伯爵家に推薦
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その後も面白い話をさせて貰った。まあ、出来ることは全てやってしまった方が良いのは確かなんだよな。出来ることをやってしまう。それで良いのだよ。そういう訳で、契約をした。定期的にロジエラ商会に白金を卸すこと。それを適正価格で買い取ってくれること。商品になりそうな物は、設計図や魔法陣で報告をする事。それも適正価格で買い取ること。そんな感じの契約をした。
こっちとしては、お金が入ってくるのだから、楽でいい。魔力を消費すればいいだけの話だからな。まあ、設計図や魔法陣を売ることに関しては、リベリエルに飛ばされてからで良いとは言われたが。飛ばされることは確定しているようなので、その辺は追々って感じだ。何時飛ばされるのかが解らない。それが判別できれば、苦労はしないと言う事なのだよ。
そして、首都までの道中。色々と話をしていた。
「さて、あの無能の所に推薦状を出すなんて事になった訳だが、それでとりあえずは潜り込めるだろうとは思う。何処まで冷遇されるのかは知らん。だが、簡単に追い出すとは思うぞ。儂は早くて1月、遅くとも1年程度で放り出すと思う。それほどまでに無能なのだ。そこまでに結果を要求されるだろうな。そこでは、結果は出すな。良いな?」
「ある程度の事は良いんだよな? 何もなしでは、解雇になる可能性もある。計画通りにリベリエルに飛ばされないといけない訳だ。そこでだ。リベリエルの特徴を教えて欲しい」
「そうだな……。リベリエルにくっ付いている村は、殆どが寒村だ。まあ、多少は大きな村がある程度か。大きな村もメインは畜産になる。牛や羊を育てていることが殆どだ。言っては何だが、かなり食料については怪しい地域だな」
「それなら丁度いい魔法がある。それを開発したと言う事にしておこうか。それなら、農村の多いリベリエルに飛ばされてもおかしくないからな」
「なるほどな。そんな魔法があるのか。それならそれで構わん。出来るだけリベリエルに飛ばされるように仕向けろ。何もしなくても仕掛けてくるとは思うが、積極的に関わり合うな。関わるだけ無駄だからな。お前は魔法の勉強だけしていればいい。そのことで文句を言われても、色々と出汁に使ってやれ。金は無制限に使えると思ってもいいぞ。魔法の研究には金がかかるからな。上手い事使ってやればいい」
「解った。それで出来るだけ飛ばされると。それで利益は確保できるのか?」
「ああ、リベリエルの代官は優秀だからな。あそこは、そもそも頭の良い奴や、伸びそうな奴を押し込めておく場所なんだよ。そういう場所にしてしまっている訳だ。まあ、その方が伯爵には都合が良いんだろうな。無能は無能で切り離していた方が良い事は確かなんだよ。いない方が良いのは確かだが、無能はどうやっても生まれてくる。それを回避する事は出来ないんだよ」
「まあ、そうだろうな。有能な奴だけを集めるなんて不可能だろうし、リベリエルは余程なんだな。伸びしろはあると言う事か」
「そうだ。伸びしろがあるから、儂も支店を用意してある。お前が飛ばされるまでに、その支店も大きくしておく。そうすれば、お前が来たら、色々と変えてくれるんだろう?」
「まあな。その辺は約束しよう。ある程度の事は出来るとは思う。まあ、良い様に変えてやるさ」
「大儲けが出来る様にしてくれると有難いな。首都よりも発展させてやればいい。それで面子は潰れるだろうからな。まあ、そこからは、王都への推薦状を書いてやるよ。寧ろそっちがメインだろう?」
「……良いのか? 利益にはならないかもしれないが?」
「ふん。そのくらいは考えている。王都へも支店を出すつもりだ。まあ、簡単にはいかないだろうが、白金があるなら話は別だ。これはそのくらいには貴重なものなんだぜ?」
