忍22
連続3話目
そのころ俺たちはといえば
「すみません途中からの乗車で」
頭を下げる俺に習うように頭を下げる黒キジ
静まりきっていた車内にくすくすと押し殺したような笑い声が漏れ始め
「もうだめ」
そう言って座っていた女性冒険者が笑い出し釣られてほかの乗客も笑い出す
「こっちは盗賊とかの警戒してるのに主従のんきに頭を下げられたら笑うしかないじゃない」
女性冒険者は謝りながら説明する
「次の町までよろしくね本当に賊が現れたときは期待してるわよ」
女性冒険者の言葉が気になって乗客を見回すと
親子連れ1
怪我人1
老人1
そして戦力に期待できるのが
女性冒険者2
男性冒険者1
魔術師?1
そして俺たちである
女性二人の冒険者が装備から前衛
男性冒険者が大事そうに弓を抱えてるところから中衛および後衛
魔術師は当然後衛であることから考えると
俺に求められるのは敵のかく乱などの遊撃ってところか
自分の担当を確認したところで腰を下ろす
待っていたかのように動き出す馬車
「ねえねえ猫触ってもいい?」
親子連れの子供が近づいてきて黒キジに目を輝かす
俺が目をやると当猫のほうから子供に近づいてきて子供の頬をぺろぺろ舐めだす
「わっくすぐったい」
すぐに笑いながら黒キジとじゃれあいだす子供
「すみませんうちの子の相手をさせてしまって」
申し訳なさそうな母親に俺は
「構いませんよこいつも遊び相手ができてうれしそうですから」
そう言って笑いかける
そんなほほえましい時間も長くは続かなかった
「くそ残念なお知らせだ厄介者のおでましだ」
俺の言葉と黒キジの警戒心を促すうなり声に
車内に緊張が走る
「へえ早速のお出ましね」
先ほど話した女性冒険者が意識にスイッチを入れ
顔つきが変わる
そして手早く自分たちのパーティーを説明する
女性1ユバ戦士前衛(自分)
女性2ベル獣人拳士前衛
男性1ジェヴァエルフアーチャー中衛
魔術師?クロークフォースマジシャン後衛
まあ予想どうりだった
「さて相手はどのくらい居るかしら」
俺への問いに
「上に6左右が5ずつ前が6後ろは今は居ない」
俺の答えにユバは笑みを浮かべ
「なるほど逃げようとしたら後ろをふさぐって考えかなかなかいい読みだと思うわ」
さらに笑みを浮かべたユバは
「それでお勧めがあったら聞きたいわね」
そう言って俺に先を促す
「いいのか初対面の俺の意見に乗って?」
「ふふいいわよそう言い出す時点であなたは安パイ信用できる
見た感じ腕も立ちそうだしうちはクロークが参謀なのかれが
何も言わないならあなたに乗らせてもらうわ」
そう言われて魔術師に目をやると彼は頷いていた
「解ったまず聞きたいクロークバインド系何がある?」
「ふむここに向いてるのならスタンと蔓草の縛鎖何なら全員拘束して見せるが」
俺の意図が理解できたらしく面白そうに笑みを浮かべる
「上等だ次に前衛二人何人まで一人で相手ができる?」
俺の問いにユバが指を二本ベルが三本立てる
「それじゃ前に突っ込んでそれぞれ連携できないように引きずり回してくれ」
「クロークは上に潜んでいる連中をスタンで叩き落としてくれ」
「ジェヴァは人質にとろうする奴が居たら」
「ああ任せておけエルフ弓の恐ろしさたっぷり後悔させてやろう」
「その間に俺はこいつと同時に左右に切り込んで暴れてくる
暗がりを利用できるのはどちらか教えてくる」
何事もなかったように馬車が進むと前方を盗賊がふさぐ
「命が惜しかったら有り金全部置いて行け」次の瞬間口上を述べた盗賊をベルの拳が殴り飛ばす
一撃で地面を転がった後ピクリとも動かない
「へへ一匹撃破」笑みを浮かべるベル
盗賊の頭領が合図を送るが上から落ちてくる部下たち
「上は全員叩き落とさせてもらった」クロークがにやりと笑みを浮かべる
ならばと左右に合図を送ると逃げ惑いながら駆け寄ってくる部下たち
「貴様らなにしてやがる指示したろうが」怒り狂う頭領に必死に説明する部下たち
連続四話目に続きます




