空の青より眩しくて
空の青が眩しくて私は目を閉じました。
そうしてやってくるのは私の世界。
そこはいつだって白黒でとても、ツマラナイ。
私がつまらない人間なんだと改めて思います。
空を泳ぐこともできないし、ガラスの靴だってない、
いたって普通なそんな場所。
それがなんだか寂しくて私はまた、目を閉じました。
「どうして目を閉じるんたい?」
そんな声に目を開けばそこには
白黒の世界に似合わない色鮮やかな男の子が居ました。
「色のない世界が悲しくて。」
きらきらキレイな金の髪。
真昼の空のような青い瞳。
羨ましいような、ねたましいような。
私はうつむいてそうつぶやきました。
きっとこんな人には世界は輝いて見えるのかな。
私には、見えないな。
勝手にそう思って涙が出そう。
いつの間にか彼は私の隣に座っていて
「ほら、みてごらん」
と言いました。
いったい何を、
そう思って視線を追えば空が広がっていました。
さっきまで、真っ黒だったと思ったのに。
今はきらきら小さくひかる星がありました。
「……きれい。」
そう呟く頃にはもう彼はいませんでした。
私の世界にも、綺麗なものはあるとだけ教えてから去っていきました。
あれが誰だかなんて知る必要はないんだろうな、
そう思いました。
私にもあった、素敵な一番星みいつけた。