「ああ、そう言う事か。そこまで使えるのか。それならもっと作れるように、魔法を工夫しないといけないだろうな。まだまだ完成形ではないのは解っている。それを解き明かす方法があれば良いんだがな。伯爵家にはそれがあるのかどうかだな」
「無ければ無いで仕方がない。まあ、こっちもこっちで動く。精々利益になる様に動いてくれ。こっちも支援はしてやる」
「有難い事だな。簡単には切り捨てられない様にしないとな」
「おう。首になってもこっちを頼れ。どちらにしてもリベリエルに押し込んでやるからよ」
色々と話をしていた。結局は、首になることは確定しているらしい。まあ、そういうコネで入ったやつらが排除してくるんだろうなとは思うけど。科学者も同じだ。結局は足の引っ張り合いなのだよ。普通は競争するのだが、特定の奴らは、人の足を引っ張ることに全力を注ぐのだ。それでは進歩がないというのに、そういう奴ほど権力欲が大きい。だから、真っ当な科学者ほど、冷遇されていると言ってもいいのだよ。彼らの意に沿わぬ輩は必要ないのだ。そういう世界なのだよ。
さて、そんな話を3日ほどして、漸く首都についた。ここからは伯爵家に厄介になるんだけど、まずは推薦をしてもらわないといけない。なので、そのままの足で、伯爵家に。ここで弾かれては困るんだけどな? さて、どうやって動けば良いんだろうか。
「さて、伯爵家に行く訳なんだが、お前は喋るな。儂が喋る。伯爵に何かを言われても、返事だけでいい。返しはこっちでやる。まあ、心配するな。ロジエラ商会の紹介って事で、邪険にはされねえよ。儂の商会もそこそこには影響力があるんだ。心配するな」
「解った。よろしく頼む」
伯爵家の家はかなりの大きさだった。まあ、そうなるか。一番の権力者だからな。建築物は大きく、見栄を張ったものになるのが普通か。見栄っ張りで良い事だな。それなら内政にも興味を持てばいいのにとは思う。内政を整えれば、もっと見栄を張れるというのに。無能はこれだから困る。内政は貴族を映す鏡だ。それでどんな人物なのかは想像できる。それで見切りをつけられるんだよ。まあ、こっちは別に良いんだがな。順当に研究が出来れば、何の問題も無いのである。
案内されて、どんどんと奥へと進んでいく。……何故に奥へと? 普通はもっと入り口付近で要件だけって感じじゃないのかね? 詳しい作法なんかは知らないが、これが普通なんだろうか?
「失礼します。ロジエラ商会のレイディオ様を連れてまいりました」
「ふむ? 今日は何も無かったはずだが? まあいい。通せ」
「失礼いたします」
「おう、メルモット。邪魔するぜ?」
「不敬だぞレイディオ。……まあいい。要件はなんだ?」
「まあ、硬くなるな。今日は推薦しに来たんだよ。魔法研究の技師候補だ」
「ふん。また面倒な事を。どうせ使い物にならんのだろう?」
「その時はリベリエルにでも飛ばせ。まあ、こっちとしては箔が欲しいんだよ」
「っは。そんな事だろうと思ったわ。で? その子供がか?」
「ああそうだ。箔付けに鍛えてやってくれ」
「そうか。まあ、良いだろう。イトル、面倒を見てやれ。使用人の部屋でも構わん」
「おいおい、一応は技師候補なんだぜ?」
「そんな事は解っている。だが、どうせ飛ばすのだ。使用人の部屋で何が悪い?」
「まあ、良いけどよ。ちゃんと使ってやってくれよ? 箔も付かないままに終わらせてくれるんじゃねえぞ?」
「そんな事は解っている。イトル、案内せい。レイディオは残れ」
「ご案内します」
そういって何故か1人で行かされることに。……伯爵はあれで動けるのか? 寝たきりなんじゃないだろうか。一応座っていたのは確かなんだけど、あれはただの豚だぞ?




