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猫に愛されし忍者が異世界英雄になる  作者: ねこむ
海の国編
25/33

忍25

海の国でのトラブル解決開始です

「すまないねあんたに言わせることになっちまった」


近づいて来たギルドマスターは美しいその顔を歪め


ヴェレーヌと名乗って猫べえに頭を下げる


「うちはみんな身内同然でねどうしても言えなかったんだ」


ヴェレーヌも同じ考えには行き着いていたのだろう


だがそれがゆえに身内同然のギルドメンバーを事実上


死なせる決断が取れなかったのだろう


猫べえは彼女の苦悩に思いをはせる


「あんたはお願いだから逃げてくれないかい」


ヴェレーヌの突然の要請に驚くが首を横に振る猫べえ


「あんたならまだまだ多くの人を救えるこの町一つのために


命を落とさせる訳にはいかないんだよ


お願いだから解っておくれよ」


ヴェレーヌは再度頼むが猫べえは首を横に振るのだった


「姉御無理ですよそいつの腹は自分が言い出した時点で決まってる


男が一度決めたことを変えるのは本人以外無理ですぜ」


男の冒険者が諭すように肩に手を置いて言う


ヴェレーヌの目から涙があふれる


「姉御俺らにできるのはそいつより後には死なないぐらいですよ」


肩に手を置く冒険者の言葉に頷き


「解っただが無茶は許さないし先に死ぬのも許さないよ


あんたを死なせたらあの世の親父にしかられるのは確実なんだ


それだけは守ってもらうよ」


ヴェレーヌはあきらめたようにそう言うのだった


そして戦争のように準備が始まる


冒険者たちと一緒に山に入った男たちが木を切り出し


漁船を改造した戦舟を作り上げていく


それと平行して沿岸に防壁とバリスタが作り上げられ設置されていく


人々の顔には迫る危機に対して恐怖も焦りも滲んではいない


ただひたすらに故郷のために残って戦うものたちのために一つでも多く


手渡してやりたいとの思いだけだった


「奴らが現れたぞ合図を放て」


海を監視していたグループが合図の花火を打ち上げる


船の上で銛を構える冒険者達


そして船をイカの足に捕らえると一斉に魔物達が甲板に上がってくる


押し寄せるそいつらに矢継ぎ早に銛が投げられそいつらを貫いていく


「くそこいつら囮だ大物が港に向かったぞ」


口々に声を上げるが肝心の船を止められてはどうすることもできない


口惜しさに唇をかむがだが港の方からの魔物の悲鳴に気がつく港には


あいつが居たと


時は若干戻り船に乗り込んでいく冒険者達


一緒に乗り込もうとする猫べえをヴェレーヌが止める


「あんたはもしあたしらが出し抜かれたときの為に残ってくれ」


それは猫べえも考えていた大群さえもただの囮に使っての本体の襲撃


有り得なくは無いだがそれの為に人数を割けば前線が維持できなくなりかねない


「安心しな前線は必ず維持させるだから町を頼む」


ヴェレーヌの意志は通され船は港を離れていく


そして今海を盛り上げさせて巨大な魔物が押し寄せる


それは津波が押し寄せてくるかの様な有様だった


恐怖に駆られて高台に逃げていく冒険者達の波を一人港へ進んでいく猫べえ


奇声を上げる魔物を猫べえが睨み付け怒鳴る


「うるせーバかでかいだけのイカ野郎が人間様に楯突くとはいい度胸だ


残らず喰ってやるぜ」


そう言って猫べえが唇を舐めると


「ニャーゴ」俺にも分け前おくれとばかりに黒キジが声を上げる


そう立ち塞がる一人と一匹にとってはクラーケンさえも食い物にしか見えなかった


恐れない彼らに足が振り下ろされると猫べえが切って飛ばす


「まず足一本確保」それを黒キジが邪魔にならないように端にどける


高台に逃げた冒険者たちは驚く事になる


嬉々としてクラーケンの足を切り落とす猫べえ


主人が飛ばした足を拾ってきて集める黒キジ


主従の行動を無にしようと再生するのだがいかんせん相手が悪いと言わざるを得ない


切り落とされる為に足を差し出してるようにしか見えなくなってくる


業を煮やしたクラーケンが海に戻って海中から攻撃を仕掛ける


それを追って猫べえも海へ


「ああいけない海は奴のテリトリーだ」


悲鳴を上げる人々彼らの脳裏にはなすすべなく海に引きずりこまれる


猫べえがありありと浮かんでいた

クラーケン明日の姿はスルメカナ

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