば、一気に動かせるようになるとは思いますよ?」


 なるほど。方向性を与えるのか。今までは押したり引いたりしていた訳なんだが、なるほどな。水が高い所から低い所に流れる様に、魔力に対して方向性を与えてやれば良いのか。……と言う事は、魔力量が多いと言う事は、体中に魔力が流れている可能性がある? それを少しだけ堰き止めてやれば、魔力はそこに貯まりだす。そして、それを放してやれば、魔力に流れを作ることが出来る。


「……おや? そうですそうです。ゆっくりと流れ始めましたね。まだ表面的にしか魔力を使えていないですが、その方法です。ゆっくりで良いので、魔力を流しましょう。……寧ろここからが危険です。聞いて欲しいのですが、魔力を大量に持っている人は、一気に魔力を流すことはしない様に。一気に魔力を流すと、魔力酔いが発生しますので、少しずつ魔力を消費する様に心がけてください。くれぐれも大量に消費しない様に。消費したい時は、安全を確認して、倒れても大丈夫な環境で行ってください」


「解りました。……なんとなくですが、感覚が掴めてきました。ありがとうございます」


「いえいえ。これが私の役目ですので。……しかし、ここまでの魔力量は、本当に珍しいですね。下手をすれば、貴族たちよりも多いのではないでしょうか?」


「貴族というのはなんですか?」


「この土地を治めている人ですよ。貴族たちは、我々とは違い、人を治める事で生活をしているのです。税を支払うのも、貴族にですからね。必ずしも良い人ではありませんが、逆らう事は止めておく方が無難でしょうね」


 なるほど。この世界は貴族制な訳だ。まあ、なんとなくそうなんじゃないかとは思っていたが。よくある話だ。特権階級を作り、そこで悠々自適に生活する。まあ、人間ならそう言う事を考えてもおかしくはない。と言う事は、この農村も誰かの領地な訳だ。村長ならそのことを知っているかもしれないな。まあ、町の役人が来る程度の話でしか無いんだが。税を取り立てる時以外は用がないだろうからな。頻繁に来て貰っても困る訳ではあるんだが。その度に歓待をしなければならないなんてことになったら、村長が死ぬ。面倒で死ぬだろう。


「さて、魔力の動かし方が解って来たのであれば、次は魔法を使いましょうか。まずは安全に水属性の魔法からです。水を出してみましょうか」


「解りました。魔法陣をもう1度みせて貰っても良いですか?」


「ええ、構いませんよ。これです。これを体の中で作って、手から水を出してみましょう」


 改めて魔法陣を見る。……読める文字で色々と書かれているが、漢字に相当するものは無いのかね? 色んな意味が含む単語が出てくると思うんだが……。だがまあ、好都合ではあるか。読めるのであれば、新たに魔法陣を作ることも可能になるだろう。まあ、もしかしたら、貴族が使っている魔法とは別物の可能性もあるな。出力が違うとかはありそうだ。そもそも平民に危ない魔法を使わせるわけにはいかないだろうし。平民に武器を与える様な事は無いはずだ。そうしないと、反逆者が出てきてしまうと思う。簡単に一揆や打ちこわしが起こってしまう。それは避けたいだろうからな。だがまあ、新しい魔法を作ることは出来ると言う事だな。

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