表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

いい歳した大人の可愛い野望

なろうラジオ用に書いた(これから書く予定)作品です。


自分もこうならない様に趣味をつくりたいものですね。

 何かしらで一番になってみたいものだ。


 才川祐樹(さいかわゆうき)が唐突にそんな事を思ったのは、おっさんの仲間入りを果たしたからかもしれない。


 そもそも、おっさんの定義とは何か?俺の答えは”三十歳過ぎたらおっさん”である。

 はげていようが太っていようが、三十過ぎたらおっさんなのだ。俺が心の中で決めた事だ、異論は認めない。


 だってそうだろう。周囲は既婚済みばかりで、「趣味はあるけど、子供の面倒を見る方が楽しい」と言いやがる。言ってみたいね!「()()()()()」って!

 ここで、「え?結婚したいとか、子供を可愛がりたいとかじゃないの?」なんて言う輩はなにも分かっていない。


 皆が皆、趣味があると思うなよ。

 毎度の様に聞かれるんだ「ご趣味は?普段何やっているの?」と。……特にねぇんだよ、この野郎。


 月から金までくたくたになるまで働いて、土日は家で軽くゲームやったり、漫画読んでいたら休みは終わる。その繰り返しなのだ。趣味と言うにはパンチが弱い。というか、せつない。

 趣味は『ゲームと漫画』は別に悪くはないことだと思うが、ゲームが上手だとか漫画の知識が膨大などの、他人に誇れるレベルではないのだ。これが辛い。


 高校の頃に吹奏楽をやっていたから、楽器を趣味にすることが出来たかもしれない。しかし、実際問題楽器を演奏する場所やそもそもの楽器の値段を考えたりするとやる気が出ないものだ。


 家でゴロゴロ、残りは会社の生活を何年も繰り返していたら、あっという間におっさんになってしまった。


 そこで思ったのが”何かしらで一番になる”という目標だ。


 自分の誇れるもの、何か一つくらい欲しいと考えたのだ。


 休みの日に出来て、楽しく一番にある方法……考えた結果がゲームだった。


 ゲームでも、自分の腕が問われる様な種類は駄目だ。上手くなるために何百時間もプレイする、なんて俺には出来ないというか、やりたくない。

 対戦・リズム・落ちものパズル……ほとんどのゲームが対象内になっている中、入っていないものは”スローライフゲーム”だと俺は決めつけた。


 スローライフゲームには、順位や強さなんていらない。プレイスキルや上手くなるために費やす時間もいらない。自由気ままに楽しくやれば良いのだから。

 

「一番になれなくないか?」という質問がくるだろう。

 大丈夫、俺が一番だと自覚出来れば満足なのだから。


 俺が眼をつけたのはスマホゲームの『スローライフキング』通称『スロキン』と呼ばれるゲームだった。


 スロキンは二頭身キャラを自分好みにデザインして、家を建て、家具を買い、自分のしたかった生活をゲームでまったりと満喫するという内容。タイトルのキングはいらないと前々から思っていたが、今回は都合が良い。キングになるのだから。


 基本プレイは無料で、アプリ内課金をすることでゲームを楽しく進められるというよくあるシステム。――()()()()()()()()


 だってそうだろう?()()()()()()()誰よりも豪華なスローライフを見せつけられるのだから。


 今まで「アプリゲームにそんな金つぎ込んで何やってんだよ」と思っていたが、俺はその真意にやっと気づけた。


 ゲームでくらい目立ちたいよな!一番になりたいよな!と心から思えるのだ。


 ふっふっふ……、見ていろ既婚者ども。いや見ないでほしいけれど、アプリゲームで金つぎ込むくらい、おっさんには余裕だってことをな!


***

 プレイヤーネーム『SAI(サイ)』は『MAKI(マキ)』という女性アバターにコテンパンにされるのだった。


 

 

 


次話から銀〇風な展開になります。

重課金ってこんな感じなんですかね?

課金ってあまりしないので分からないです。(何で書いたの?)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